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普通コース 1年次生 鳥取大学研修 

2019年10月1日 14時22分

令和元年9月11日(水)、12日(木)、20日(金)に、普通コース1年次生の希望者による鳥取大学研修が行われました。

11日(水)は、鳥取大学米子キャンパスの医学部保健学科での研修でした。看護学と検査技術科学に分かれての研修でした。

看護学では、はじめに、鳥取大学のHP(ホームページ)を見ながら、学科紹介と看護学研究紹介をしていただきました。看護を大学で学ぶことは、より高度な研究につながっていることや、「いつでも・どこでも・だれにでも」最高の看護ができることを目標に学びと研究をしていることの紹介でした。次に、山本 陽子 助教に、大学での研究をポスターセッション形式でお話しいただきました。「看護学生のコミュニケーションスキルの特徴」を聞き、生徒たちは看護関係のみではなく、普段の生活に通じるものがあることを学びました。
 
最後に、講師の奥田 玲子先生に血圧について教わりながら、実際にペアで血圧計測を行いました。運動前後の血圧がどうなるのかを調べるために、生徒たちが階段を上り下りして、普段との血圧の違いを学びました。

検査技術科学では、はじめに、森 徹自 教授にパワーポイントを用いて、学科紹介と検査技術科学専攻の紹介をしていただきました。検査技師が医療の中で担う役割と仕事の内容についての説明や、カリキュラムや各学年での到達目標などの説明でした。次に、仲宗根 眞恵 助教に短時間の講義を受けた後、実験を行いました。
  
そして最後は、講師の 上田 悦子先生の講義の後、検査で予想した結果と実際の結果を比較することで、どのようなことが分かるのかを学びました。様々な実験や、その結果を受けて、発見できることや関連して考えられることを学び、生徒たちは有意義な時間を過ごしました。
  

12日(木)は、鳥取大学米子キャンパスの医学部医学科、医学部生命科学科、鳥取キャンパスの工学部での研修でした。。

医学科では、はじめに、中村 廣繁 教授に学科紹介をしていただきました。「医療はチーム=コミュニケーション」ということで、コミュニケーション能力の向上に力を入れていることなどの紹介でした。
 
次に、植木 賢 教授による講義「発明楽入門」を聞きました。様々な医療機器の発明や、生徒たちに「常に目標を持って頑張ってほしい」というお話でした。さらに、内視鏡を実際に使用する体験もさせていただきました。
  
最後に、中野 俊也 准教授に、シミュレーターを使って、通常時の心音と異常時の心音の違いを教えていただき、さらにシミュレーターで採血の練習もさせていただきました。サポートとして三好先生にお手伝いいただき、なかなか経験できないような体験ができました。
 
生徒たちも、一つの命を救うための、様々な方面からのアプローチがあることを知り、とても勉強になり、将来のことを考えるきっかけになったことと思います。


生命科学科では、はじめに、岡田 太 教授に学科紹介と自身の研究についてお話いただきました。生命科学科は基礎医学を扱う学科で、「治らない」を「治る」ようにする研究をしていることなどの紹介でした。さらに、研究することで様々な人と交流できることが、研究のおもしろさでもあるとお話いただきました。
 
次に、マウスの実験を見学しました。その際の心構えなどを教えていただきながら、たくさんの知識を学びました。

 

最後に、尾崎 充彦 准教授に自身の研究をもとに、がん研究についてお話しいただきました。寿命とがんにどんな関係性があるのかなどの興味深いお話も聞くことができました。生徒たちも「がん=怖い病気」というイメージが変わり、たくさんの知識を得られたことと思います。
 

工学部では、午前中に、学部概要説明として、工学部でどんなことを学べるのか、鳥大にはどんな特徴があるかなどをお話いただいた後、本校SSH運営指導委員の伊藤先生に「第3の液体イオン液体」と題してご自身の研究内容をご講義いただきました。研究の内容の興味深さはもちろん、研究活動の醍醐味をご紹介いただき、生徒もお話に惹きつけられました。
  

午後は、伊藤先生や大学院生の方のご指導のもと、磁石にくっつく性質を持ったイオン液体を作成し、普段はできない体験をさせていただきました。最後に、研究室やMRIを備えた実験室など、実際の研究の現場を見学しました。研究活動に従事する先生方の姿やお話に触れ大変充実した研修になりました。
 
 

20日(金)は、鳥取大学鳥取キャンパスの農学部での研修でした。
農学部では、最初に永松 大 教授に学科紹介をしていただきました。鳥取大学農学部は1920年に設立され、全国で6番目の設置という歴史と伝統のある学部で、特筆すべき点としては、大学保有の乾燥地施設での環境問題農業問題への取り組み、世界有数のキノコ菌株コレクションを保有があげられることなどのお話でした。

次に中桐 昭 教授に「菌類は多才」をテーマに模擬講義を行っていただきました。
菌類は実は植物より動物に近い存在であり、生態系の分解者であり、生産者であり、動植物に害を与える病原菌で有り、植物との共生者であることや、その他にも様々な役割を担っており、それらを多面的に見る必要があるなどのお話でした。
  

午後からは施設見学を行いました。
一柳 剛 教授にお話しいただきながら、菌類きのこ遺伝資源研究センターで世界有数のキノコ菌株コレクションを見学し、さらに、液体窒素で保管されている菌類、実際に液体窒素を使用した実験を見せていただきました。
  
最後に森本 英嗣 准教授に、フィールドサイエンスセンターの視察とスマート農業の開発についてご講義いただきました。田圃の肉眼ではわからない深さの違いや同じ田圃の稲でも成長度の違いにあわせ絶妙に肥料の散布量を変えるといった、長年の経験で身に着ける感覚的な技術を、AIを用いることで、その経験を補い労力を少なくしていく研究が行われていました。生徒たちも、楽しそうに講義や見学を行っており、大変有意義な時間となりました。