2つ目は、『ふるさとを大切にする人であってほしい。』視点もグローバルなものが求められますが、基盤となるのは、地域への意識、生まれ育ち、成長した場所での経験です。
「青春」と言われていること全部「密」
これは高校生を対象とした川柳コンクールで金賞をとった作品です。人間として生きていく上での根源的な経験は「密」になる時間が多く含まれます。「不要不急」「無観客」「中止」「延期」「短縮」「マスク着用」など聞き慣れたキーワードは若者の前向きな活動を閉ざすものを多分に含んでいます。
良きにせよ悪しきにせよその環境を受け入れ、その中で成長していくことで歴史は造られていきます。その状況で学んだこと、感じたことを未来に生かしていくしかありません。
最後に『こころのふるさと』米子西高校はいつまでも君たちを応援しています。」(抜粋)
松本晴之同窓会長(翠会会長)からは、「昨年、同窓会として嬉しかったことがあります。同窓生の入江聖奈さんが女子ボクシングで金メダルを獲得したことです。入江さんの笑顔、素直さ、目標に向かっていく姿は金メダルにふさわしいと思いました。卒業生の皆さんにもそれぞれ目標があります。笑顔で目標に向かい、皆から愛される人であってほしい。そして米子西高を愛してほしい。同窓会は皆さんを見守っています。」とお祝いの言葉をいただきました。
在校生を代表して篠田琴美さんが送辞を述べました。
「先輩方はいつも私たちの模範として、導いてくださいました。様々な制限のある中、工夫を凝らして全校生徒を楽しませてくださいました。翠風祭の体育の部では、優勝を目指してクラス一丸となって、競技だけでなく応援にも挑む姿がとても輝いて見え、後輩の私たちも負けじと必死で取り組み、楽しむことができました。新たな道で不安な時には、米子西高で過ごした3年間を思い出してください。精神力や誇りはどんな困難でも打ち壊す強い武器になるはずです。」
(抜粋)
卒業生を代表して赤井咲妃さんが答辞を述べました。
「2年生になる頃、未曾有の災禍が私たちを襲いました。楽しみにしていた学校行事の中止や縮小、部活動の制限など当たり前に感じていた学校生活にも様々な制約がかかりました。
最後の1年間は、昨年度よりも制限がかけられる場面が増えていきました。臨時休校や分散登校によって自主学習が強いられることが多くありました。友人と会える日も減っていき、何度も心が折れそうになりました。
そんな中、学校行事での3年生のみんなの姿によって私のやる気を取り戻すことができました。
全ての行事が終わると、一気に受験に向けて学年の雰囲気が変わったのを今でも覚えています。高校受験とは比べものにならないくらい辛く先行きも見えずに何度も追い込まれました。そんな時でも乗り越えることができたのは、友人の存在があったからです。
厳しい状況の中、よりよい授業を受けられるよう全力を尽くしてくださった諸先生方、時にはライバルとして時には仲間として3年間共に成長してくれた同級生、そばで支えてくれた家族。特に部活動の顧問の先生方には多くのことを経験させていただき、成長の場を設けていただきました。この場を借りて多くの方々に感謝を伝えさせていただきたいです。」(抜粋)

吹奏楽部の「いのちの歌」の演奏で卒業生が退場しました。

生徒と同じ教室ではありませんでしたが、臨場感のあるオンラインの映像を通して「卒業」を味わっていただけたのではないでしょうか。