オーストラリア国際航海No.20
2015年11月5日 12時51分正午位置 ケアンズ(S16°-55.5 経度E145°-46.8)
風向/力NNE/3 天候bc 気圧1013.3hPa 外気27.4℃ 水温28.0℃

実習19日目、ケアンズ3日目。朝の体操を岸壁で行い、埠頭を散歩。海軍の船やコンテナ船の横を通って芝生の公園へ。最後に船の前で馬跳びをしました。馬になる人は飛びやすいよう体の曲げ方を調節しなければならないのですが、数名ができませんでした。馬跳びをしたことがないのだそうです。そして今日はTAFEカレッジで船について学んでいる同年代の学生7名、先生方と交流会。午前中は彼らが実習や授業を受けているグレートバリアリーフインターナショナルマリンカレッジで見学・実習をしました。昨年もお世話になったブレント先生が施設を案内してくださいました。本校の舶用機関実習棟の小型船バージョン(わかたかと同じくらいのエンジン)機関始動・運転、発電機、船外機の分解組み立て実習や、小型船(クルーザータイプ)やゴム艇を操縦してグレートバリアリーフへ出たり、プールを船の舷に見立てて飛び込み、救命いかだを膨らまして乗り込んだり、8台同時に運航できる操船シミュレーターで操船の練習をしたりしているそうです。操船シミュレーターはそのシステム一つにブリッジにある全ての計器が備わっている他、港、海域、天候、時間帯、船舶の輻輳状況、海流、水深など様々な外的要素をコントロールできるとのことでした。タグボートシミュレーターでは画面が揺れると体が勝手に揺れ始め、まるでブリッジにいるようでした。また火災・浸水発生時の緊急対応訓練ができる施設もあり、学生だけでなく公官庁船や民間の船舶職員、港湾関係者等広く船の保安に携わる人も訓練をしています。実際の乗船実習では経験できない海難の状況を作り出して、トラブルシューティング・緊急対応ができる施設があり、とてもうらやましく思いました。その後プールで飛び込み実習。高さ約3mから深さ約3mのプールに飛び込みます。海に飛び込んだことがある実習生はいますが、プールは初めて。初めは少し怖がっていましたが謎のパワーで飛び込みはじめ、参加した全員が飛び込みました。ブレント先生が「彼らは机に向かって勉強するよりも実習が好きなんだよ」と仰っていたので「Same!!」と伝えました。昼食はBBQ、ハンバーグやステーキ、ソーセージなどとてもおいしくいただきました。
午後からは若鳥丸の船内案内からスタート。案内係は実習生です。ブリッジでは皆さん意気揚々と当直をしたり舵輪を回したり、海図で境港からケアンズのルートを見たりととても楽しそうでした。生徒の部屋を案内すると、「とても狭いね!こうやって寝なきゃならないね!」と膝を抱えて寝るポーズをとっていました。通路に貼ってある写真を見て「いろんな海を実際に見れていいね」とも言っていました。TAFEの皆さんからすれば、実習専用の船があり、しかも日本から遠く離れたケアンズまで37日間の航海ができるなんて、なんてすばらしいんだ!ということだそうです。実際の体験に勝るものはない、と言っておられました。その後エンジンルームを見学してプロムードデッキへ。日本の武道紹介として空手道と弓道を紹介。2人ともとても格好良かったです!お菓子とジュースで歓談、おっとっとをつぶして食べるという新しい食べ方も生まれました。若鳥丸での滞在は2時間弱でしたが、午前の交流から一緒にいましたので最後の写真撮影ではみんなが笑顔になっていました。交流会が実習生にとって、TAFEの学生さんにとって貴重な経験となってくれたと思いました。その後の実習生たちの会話には「Thank you」「ok」がたくさん。英語を勉強する、というよりも肌で感じて表現方法の一つとして使う、というかんじです。お互い使っている言語が違うので、なんとか伝えたい、理解したい、という気持ちでやりとりをしていました。これぞまさにアクティブラーニング。「英語でもっと会話をしたい」という気持ちが次のステップに繋がるのだと思いました。