成長によい影響をもたらす読書・手伝い

2022年2月2日 07時54分

 12月に実施しました保護者アンケートでは「子供に継続的にお手伝いをさせている」で肯定的回答は55%でした。しっかりと家族の役割を果たすように子供にお手伝いをさせているご家庭が半数以上あり、「生活自立・社会自立」に向け、ご家庭でも生きる力を育んでいただいていることに感謝いたします。また、「家でよく読書をしている」では肯定的回答が33%でした。食事をするのと同様に、読書が生活の一部になるように「学びの自立」に向けて育てていきたいですね。
 さて、お手伝いや読書を多くしていた子供は、その後の成長によい影響をもたらすという調査結果が示されています。文部科学省が行った「21世紀出生児童縦断調査(平成13年出生児)」結果についてに教育雑誌に掲載されており、興味深い内容だったので紹介いたします。(「教育ジャーナル(学研)」からの引用)
 「小学校の頃に体験活動(自然、社会、文化体験)や読書、お手伝いを多くしていた子供は、その後、高校生のときに自尊感情(自分に対して肯定的、自分に満足している)や外向性(自分のことを活発だと思う)、精神的な回復力(新しいことに興味を持つ、自分の感情を調整する、将来に対して前向きなど)といった項目の得点が高くなる傾向が見られた。」「小学校の頃に異年齢(年下・年上)の人とよく遊んだり、自然の場所や空き地・路地などでよく遊んだりした経験のある高校生も、同じ傾向が見られた。」「多様な経験をすることが必要で、小学校の頃に体験活動などをよくしていると家庭の環境にかかわらず、高校生のときに自尊感情や外向性、精神的な回復(レジリエンス力)といった項目が高くなるなど、体験活動は子供の成長にとって大切な要素であることがデータから裏付けられた。」
 ゲーム体験や動画視聴など仮想世界での疑似体験よりも、実社会での自然体験や社会体験には「人として実社会で生きる力を育む力」が確かに高いことが分かります。