学校長より

鳥取県立米子工業高等学校のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。

 米子工業高校は「地域社会・産業界に貢献する人材の育成」をミッションとし、「自律」「創造」「協働」の校訓を掲げ、自主自律の精神を持ち、他者を思いやる創造力豊かな工業人の育成を目指している学校です。

 本校は米子市の中心付近に位置し、大正12年に鳥取県立工業学校として創立されました。鳥取県内では最も長い歴史を誇る工業高校であり、昨年100周年を迎えました。現在は平成23年に竣工した新校舎で、各学年5科5クラス、およそ500名が学んでいます。

 学科改編により平成26年度から、機械科(M)、電気科(E)、情報電子科(W)、環境エネルギー科(C)、建設科建築コース(Ka)、建設科土木コース(Kp)の5科2コースとなりました。卒業生は鳥取県西部地区から中海圏域を中心に、関東、中京、関西、山陽地域の産業界においてM、E、W、C、A、Pの呼称を通したネットワークで世代を超えてつながっています。

 学校での学びは、社会のあり方を踏まえて、今、大きく変わろうとしています。それは、人と人とが関わる中でお互いが成長し、未知なることに対応できる気構えと能力を高めていくことです。また、キャリア教育の視点から自身の生き方を考え自らが構築していく力を高めることです。
 これらを具体化させ、産業界へのスタートに自信を持って立てるよう、本校では5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)と安全への意識を高め、時を守り、場を清め、礼を正す指導に力を入れています。さらには実習や課題研究あるいは部活動等をとおした学び合いの中で、根気と協働力を身につけ、社会人として巣立つ準備をしていきます。

 ものづくりは常にその製品やサービスを活用される方々を意識して行われます。その行為は、ものづくりにより人々の幸せや支援を具現化する過程で他者を思いやる気持ちを育てます。また、ひとつひとつの材料は無機質なものですが、材料を加工し、組み合わせ、エネルギーやプログラムを与え、さらに人が関わることであたかも命を宿しているようなシステムに仕上がります。工業高校で学ぶ生徒たちは、理論を体験で活かし、言葉にならない感動に遭遇する中で大きく成長していきます。

 多感な時代の生徒は、学校生活のほかにも家庭、地域、メディアの影響を大きく受けながら成長します。思考のベースとなる家庭、生活を共にする地域、やがてお世話になる産業界の皆様と共に、未来の社会を支える人財の育成に努めて参りますので、皆様の御理解、御協力を賜りますようお願い申しあげます。


令和5年4月1日

 鳥取県立米子工業高等学校

 校長   松川 明義