あとしまつ「次の人が使いやすいように」

2017年6月30日 16時00分

 私が小学生の頃、最強のプロ野球チームは巨人軍でした。名監督の川上哲治に率いられた巨人軍は9連覇を達成しました。川上監督が繰り返し選手に言っていたことがあります。「トイレのスリッパをそろえろ」です。
「トイレから出るときは、次の人が使いやすいように、スリッパを整えて出る。そのくらいの周りの人への配慮もできない者が、どうしてチームワークを発揮することができるのか。常に、他人の立場になってものを見ろ。」
それを象徴するメッセージが「トイレのスリッパをそろえろ」でした。

 全校朝会で、4つの「あ」の「あとしまつ」について話をしました。
 トイレのスリッパが乱れている写真を見せて問いかけました。トイレに行っときに、こんなスリッパだったら嬉しいですか。いやですね。とても履きにくいです。では、なぜこうなるのでしょう。
 次に、きれいにそろっているスリッパの写真を見せました。このようにそろっていると気持ちいいですね。履きやすいです。スリッパがそろっているのは、次の人のことを考えているからです。次の人が使いやすいように考えてそろえているのです。みんなが気持ちのよい生活をするために、自分は何ができるのか考えてください。そして、行動してください。

 朝はそろっているスリッパが、昼は乱れていることが多いのですが、この日は、昼も、トイレのスリッパが見事にそろっていました。よいと気づいたことを素直に行動に移せるのが郡家東小学校児童の素晴らしいところです。

 全校朝会の感想を紹介します。

 私は、校長先生のお話を聞いて、「私たちが学習している心のユニバーサルデザインににているな」と思いました。私たちの班は、スリッパをそろえようとみんなで決めました。そのわけは、次の人が使いやすいため、トイレに入って悪い気分にならないためでした。ちょっとしたことを心がけるだけで、心のユニバーサルデザインになります。私は、校長先生のお話やユニバーサルデザインの学習でちょっとしたことでも心がけようと思いました。

     校長  安住 順一