働くということ
2021年3月2日 16時33分 「江戸しぐさ」に関する講演の中で、江戸の人々は「仕事は私事、働くは傍楽」と考えていたとの話を以前に聴いたことがあります。働くということは「傍(ハタ)楽(ラク)」であり、自分のまわり(傍)を楽に楽しく(楽)することなのだなと強く心に残りました。自分のちょっとした行いで家族や友達などが少しでも楽に楽しく過ごせるようになればうれしく思いますし、さらに「ありがとう」と感謝されると自己有用感・自己肯定感も高まります。
12月に行った児童アンケートでは「人の役に立つ人間になりたい」と95%の児童が回答しています。一方、保護者アンケートでは「継続的に手伝いをさせている」との回答は56%とあまり高くない回答でした。子供たちが生活自立・社会自立に向けて、日常生活で自分で行えることを増やしていくことは大切です。家庭で学校で、あるいは地域でも子供たちが頼られる存在となるように意図的に活躍の場を広げていく必要を感じています。
主体的で適量の家事分担は、家庭における子供たちの自己有用感を得るには有効だと考えられます。ぜひ、家族で具体的な家事内容について話し合い、子供たち自らが決めた役割を主体的に行えるようにお願いします。「継続的に手伝いをさせている」での保護者アンケートの回答が高まるように願っています。