日誌

令和3年度第5次航海 第12日

2021年10月28日 13時43分
2年生


10月27日(水) 正午位置 N34°-36.8′ E136°-56.6′

 名瀬を出港してからずっと時化が続いていましたが、今日はうねりこそあるものの比較的凪の日でした。今日のメインイベントは伊勢湾に入って航路学習をすることです。日本には船舶が輻輳(ふくそう)するため、海上交通安全法という法規が適用される海域が3つありますが、この伊勢湾がその1つです。残りの2つは東京湾と瀬戸内海なのですが、この2カ所は航海実習の後半に通る予定です。若鳥丸の航海実習において、1回の航海で3つの船舶が輻輳する海域に行くのは初めてのことだと思います。海上交通安全法の学習をしている船長類型の生徒はもちろんのこと、来年から一級小型船舶操縦士免許を取得する小型船舶の授業を選択している生徒にとっても、伊勢湾にある伊良湖水道航路を実際に航行した経験は非常に大きいと思います。伊良湖水道を航行していると、大型の貨物船やタンカー、底引網漁船や遊漁船など色々な船舶が輻輳していて油断ができない状況でした。コンパスデッキで航路の見学をしていると、10頭ほどのイルカの群れが若鳥丸の前を横切りました。生徒たちも大喜びで、スマートフォンで撮影をしていました。この航海では関門海峡の航路学習をしていた時もイルカと遭遇したらしく、三等航海士は「君たちは何か持ってますねぇ~」と感心されていました。
 昨日はきれいな夕日や星空の観察を行ったのですが、とても貴重な経験となりました。海はとても荒々しい一面を持っていますが、船でしか見ることのできない美しい景色を見せてくれます。残りの航海においても、多くの海の魅力、船の魅力に触れてもらいたいと思います。航海実習も10日を超え、ストレスもだいぶ溜まってきているとは思いますが、生徒たちは元気にしています。


       航路学習(船橋見学)


      三等航海士による航路解説


      美しい夕日が見られました