手話授業~機器を用いて難聴疑似体験~

2023年8月25日 12時37分

 本日2年3組の手話授業は、鳥取県立鳥取聾学校の福田さん、奥田さん、岡垣さんを講師に迎えて、「聞こえについて」の学習と、難聴疑似体験・補聴器体験を行いました。

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 私たちが日々聞いている音にはいろんな種類があり、雨や風のような自然音、車の音や工事の音のような環境音、足音や台所の音などの生活音、そして人の声など様々。

 難聴の人は、外見上聞こえる人と変わらないので軽い障がいと思われがちですが、実際は困難が多く聞こえないために言葉が理解しづらく、思わぬ誤解や心理的に不安になり何事にも消極的になってしまうことがあると学びました。

 生徒たちは、音の大きさの聞こえ具合で難聴の度合いが分かる表をみて、その重大さや苦労を理解しているようでした。

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 難聴がどれくらい大変かを知るため、機器を使った難聴疑似体験をしました。
耳栓と専用の大きなヘッドセットを使い聞こえづらさの体験です。
 体験は楽しみながらできるもので、3人グループに分かれ1人がヘッドセットをつけて講師の指示に従うのですが、聞こえない役の人は戸惑いながら皆のすることを真似していました。
聞こえない役の人が会話に参加できるようにグループの2人は、少し多きな声ではなしたり、ジェスチャーをしたり、手話を交えて話したりとそれぞれのグループで工夫をして会話を行っていました。
 生徒たちは、何もいわなくても自然と会話をとる工夫をしており耳の不自由な方への配慮を身につけているようでした。

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 難聴の種類と聞こえ方についても詳しく学びました。
聞こえ方には、外耳と中耳で聞く「伝音難聴」、内耳で聞く「感音難聴」やその両方の「混合性難聴」があり、それらを補うための補聴器の使用感も体験しました。
 補聴器は音を大きくしてくれるが、雑音も拾ってしまうため使い方には注意が必要なことを知るため、生徒たちはわざと雑音をたてて利用者の立場を体感しました。

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 最後に、話し手の声が送信機から受信機に直接届く「補聴支援システム」も体験。
この機器は、離れた場所からの小さな声も雑音なくクリアに聞こえるので、生徒たちはこの機器の機能にとても感動していました。

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 本日の授業は、難聴の疑似体験とそれを補う補聴器、そしてなにより利用者の気持ちが理解できる充実した実習となりまました。