今,私達に問われているのは「心とことばの壁をなくす」こと ~多文化共生学習における3年生の学び~

2022年11月14日 13時25分

  鳥取県内に在住されてらっしゃる外国人のうち,どの国ご出身の方が最多か,皆さんはご存じでしょうか?最新のデータによると,ベトナム出身の方だそうです。

 本校3年生選択科目「発展地理B」では,地理や地誌だけでなく現代社会の諸課題について地理的な観点から考察するという授業にも取り組んでいます。共生社会を創る主体としてどうあるべきか,もそのひとつ。そこでこのたび,外部から専門家を講師としてお招きし,鳥取県の状況を踏まえた多文化共生学習に取り組みました。

 講師は,鳥取県国際交流財団多文化共生コーディネーターのグエンさん。

 授業でグエンさんが指摘された「3つの壁」は次のとおり。

  1 ことばの壁

  2 日本語や日本の制度がわからないために誤解が生じる制度の壁

  3 文化や習慣の違いが発端となり日本人とうまくコミュニケーションが取れない心の壁

 その上で,国籍にとらわれず,外国から転入したばかりの人であっても地域の一員として受け入れ,優しく日本語で話しかけること,そして家族から離れ,新しい土地で暮らしている外国人を思いやって接することの大切さについて説かれました。

 生徒からは次のようなレポートが提出されています。

   「(前略)外国の方が住みやすい,生きやすい環境を整えていかなければいけないと思いま

した。日本に来られる外国の方に,日本のことがもっと伝えられることをしていきたいと思

います。(後略)」

 多くの生徒から「では,自分(達)は何をすべきか」に係るレポートが提出されました。グエンさんの「生のことば」の説得力と教育力を痛感しています。

グエンさん,本当にありがとうございました。

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