学校長あいさつ

学校長あいさつ

2014年4月17日 14時45分

 
  学校長 田中正士


「農業の力」  



 

倉吉農業高等学校は明治18年(1885年)に鳥取県立倉吉農学校として創立され、平成27年には創立130周年を迎える歴史と伝統のある学校です。明治20年には現在の倉吉市大谷の地に移され、爾来(じらい)多くの卒業生をこの地から輩出してきました。学校の名も昭和23年に現在の名前になるまでの期間のほとんどは県立倉吉農学校あるいは県立農学校と言われ、今でも本校を「農学校」と呼ぶ県民も少なくありません。

昭和41年には全寮制自営者養成農業高校の指定を受け、広大な実習地と施設、および全寮制の「(しょう)(うん)寮」を備え、さらに平成10年には農業経営者育成高等学校と指定の呼び名が変わっても、鳥取県における農業教育の拠点校としての地位は130年にわたって変わることなく続いています。

その壮大な歴史と伝統のある倉吉農業高等学校の校長を引き継ぎ、責任の重さを痛感しています。

本校の校是は「国本」です。「農は国の本なり」。農業は国の基幹産業であると同時に、国民の食料を生産する大切な産業です。さらに環境を保全するとともに、作物を育て家畜の世話をすることで、子どもたちに豊かな心や感動する心を育てるという大切な役割を有しています。また、最近では成長戦略として農業がとらえられています。

本校は農業後継者育成高等学校として、鳥取県の農業を継承し地元のために貢献する人材の育成を図るとともに、地域の拠点として地域との連携を視野に、本校教育の進展を図っていきたいと考えています。

近年、お互いの人格を尊重し、支え合い、心豊かな共生社会を築いていくことが求められています。そのためには、命の大切さや思いやりの心、美しいものに感動する心、善悪の判断などの規範意識や公共心など、豊かな心を育むことが大切になってきます。

本校においては、生徒が主体となって行う家畜や作物の世話、草花の管理などをとおして、それらを育てていくことができます。また、寮生活では、同じ年代の人と同じ部屋で過ごし、同じ生活をすることで、互いに気配りをすることの大切さに気づくとともに、ルールを守りマナーを身につけることができます。

このように本校は様々な体験を元に人間力を大きく成長させることのできるすばらしい学校だと自負しています。