菅生先生は本年度、鳥取県教育委員会から「指導教諭」に選任されています。
本時は「中島敦『山月記』」を題材に、李徴の変化を中心の問いとしながら、作品主題の解釈を深めるべく授業展開されました。この題材での授業は8時間目ということもあるのか、生徒はそれぞれ深めた考えをもとに意見交換していましたが、ずいぶんと楽しそうに取り組んでいる姿が印象的でした。
「李徴の変化を引き起こした「トリガー」は何か?」この問いに対し様々な意見が出ます。研究授業ですから、参観している教員も多かったのですが、菅生先生の柔らかさと包み込む雰囲気に、皆が引き込まれていきました。
意見交換や共有を行うツールとして「Canva」が使われていました。意図的に色分けされた付箋に生徒の意見が書かれています。また、即座に今考えていることをクラス内で共有することもでき、デスクトップ上の画面が教室全体を表しているのだと実感します。そこに意見を書き込んだり、会話したり、読んだりする中で生徒はさらに思考を深めているようでした。

ただ会話して意見交換だけでは終わりません。最後には「今までの取り組みをもとに主題を考察して200字程度に書いてみよう」という課題が提示されました。目の前のクラスメイトの意見も参考にしながら記述に挑む生徒たちは、きっと楽しみながらも少しずつ目指す力をつけていってくれていると思える授業でした。