育友会

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                        ごあいさつ

                                           育友会会長 大西慶祐

 令和7年度育友会活動が始まりました!本年度も、益々のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 
◎育友会ブログは令和5年度をもって終了しました
 

育友会IBブログリレー!!

2021年10月22日 15時19分

⑨IBにおけるHistory                               History担当 髙濵 成人

こんにちは、IB(国際バカロレア)のHistory担当の髙濵です。担当といっても、とても心もとない訳ですが、そもそも私がIBに関わるようになったきっかけからお話ししたいと思います。
 御舩前校長先生が「うちでバカロレアをやろうと思う。髙濵さんはどう思う?」と聞かれました。気楽に「それが導入されると東高が大きく変わっていきますよね」、なんて答えたように記憶しています。それ以降,ことあるたびにIBの話しをされるようになり、気がつくと「Historyの担当だから」と申し渡されたのが、私とIBのそもそもです。
 そんないきさつで始まった私とバカロレアですが、自身の勉強不足もあってとても不安が尽きない状況です。しかし、現行の高校での歴史教育と比較してみるとずいぶんと違いがあることがわかりました。その大きな違いの一つは、受験を前提に通史という形で網羅的に学ぶ高校の歴史に対して、IBでは選定されたテーマについて文献や資料を読み込んで、分析や考察を深め、そして、それらについて聞く、話すそして話しうあうことなどが求められるということです。大学のゼミや研究室の文献の輪読や史料批判、論文作成に必要な手法を身につけるというイメージでしょうか。ですから、用語や年号を暗記する必要性もそう高くないこともあげられます。もちろん全くやらない、覚えなくていいというわけではありません。こうした力を身につけつつ目指すところの一つは、当然最終試験です。加えて内部評価やEE(課題論文)などといった、書く力の養成です。これらはいずれも論述スタイルであり、それぞれが結構な文字数になります。学んだことをその問われ方に注意しながら書き進めていくことが求められます。ただ書くのではなく、何が問われ、何をどう答えなければならないかを常に意識することが求められます。
 歴史(社会)嫌いな人から、「膨大な事件や出来事をちまちま覚えなくてはならない」とか「頭に入ってこない」などの声を多く聞きます。しかし、先にも述べましたように、歴史の全部ではなく一部を取り上げて、それについて深く掘り下げていくことに力点が置かれていると思います。取り上げた歴史の出来事を通して目の前の物事の本質に向き合い、近づいていくこと。そしてそれを自らの言葉で語りあう、文字にする。とてもシンプルですが、とても奥が深いと思います。歴史の事象について、その判断について大人でも困る場面が多々あると思います。そんな状況下でも高校生は試行錯誤しながら取り組んでいく。そしてそうした経験を積み重ねていくことで、情熱や勢い、冷静さ、協働性などを備えた学習者へ進化していくことが期待されます。そんな若者がこの倉吉東高等学校から次々と誕生していく。そのことが近い将来倉吉東高校に起こる大きな変化の一つになると思います。