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令和元年度 生命科学コース 1年次生 岡山大学探究的学習

2019年10月4日 15時20分

令和元年9月19日(木)、20日(金)に、生命科学コース1年次生40名が、1泊2日で岡山大学研修に行きました。

19日(木)は、午後から岡山大学で、5つの分野に分かれて、科学実験を行いました。

1 理学部生物学科 西村美保 助教による、「光合成を見る」実験をしました。様々な植物から、緑色の成分を抽出し、ろ過した後に、その溶液にLEDライトを当てて、どのような結果になるのかを見る実験でした。生徒たちから、「普段触ることができないような実験機器に触れることができて、とてもいい経験ができた。」等の声が聞けました。

2 環境理工学部環境物質工学科 新 史紀 助教による、「ナイロンを合成し、ポリマーができる仕組みを学ぶ」実験でした。難しい実験で、失敗をしてしまった生徒もいましたが、その経験をすることで、「プラスチックを作るのはとても難しいことなのに、自分たちは普段から、それを簡単に使い捨ててしまっているのかと、改めて考えました。」等の環境問題を考えるような声があがりました。
 

3 学部機械システム系学科 永井伊作 助教による、「ロボットセンサー」に関する実験をしました。ロボットを動かす仕組みを学び、普段使っているスマホにも同じものが使われていることに驚いていました。さらに「自分たちの身の回りのものに活用できないだろうか。」と考える生徒もいました。
 

4 農学部応用動物科学コース 荒川健佑 准教授による、「食品のタンパク質を測定する」実験をしました。生徒たちが行った実験で、「牛乳や豆乳のタンパク質量を測定すると、成分表示のタンパク質量より多くなっていた。」という結果から、「企業が出している商品は、検出される最小の量を表示していることが分かった。」と各々で実験をもとに、しっかり推測していました。
 

5 自然生命科学研究支援センター 宮地孝明 研究教授による、「組換えDNA実験」として、緑色に光る大腸菌を作る実験をしました。DNAの組換えを利用することで、普通では起こりえないことを起こせることに魅力を感じている生徒もいました。さらに、他の色にも光る大腸菌は作れないかと、実験意欲も湧かせていました。
 

20日(金)の午前は、2人の先生にご講義いただきました。
最初に、環境理工学部環境デザイン工学科 樋口輝久 准教授に講義「米子市の都市形成」をお話いただきました。理系だけど歴史を研究する理由や米子市の都市形成、景観の変化といったお話でした。生徒たちから、「多くの人たちが関わり、今の米子市ができていることを知り、改めて自分の住んでいる場所を考えるきっかけになりました。」「昔から発展してきて、現在も米子の砂浜を守っている技術など、未来につなぐことを大切にしていきたい。」等の感想がでました。
 

次に、環境理工学部環境デザイン工学科 比江島慎二 准教授に講義「海に眠る再生可能エネルギー」をお話いただきました。世界で注目される海洋エネルギーである、洋上風力発電と、自律高空帆走発電のメリットなどのお話でした。生徒たちから、「エネルギー開発などに携わっている人がいるからこそ、生活できているのだと感じた。」「自分たちが普段から触れているものに、もっと興味・関心をもって見てみようと思いました。」等の感想がでました。
 

最後に、本校卒業生の岡山大学の学生に、大学生活に関するお話をしていただきました。高校生の時から、大学生の生の声を聞くことで、自分の将来について真剣に考えるきっかけとなり、さらに、進路選択の視野を広げることもできました。その中で生徒たちは、「将来の選択肢が広がった。」「もっと色々なものに興味を持って、普段から生活してみよう。」など、先輩方からたくさんのことを学びました。
 
この岡山大学での探究的学習を通して、実験結果から導かれる考えや推測をもとに、さらに課題を発展させることの重要性や、研究や実験をする上で注意すべきこと等も学んでいました。また、今回の経験と先輩方の姿を見て、将来のことを考えるきっかけとなったと思います。今後も自分の目標に向かって、努力を続けてほしいと思います。