【電気科】課題研究発表会を実施しました
2021年1月26日 10時34分 1月21日(木)、午後の三限を使って3年生の「電気科 課題研究発表会」を行いました。
これは、3年生が1年間、テーマごとの6つの班に分かれて取り組んだ内容を、3年生、2年生の前で発表するものです。
今年はコロナ対策として、3年生は椅子を離して座り、来年取り組む2年生は会場とオンラインで繋いだ教室で、6テーマ全てを聞いてもらいました。
3年生はクラスメイトの前で発表。 2年生は教室で、リモート見
学。
1)シーケンス制御 班
「シーケンス制御」とは、あらかじめ決められた順序で制御の各段階を順番に進めていく制御です。工場では一般的なものなのですが、実は家にある「洗濯機」などの家電製品にも使われているという、身近なところに満ち溢れている制御です。
今年作った作品は、制御装置を使った「 電流イライラ棒 」です。
これは、金属で作ったコースに電極棒を入れて、その電極棒をコースやコース内の障害物に当たらないようにゴール地点まで持ち運ぶゲームです。コースは、電気工事実習で発生した「銅線」を廃物利用、電極棒は塩ビパイプで作りました。
TV版では電極棒がコースや障害物に触れてしまったり、制限時間内にゴールできなかった場合は電極棒の先に取り付けられた火薬が爆発してゲームオーバーになったりしていましたが、この作品では、電極棒に内蔵した振動モータが振動、持っている人の手に”ビリビリ”と振動が伝わります。
校長先生も、挑戦!
一回目でコース半ばまで到達さ
れ、大きな拍手が起こりまし
た。
「 シーケンス制御 」班の6名は、1月29日(金)に行われる「課題研究全体発表会」にも電気科の代表として参加し、3年生全員の前で発表してくれる予定です。
2)電気自動車の製作 班
皆さんの周りにも電気自動車が走っていませんか?
今年の3年生は、実際に自分たちを乗せて走ることのできる「 電気自動車 」の製作に挑戦しました。
自分たちの手で実際にモータのコイルを巻いて、合板を切って、穴をあけて、毎回木くずにまみれながら、取り組みました。タイヤやブレーキなど、簡単に作ることのできない部品は市販のものを使う等の工夫も行いました。
完成したモータで車輪を回すことはできましたが、歯車と車軸がスリップしてしまい、実際に走らせることはできませんでした。
これを来年引き継いでくれるであろう現2年生が改善、是非とも走らせて欲しいです。
3)テクノボランティア(電気工事) 班
テクノボランティアの一つです。こちらは昨年(2年生の時に)「第二種電気工事士」の免状を取得したメンバーにより編成されています。
このようなところでもコロナの影響は大きく、残念ながら今年はコンセントの増設など簡単な電気工事をさせていただく機会はありませんでした。
そこでもう一つのテクノボランティア(ボランティア班)と一緒に近隣に出掛けて、お部屋のエアコンフィルターや照明のお掃除などをさせていただきました。
年配の方のお住まいでは、手の届かないところも多く、若い力を喜んでいただきました。
4)競技用ロボットの製作 班
10月27日(日)に、「大分県別府市 別府ビーコンプラザ 」で行われる予定であった「第28回全国高等学校ロボット競技大会 大分県大会」への出場を目指して、ロボットを製作してきました。残念ながら、こちらの大会もコロナの影響で中止鵜になってしまいました。
生徒はロボットを動かすことを目指して、夏休みに出てきたり、放課後に残ったりして、人が操縦する「リモコン型」と、プログラムによって自分自身で動いていく「自立型」、二種類のロボットを製作しました。
発表の中では、実際のロボットによるCDの吸着などのデモンストレーションもあり、会場を沸かしていました。
5)LEDを用いた電子工作 班
LEDを使って、実用できる役に立つものを製作しました。
ここ数年は、バスケットボールの試合で使用する「ボールポゼション表示」と警告音を鳴らす「ホーン」の機能を一体化した機器を製作しています。
ここ数年毎年改良を加えていますが、今年はLEDの光をプラ板に投影することでLEDの個数を少なくして配線を楽にするとともに、「矢印」を見やすくする等、使い勝手を考えた細かな改良を加えたものの製作を行いました。
こちらは、実際に西部地区のバスケットボールの試合で使っていただき、好評でした。
6)テクノボランティア(ボランティア) 班
学校内の清掃、近隣住宅の清掃等、様々なことをやってきた、もう一つのテクノボランティア班です。
毎回、終わった後の「ありがとう」の言葉に励まされ、一年間汗を流しながら頑張ることができました。
3年生一人一人が、成果(できたこと)の報告だけでなく、「苦労したこと」、「注意しないといけないこと」、「思ってもみないことが起きる」、「これは今年できなかったので、来年ぜひ改良して」、など多くのメッセージをモニターを通してではありますが、来年取り組むことになる2年生に向けてくれました。
この一年を通しての、「悩んだ」こと、「苦しんだ」こと、「考えた」こと、そしてたどり着いたどうしたら「解決」できるのか、積み重ねた様々な経験がこれから社会にでていく彼らの未来に、少しでも役立つことを祈ります。