校長あいさつ
式 辞
日野の桜も咲き誇り、温かい日差しが降り注ぐ今日の良き日に、PTA会長 山本美穂 様、江府町長 白石祐治 様をはじめ多数のご来賓のご臨席を賜り、保護者の皆様の御出席のもとに、鳥取県立日野高等学校第二十六回入学式を挙行できますことを大変嬉しく思います。
ただいま、新入生30名の入学を許可しました。新入生のみなさん、そして保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。心からお祝い申し上げます。今心に秘めている決意を新たに高校生活を送ってください。
我が校は、百五年前に設立された「日野産業高等学校」と「根雨高等学校」の両校の教育を引き継ぎ、平成十二年に総合学科として開校しました。みなさんは、我が校二十六期生となります。
総合学科は、生徒一人一人の主体性を尊重し、生徒の適性や個性を伸ばし、自己実現を目指すことを目標にしています。一年では「産業社会と人間」という科目で、地域を知り産業を知り自分や他者を理解します。2・3年では多数ある魅力的な選択科目を自らが学びたい科目を選択します。この選択科目によって総合進学、アグリライフ、ヒューマンケア、情報ビジネスの系列に属し学んでいきます。加えて、2・3年の「総合的な探究の時間」である「日野探究」の中で、地域の様々な職業や年齢層の方と体験的な活動を行い大きな力となっています。現に、この春卒業した卒業生は、大学に3名合格したのをはじめ、就職では希望者は100%内定するなど進学・就職とも存分に進路実現を果たしています。また、我が校は、他にはない部活動として荒神神楽を演じる「郷土芸能部」、全国大会に常連で出場する「射撃部」があります。それ以外にも、自分にあった活動を見つけて自分を磨き、充実した3年間を過ごしてもらいたいと思います。
さて、高校生活のスタートに当たり、新入生の皆さんに一つだけお願いしたいことがあります。それは「夢」を抱き「目標」に向けて「行動する」ということです。みなさんは、今まで友達とうまくいったり、勉強が理解できたり、スポーツが上手になったりうまくいかなかったこともあったと思います。「行動する」ことは結果につながっています。その結果を振り返り次の行動へつなげていくことが「目標」や「夢」に近づくものだと思っています。
新一万円札の肖像にもなっている近代日本の経済を支えた渋沢栄一は次のような言葉を残しています。実行なき者は成果なし。新入生のみなさんは3年間の日野高校、地域、家庭での活動の中で将来の「夢」を見つけ、高い志を持ち、自ら磨いて「目標」を立てて「行動」にうつしてください。検討を祈ります。
保護者の皆様には、今日までお子様の養育に心を尽くされ晴れて本日を迎えられました。お子様が義務教育から高校教育へとまた一つ階段を登られ、感慨ひとしおのもと拝察いたします。私ども教職員一同は、お寄せいただいた大きな期待をしっかりと受け止め、全力で教育に当たる所存であります。保護者の皆様におかれましても、我が校の教育方針を理解していただき、教育の成果を高めるべくご協力くださいますようお願い申し上げます。
結びになりますが、お忙しい中、本日の入学式にご臨席賜りましたご来賓の皆様方に対し、心より御礼申し上げます。新入生の皆さんの高校生活が充実し、大きく成長されることを祈念して式辞と致します。
令和七年四月九日
鳥取県立日野高等学校長
今村 恒介