今年の安部小学校を   漢字一文字で表すと・・・・

 先日、2011年の世相を表す今年の漢字が「絆」に決まりました。大きな災害で、苦しみや悲しみの多かった一年でしたが、「絆」が、それを乗り越える力になりました。そして、思いを伝える「言葉」の大切さも感じさせられました。

 本校でも、毎年、2年生以上の子どもたちと職員に、「安部小学校を表す今年の漢字」を募っています。今年も、子どもたちの素直な、そして思いの込められた漢字一字が集まりました。本校でも、「絆」(5名)は2位になりました。
 「絆」―安部小学校のみんなが、絆を大切にして仲良くできたから。いい言葉だからです。
                                             (3年女児・男児)

 一番多かった漢字は、「聴」(8名)でした。そして、私が選んだ漢字も、この一字です。
 「聴」―今年は、安部小学校が全校でがんばったからです。(2年男児)
    ―今年、みんなが相手の方を見て真剣に聞くことができるようになりました。安部小学校が、「聴」      という字であふれていたような気がしたからです。 (6年男児)
 この2学期末に、そのことを象徴する場面がありました。12月12日に、5年生が発表集会で、「子どもの権利条約」の学習をもとに、「人権学習で学んだこと」と題して発表しました。内容も発表態度も、高学年らしい輝きがありました。聞く側も、電子黒板の映像を食い入るように見つめ、しっかりとした感想を伝えました。
 「感」―5年生の発表の時、私が感動したからです。(2年女児)
 「輝」―5年生が、発表集会で前に立った時、全校のみんなが、目をきらきらさせて聴いてくれたことが      うれしかったからです。(5年女児)

 他にも、防災教育に来られた県の防災課や気象台の方、また、人権教育にかかわっていただいた人権擁護委員さんからも、安部っ子の「聴く力」「受け止める力」、そして、自分の考えを意欲的に「伝える力」のすばらしさを、ほめていただきました。
 
 「輝く言葉で つながる安部っ子」の力の伸びを、たくさん実感した充実の2学期が、そして、2011年が暮れようとしています。どうぞ良いお年をお迎え下さい。  
  校長室の窓から 〜言葉を大切にするということ〜
 
  松木正子(せいこ)先生との出会いから

 本校の研究に、昨年度から指導にかかわっていただいた松正子先生は、現在は大学の先生ですが、一昨年度に退職さるまで、東京のお茶の水女子大学附属小学校で教壇に立っておられた実践家です。先生に、ぜひ本校の研究の指導を仰ぎたいと思ったのは、国語の研究誌の中で、新しい教科書についての次ような対談の記事を読んだことに端を発しています。

(松木先生 談) 
 先日、「一つの花」(4年)の授業で、お父さんが、ゆみ子を高い高いした時の気持ちを、子どもたちと考えました。「かわいいから高い高いをした」「かわいそうだから高い高いをした」とい二つの意見が対立したのですが、話し合っていくうちに、「両方の気持ちがあったんじゃないか」ということになりました。そうしたら、「両方の気持ちを表す言葉ってあるのかな。ぼくたちは知らないけど、先生は知ってる?」と、ある子どもが聞いてきたのです。私は、その時「不憫(ふびん)」という言葉を教えたのですね。そうしたら、子どもたちはすぐに辞書でその言葉の意味を調べて、「ああ、そうか。」と深く納得していました。
 認識を一つ高める言葉を持つことは、子どもの世界を広げ、子どもの力になっていきます。だから、教科書は豊かな言葉を獲得するヒントとなるものであってほしいです。たくさんの作品に出会わせて、たくさんの言葉に出会わせたいですね。

 そして、退職される年の平成22年2月、先生の最後の公開学習を研修するために東京まで行きました。広い会場いっぱいの参観者の中での「ごんぎつね」の授業は、まさに言葉を大切にして、豊かに学び合う子どもたちの姿がありました。これこそが、安部小学校のめざす姿だと確信しました。
 それから研究大会に向けて、たくさんのことを教えていたきました。「東京の国語の先生」として、子どもたちの前にも立って指導していただき、安部っ子の言葉の力を伸ばしていただきました。
 研究会後に出した礼状のお返事で、「子どもたちも先生も輝いている、心温まる研究会でした。一人ひとりが生きる教育の理想でした。ご一緒できて幸せです。」と、身に余るお言葉をいただきました。 
 〜 実りの秋に 〜
 『言葉を大切にして 学び合う 安部っ子』をめざして

 朝晩が涼しくなり、彼岸花と風に揺れるすすきに、秋の気配が感じられるようになりました。さて、いよいよ10月、八頭郡小学校教育研究会の研究大会の月になりました。実りの秋にふさわしい充実した大会にしようと、学校が一丸となって取り組みを進めています。
 この研究は、安部っ子の「豊かに、たくましく生きる力」を育てるための、国語科を中心に据えた取り組みです。現代人に、今、一番欠けていると言われるコミュニケーションの力。即ち、人間関係力です。この力の育成に向けた視点は、「双方向」の「言語活動」と捉え、『言葉を大切にして、学び合う国語学習の創造』とテーマを設定しました。
 そして、国語の学習過程を、「伝え合い」「一人学び」「学び合い」「振り返り」としています。「伝え合い」では、教材文への書き込みをもとにして、自分なりの気づきや読み取りを自由に発表し合います。ここでは、全員発言をめざします。「一人学び」は、課題に自力で向かう時間です。自信をもって発表するために、理由を明確にして自分の考えを書きます。「学び合い」では、「一人学び」で考えたことを出し合って、友達の発言と比べたり、付け加えたりして学習を深めていきます。この双方向の言語活動の充実をめざして、これまで取り組みを重ねてきました。
 先日、「国語学習についてのアンケート」を実施し、昨年度の結果と比較・検討しました。(関連記事を後に掲載しています。)その中から、高学年の国語学習についての一言感想を紹介します。

 ・ぼくは、一人学びよりも、伝え合いや学び合いなどで、みんなの意見を聴いて考えるのが好きです。
                                                     (5年・男児)
 ・国語は、音読をたくさんすると、筆者や作者の気持ちが分かってきます。筆者や作者の思いをよく考  えて、追究することが好きです。                                (6年・男児)

 昨年度から取り組み始めた国語科の研究ですが、子どもたちは、着実な力の伸びを見せています。研究大会では、何よりも、62名の安部っ子が全員出席で、豊かに、生き生きと学ぶ姿を、八頭郡の先生方に見てもらいたいと思います。
 どうぞ子どもたちの頑張りを、ご家庭からも応援してやってください。
校長室
校長室からのお願いやお知らせです。 校長 浅井 知寿子
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