12月の優秀俳句を紹介します。
1年生   
  もちさんが のびのびのびて ストレッチ  中本 然
  ふゆ休み みんなでお出かけ たのしいよ  村尾 真優
  ふゆ休み しゅくだいやるぞ がんばるぞ  伊井野 結羽奈
2年生   
  竹馬で 走るよ走る ずっこけた      成川 永樹
  お年玉 なににつかおう あれこれと    稲田 蓮
  すごろくで 一位をとって 大さわぎ    森岡 幹太
3年生   
  冬休み まとめの時期の 入り口      德田 蓬
  むしろしき 手でない作る しめかざり   陣在 武流
  糸もって 走り走って たこ上がる     小林 夏穂
4年生   
  家の中 笑い声だよ お正月        吉田 悠人
  もち食べる 太ると言って えんりょぎみ  福間 心葉
  お年玉 たくさんもらって 貯金する    西川 力太郎
5年生   
  お年玉 この時期だけは お金持ち     杉田 萌奈美
  お正月 過ぎると来年 待ち遠しい     德田 真備
  鏡餅 白くて丸い 雪だるま        君野 紗羽
6年生   
  早く出せ かくし持ってる お年玉     石黒 尚
  年賀状 来てないのはと 指を折る     木下 未唯
  冬休み スキーばかりで 遊べない     森岡 このみ
7年生   
  初詣 祈る願いが 多すぎる        井口 虎汰郎
  竹馬は 大人のことを 見下ろせる     以後 天音
  かるたとり はじめの言葉に 耳澄ます   三島 智希
  年賀状 今日も私を あせらせる      本田 野笑
8年生   
  初日の出 神社から見る 空の色      大久保 斗弥
  白い息 白い地面と 初日の出       大橋 鼓太郎
  成功だ 受験で受かる 初夢は       杉田 凌憂
  かるたとり 赤い手重なる ミルフィーユ  山口 来華
9年生   
  早すぎる 成人式は あと少し       兵頭 陸
  お年玉 今年も親に 奪われた       福田 成香
  何書こう 目標一つ 書き初めに      平家 和奏
  冬休み だけど今年も 休みない      三島 奈那美
                    
                    
                    
                    
        
    
    
                    
                    
                    
                    
                    
                    
                 
            
            
            
        
    
                
        
                    
            
        
        
                
        
            
                            
                    
                    今月は<松森賞>です。
もちさんが のびのびのびて ストレッチ
                    1年 中本  然
長くのびて切れない→寿命ものびる→おめでたいといった連想もあり、日本人は祝い事があるたびに餅を食べるようになったそうですよ。お正月に何気なく食べているお餅ですが、より美味しくなるように、ぐーんとストレッチをしてくれているのかもしれませんね。発想が豊かな一句です。
竹馬は 大人のことを 見下ろせる     
           7年 以後 天音
竹馬といえば、お正月遊びのひとつですね。高さだけでも大人のことを上から見てみたい、そんな気持ちと、竹馬に乗っている姿から想像できる無邪気さと、子どもと大人のまんなかにいる今だからこそ書ける一句ですね。揺れ動く気持ちを感じさせられる作品です。
早すぎる 成人式は あと少し
           9年 兵頭  陸
私たちが慣れ親しんだ"二〇歳=大人"という定義が大きく変わりますね。実際にあと3年で成人を迎える9年生には、大人が想像するよりも"早すぎる"という印象があるのかもしれません。あと少しと表現している高校三年間を、どう過ごすのかを決めていく"今"を応援していますよ。