令和3年度第5次航海 第19日
2021年11月4日 15時18分
11月3日(木)正午位置 KUSHIRO-KO
5日間も滞在した釧路をいよいよ出港します。予定通りに太平洋を南下して東京湾に入るコースにするか、猛烈な時化を避けるために日本海側から高知に向かって東京湾を諦めるか、ぎりぎりまで検討した結果、日本海を通ることになりました。釧路に向かう途中に猛烈な時化を経験した生徒たちは「あんな揺れは二度とごめんです」と言っていたのでホッとしたことでしょう。昨日の夜から北海道は大雨警報が出るなどの荒れた天気で、釧路を出港する時は強い雨が降っており、ずぶ濡れになりながらフェンダー回収作業を行いました。
出港後も波が高く、3mくらいの波が船の後方からやってきます。半分程の生徒が軽い船酔いとなっていました。しかし私たちは今年になって約50日間も船に乗っています。船酔いになりながらも当直や食事当番、学習をこなすことが出来るようになりました。しかし残念だったことが一つありました。それは夕食がご馳走だったのに時化で食欲があまり出なかったことです。カツオのたたき、ホタテ貝、サーモンの刺身がメニューだったのですが、普段あれほど「刺身が食べたい」と連呼している生徒でさえ刺身を残してしまいました。
森進一の歌で有名なえりも岬(北海道の中央で南側に突き出た先端部)を通過すると、船の揺れは小さくなりました。明日からはロープワークやスプライスなど、漁業技術検定実技試験に向けた実習をします。東京湾で航路学習が出来なくなったぶん、比較的穏やかな日本海で少しでも多くの知識や技術を習得できるように、実習に励んでもらいたいと思います。体調不良の生徒は無く、みな元気です。
釧路出港
レーダー実習
夕食はサーモンの刺身