手話言語基礎I 2年生が難聴疑似体験
2024年9月27日 12時00分本日の手話言語基礎Iの授業では、鳥取県立鳥取聾学校から岡垣先生と西山先生を講師に迎え、「きこえ」について深く学習しました。授業は、難聴の疑似体験や補聴器の使用体験を行いました。
まずは、スライドで「きこえる」ということ、「きこえない」ということの様々な問題を学習しました。そして、難聴の人は、外見上聞こえる人と変わらないため、障がいが軽視されがちですが、実際は多くの困難を抱え、言葉が理解しづらく、思わぬ誤解や心理的に不安になり何事にも消極的になってしまうことがあると学びました。
次に、難聴がどれくらい大変なのか機器を使った難聴疑似体験をしました。雑音の流れる大きなヘッドセットを使い聞こえづらさの体験です。
1人がヘッドセットをつけて、他の生徒は講師の指示に従うのですが、聞こえない役の人は周りが何をしているのか分からず、戸惑いっている様子。難聴の方の心の不安を体験できたようです。
また、3人グループで「好きな動物」などの話をする際、聞こえない役の人が会話に参加できるようにグループの2人は、ゆっくり話たり、ジェスチャーをしたり、手話を交えて話したりとそれぞれのグループで工夫をして会話を行っていました。
生徒たちは、何もいわなくても自然と会話をとる工夫をしており耳の不自由な方への配慮を身につけているようでした。
その後、伝音難聴や感音難聴といった難聴の種類や、それを補う補聴器についての学習が続きました。補聴器は外部の音を大きくしてくれるが、雑音も拾ってしまうため使い方には注意が必要なことを知り、わざと雑音をたてて利用者の立場を体感。メリット・デメリットも学習しました。
最後に、話し手の声が送信機から受信機に直接届く「補聴支援システム」、ロジャーとコミューンの2種類を体験しました。これらは、離れた場所からの小さな声も雑音なくクリアに聞こえるので、生徒たちはこれらの機器の優れた機能にとても感動していました。
授業を終えた生徒たちは、「難聴の方々の苦労を実感しました」「補聴器がどれほど重要な機器かがよくわかりました。補聴器をつけている方を見かけたら、雑音を減らすように配慮したい」「口の動きだけでなく、手話の大切さを改めて感じた」など、大きな学びを得たことがうかがえました。