緊急事態宣言下の学校生活を紹介します(その2)
2020年5月14日 14時50分 続いて、保護者の皆様にご心配をお掛けしている給食の時間について紹介します。
本校では、ご存知のとおり、全校生徒がランチルームで一斉に給食を行っています。1階が3年生、2階が1・2年生です。ランチルームは学校生活の中で給食にしか使用しない専用の部屋です。毎日消毒が施され、冷暖房も完備されていて、非常に衛生的な環境の中で、一年中適温で快適に食事をすることができます。しかし、感染症対策で推奨されている「対面を避ける」という状況を物理的につくることができません。
4月23日付けで文部科学省から各都道府県に発出された文書では、学校給食の会食時の留意事項として次の指示がされています。
「会食にあたっては、飛沫を飛ばさないよう、例えば、机を向かい合わせにしない、または会話を控えるなどの対応が考えられます。」
本校では、「机を向かい合わせにしない」ということができませんので、「会話を控える」という対策をとっています。
午前中の授業が終了すると、生徒は教室前の手洗いで手を洗った上でランチルームに入室し、入り口で手指のアルコール消毒を行います。当然全生徒がマスクを着用しています。給食当番もそれ以外の生徒もマスクを着用したままで配膳を行い、着席して「いただきます」を言ったあとで、マスクを外します。そして食事中は会話をせずに食べることに専念します。
私は、全員が無言の食事を人生で初めて経験したような気がします。広い広いランチルームに食器の上げ下ろしの音、食器と箸がぶつかり合うコトコトという音だけが響きます。本来ならば、友達との会話を楽しむ学校生活の中でも一番楽しいはずの給食の時間です。今の姿は、絶対に「あるべき姿」ではない!という思いはあります。けれども、今は何よりも私たちの命を守ることが優先されなければなりません。我慢の時です。
今日の午後、職員が私のところに提案に来ました。「校長先生、生徒会に働きかけて、給食時間に音楽を流してやってはいけませんか?」。もちろんウェルカムです。明日からは、無言の給食時間に音楽が流れます。子ども達にとって、給食時間が「苦」にならないよう、せめて音楽によって少しでも「楽しい」時間になればと思います。
~おまけですが・・・~
今日の給食時間、学校の南側の空に、雨上がりでもないのに一直線の虹がかかりました。環水平アークという非常に珍しい現象なのだそうです。自粛自粛の毎日ですが、なんとなく明るい未来が予感できた嬉しい現象でした。