校長室の窓から

笑顔のヒノ・ハッピー・ハイスクール日野高校の様子をお伝えします。

校長室の窓から

式辞(令和3年度入学式)

2021年4月8日 09時00分

 式 辞

 日野の山々に早い春を迎え、桜の若葉が芽吹き始めてきた今日この良き日に、日野町長 﨏田淳一(さこだ じゅんいち)様、PTA会長 西村和宏(にしむら かずひろ)様、同窓会長 内田博長(うちだ ひろみち)様のご臨席を賜り、保護者の皆様のご出席のもとに、鳥取県立日野高等学校第二十二回入学式をこのように盛大に挙行できますことは、本校にとってこの上ない喜びであり、心より感謝申し上げます。
 ただ今、入学を許可しました四十四名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。そして今日までご家庭で温かく見守ってこられた保護者の皆様のお喜びもさぞかしと、心からお慶び申し上げます。
 日野高等学校は、百一年前に創立された「日野産業高等学校」と「根雨高等学校」の両校の教育を引き継ぎ、平成十二年に開校した総合学科の高等学校です。皆さんは、この日野高等学校の第二十二期生となります。令和元年度末、創立二十年目を迎え、昨年十一月六日に、創立二十周年記念式典を開催する予定でした。しかし新型コロナウイルス感染症の影響により、本年七月九日に開催することとなりました。
そして日野高等学校創立二十一年の歴史の中で、初めてのオリンピック選手が誕生します。それは東京オリンピック、ライフル射撃の日本代表に本校の卒業生で、現在滋賀ダイハツに所属する中口遥さんの出場が内定したことです。中口さんは、ひたむきに、目標に向かって、努力されたと思います。ここまでの道のりは、決して平坦なものではなかったと思います。しかし最後まであきらめずに、仲間を信じ、自分を信じて、一生懸命取り組まれた結果だと思います。中口さんが世界一を目指して活躍されることを心より祈願いたします。
さて、本校の教育目標は、「これからの社会の中でたくましく生きるための学力や豊かな人間性を育み、地域社会の発展に貢献できる人材の育成を図る」ことです。この目標を通して、皆さんが未来へ羽ばたくための力をしっかりと身につけることができるよう職員一同力を合わせて取り組んでいきたいと考えています。
今後、皆さんに求められることは、急速に変化する多様な社会の中で、いかに自分らしく、たくましく生きる力を身につけていけるかです。自ら課題を発見し、自分の思いや考えを言葉に代え、それを仲間に伝え共有し、課題の解決へ導いていくことが大切なのです。進学や就職の決定に向かうための力を身につけるだけではなく、その先の未来を生きる力を身につけていただきたい。そのためにもこの三年間でしっかりと確実に学力を養ってください。この日野高等学校では、一年次の「産業社会と人間」、二年次の「総合的な探求の時間」、三年次の「課題研究」などにおいて、延べ百人以上におよぶ様々な職業や年齢層の方と連携・協働する取り組みが展開されています。鳥取県内において、これほどまでに地域の皆様とともに取り組んでいる高校は、この日野高等学校だけだと自負しています。地域に触れ、人に触れ、どうかこの日野の地を楽しみながら学びを深めてください。
本年度は新入生四十四名のうち、県外から十名の新入生を迎えました。県内だけではなく県外の様々な地域から集まった、様々な思いや考えを持った仲間とたくさん関わってください。そして、四十四人に違いがあることを実感してください。その違いをきちんと認め合ってください。多様な価値観を持つ仲間と、ともに楽しみ、ともに喜び、ともに笑い、ともに学んでください。仲間とともに、この日野高等学校で学ぶことは、皆さんの成長、未来に大きく繋がっていくことでしょう。しかし、時として、苦しみや悩みがおとずれるかもしれません。そのときは、遠慮せずに教職員に相談してください。私たちで皆さんを支えていきます。
 最後に、保護者の皆様にお願いいたします。私ども教職員一同、縁あってお預かりする新入生に対して、素晴らしい大人、素晴らしい社会人に成長されますよう精一杯努力してまいる所存です。学校と家庭がそれぞれの役割を果たしながらも、連携を密にしいてくことが重要だと存じます。本校の教育に、どうぞご理解とご協力をいただきますようお願いいたします。
 本日、ご臨席いただきました皆様方に重ねて感謝を申し上げますとともに、新入生の本校での高校生活が充実し、輝かしい三年間となることを期待し、式辞といたします。


令和三年四月七日  
鳥取県立日野高等学校
校長 坪倉 寿樹