オーストラリア航海出港式
2016年10月17日 12時30分海洋科2年生32名、教官2名が乗船し、11月20日までの36日間実習を行います。
乗船実習では船内実務や講義、寄港地ケアンズでの研修、漁業実習を通して水産人として必要な意識と態度を養います。また、様々な場面でクラスのメンバーと協力し、絆を深めるととともに、家族や友人などいつも当たり前に感じていた日常に感謝する大変貴重な経験をしてくることでしょう。
本日の出港式には、多数のご来賓、ご家族、友人、先生方が出席してくださり、盛大なものとなりました。
36日後、2年生が成長した姿で帰ってくることを楽しみにしています。
来賓挨拶 海洋科3年生挨拶
実習生代表挨拶 いさ、出港の時
【実習生代表挨拶全文】
私達海洋科二年生はこれから約一ヶ月高校生活の中で一番長いオーストラリア航海へ行きます。九月に予定していたイカ釣り航海が台風で中止となり、航海の体験が少なく不安もありますが、クラスの皆で協力し乗り越えていこうと思います。船内生活ということで陸上とは全く違い、危険なこともたくさんあります。そのため、これまで学んだことを活かし、先生方のご指導をいただきながら安全な実習になるよう意識していきたいと思います。また、これまでの航海実習での課題も残っているので皆で課題を克服したいと思います。この航海実習は多くの方々の支えがあってできる実習です。この貴重な体験ができることに、感謝の気持ちを忘れず、一日一日を大切にし、自立心や責任感を身につけ大きく生長して帰ってきます。最後に、来賓の皆様、保護者の皆様、先輩、後輩の皆さん本日はお越しいただき有難うございました。
【海洋科3年生挨拶全文】
2年生の皆さん、いよいよ航海実習のなかで一番長いオーストラリア国際航海の出港ですね。いま、皆さんはどんな気持ちでいるでしょうか。私は1年前、皆さんに見送られ、岸壁から離れたとき、期待と心配が入り交じった複雑な気持ちでいました。しかし今は、また若鳥丸で航海に出たいという気持ちでいっぱいです。オーストラリア航海では今までの航海よりも仕事も本格的になり、船酔いもして大変な航海になります。しかし、今まで勉強してきたことをいかして、船でしか学べないことをたくさん勉強してきて下さい。船酔いをすると仕事がうまくまわりません。酔っている人は、苦しいとは思いますが、辛い、苦しいと嘆いていないで、笑い飛ばすくらいの気持ちで臨んでください。そうすれば弱い気持ちもなくなります。また、元気な人は助けてあげて下さい。思いやる心が生まれます。私たちはそうやって、ここまで仲の良いクラスになりました。私自身も、赤道を越えるまでは行けども行けども海で、終わりがない気がするほど辛いと感じることもありました。しかし、クラスのみんなや乗組員のみなさん、先生方に支えていただき乗り越えることができました。そして、通っていく海の色や温度、満天の星空、岸壁でのフェンダー作業の難しさなど、日本との違いをたくさん発見することもできました。ケアンズに着いた後は、グレートバリアリーフでのスノーケリングや交流会、街の探索など、あの苦しみを乗り越えたからこそ楽しむことができたと思います。帰りは下関までの道のりがとても早く感じます。行きの苦しみがなかったかのように、仕事も覚えて船の揺れにも耐性がつき、このままみんなと船で生活したいと思うほど良い航海になりました。みなさんもお互いに協力して、そう思える航海にしてほしいと願っています。最後に、航海中は礼儀を忘れず生活してほしいと思います。私の考える礼儀とは、感謝と尊重の心を持って接することです。乗組員の皆さんや先生方、この航海に関わってくださる方々、そしてクラスの仲間に礼儀正しく接していきましょう。この航海がより良いものになると思います。それでは、ご安航をお祈りしています。