地域の中で発展する 智頭中学校

智頭町は、杉の産地として知られ、歴史の道「智頭往来」や石谷家住宅を中心とした「智頭宿」等、豊かな自然と歴史、文化を誇る町である。智頭中学校は、昭和35年に、町内の3中学校(南因中学校、山形郷中学校、智頭中学校)が統合し、統合智頭中学校として認可されて以来61年の歴史を持つ。開校当時は千人を超える生徒数であったが、過疎化による人口減少で、令和4年度生徒数は130名の小規模校である。
    平成23年4月の6つの小学校の統合で、町内一小学校一中学校となった。ちづ保育園・県立智頭農林高校が隣接し、保小中高の大規模なPTA組織が存続し、保護者や地域の学校教育への期待と協力のもとに、保小中高が連携してつながりのある一貫教育を行っている。
  智頭中学校は、周囲を山に囲まれ、澄んだ空気と清流のせせらぎのある美しい自然の中に位置する。自然の恵みを受け、子ども達は、純真で素朴であり、明るい笑顔で元気に学校生活を送っている。生徒会活動、部活動、学校行事等にすばらしい力を発揮する。
  平成27年3月末に改築新校舎が完成し、4月に竣工式を行った。改築新校舎は、時代の変化に対応した新しい視点を取り入れた建築様式で建てられ、智頭杉をふんだんに使った杉の香薫る木造校舎として、「杉の町智頭町」の象徴的な建物となっている。正面玄関やこもれびホール(多目的ホール)等に立ち並ぶ24本の丸太柱は、町民や財産区の寄贈で、教育関係者を始め、多くの人々の願いが込められた本校舎のシンボルでもあり、訪問者の目を引く。  
   「高い志をもち、自らを律して、主体的に学ぶ生徒の育成  ー生徒が活力にあふれ、自信と誇りを持って生活する智頭中ー」の学校教育目標のもとに、「凡事徹底・一生懸命・仲間とづながる・創意工夫・地域で育つ」 をめざす生徒像として、日々の教育活動を行っている。
  近年では、中学校区で受けた県教育委員会委託事業・町教育委員会主催の教員研修とも関連付け、教師の授業力・指導力向上をめざした校内研究を推進している。特に平成26年度より6年間、広島大学大学院木下傳義準教授に指導を受け、アクションリサーチの手法による授業改善を試みている。新学習指導要領が打ち出した21世紀型資質・能力を育成すべく、「主体的・対話的で深い学び」(アクティブラーニング)の視点にたった授業改善を行っているところである。
    町教育委員会や小学校との緊密な連携により学習指導や生徒指導が充実しており、そのことが学力向上や不適応問題等の解決につながっている。不登校生徒0をめざした、すべての生徒が安心して生活できる学級づくり・学校づくりに力を入れている。
  本校生徒会は、生徒自らの手でよりよい学校づくりを進めるため、学級やリーダー研修での話し合いを経て、生徒会スローガンを決定する。平成19年4月には4項目からなる「智頭中学校 生徒の誓い」が策定され、今日までその自主的な取り組みが引き継がれている。ここ数年は、その諸活動に学校長の思いや方針が組み込まれる等、学校経営方針と生徒の活動が一致していること、また生徒会や各委員会の活動が可視化され、全校生徒に浸透していることも特徴としてあげられる。 
  町の手厚い教育支援のもと、学校図書館・ICT等の教育設備も整い、時代の要請に適合した教育を実施している。町役場と連携して行う総合的な学習の取り組みは、子ども達に智頭町の自然や地場産業、伝統工芸・文化等に対する理解を深めさせ、まさしく「地域で育つ」生徒像の実現に向けた実践となっている。     

校舎全景(外観)です













新校舎全景イラスト

新校舎の全体の完成イラストイメージです。

校歌


           校  歌
 
                                           作詞 花田鶴彦
                                           作曲 小泉 恵 
 
1. 陽に光りとぶ青雲の     朝明けわたる穂見山
   ともに仰ぎて向学の     息吹きも強くはつらつと
   若き命の花ひらく       あゝ 智頭中学に希望わく
 
2. 文化つちかう千代の     清き流れとたゆみなく
   友愛あつく身と心       磨き鍛えてあこがれの
   真理求めて励みあう     あゝ 智頭中学の夢たのし
 
3. 緑の宝庫果てもなく     平和の虹の呼ぶところ
   栄光ある自治の旗風に   若きつばさのはばたきて
   郷土の明日をにないつつ  あゝ 智頭中学の名は薫る