弥生土器で古代米を焚いてみました

2019年10月17日 14時48分

  弥生時代の復元土器を使って、当時の食生活を体験する地歴科の授業を、行いました。これは県が主催する「弥生の王国考現学講座」の出前授業の一環です。3年生の生徒全員が、当時の土器を使って、ほぼ当時と同じ焚き方でご飯を炊きあげ、ひと時の弥生人気分を味わいました。
  最初に深沢芳樹奈良文化財研究所研究員による、弥生時代から始まった米の栽培の歴史のお話しを伺いました。目の前にあるのは、縄文土器、弥生土器、須恵器の県内各地から出土した各時代の本物の土器。米の栽培の歴史と本物の土器に触れて、弥生時代米への期待が膨らみます。


米を焚くときは水加減が重要ですが、古代の人は米の量に関係なくざっくりと水をいれます。そして、窯が沸騰するまでどんどん火を焚きます。


沸騰したら、驚きの!沸騰水を捨てます。「手袋のない時代に、どうやって熱い土器を持ち上げていたのだろう。」生徒の思いは弥生時代に飛びます。


余熱でしばらく蒸らして、完成。びっくりするほど柔らかくふっくらと炊けていました。
指導員の方によると、この焚き方だと稗や粟などの雑穀が混ざっていてもすべてがおいしく炊けるそうです。弥生人の知恵の結集がここにありました。米の栽培から炊き方まで、その英知が連綿と、現代に伝わっているのです。体験を通した様々な学びがこの場にありました。

 


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