大学受験を控えた3年生。顔つきもたたずまいも,だいぶ受験生らしくなってきました。そんな彼ら彼女らにとって,昼休憩のひと時は,緊張感を和らげ,午後の授業への英気を養う安息の時間。「わぁ,きれい…」窓越しにのぞく晩秋の景色に,多くの生徒が癒されているようでした。
ただ…雨に濡れたイチョウの葉は滑りやすいんですよね。歩行だけでなく自転車や自動車での通行に支障をきたすことがあります。自然の営みに心の安らぎを与えてもらったお礼に,そして私達にできる(すべき)地域貢献として,放課後,生徒会執行部や環境委員を中心に落ち葉拾いを継続しています。
晩秋の鳥取東高正門前は毎年にぎやかです。
ポカポカ陽気に恵まれれば,近隣の保育園児が散歩にやってきます。先日も,優しく包み込んでくれるような黄色のじゅうたんの上で,本当に楽しそうに遊び尽くす園児がいました。微笑ましい1シーンでした。
晴れ間がのぞくと,近隣の方々が散策にいらっしゃいます。「この一瞬を永遠のものに!」と,写真撮影にいらっしゃる方も少なくありません。お手製のお弁当を持参され,晩秋の鳥取を満喫していらっしゃるご夫婦もいらっしゃいました。

他方,黄に染まったイチョウの葉もはかないもので,最盛期を過ぎると風に吹かれるまま,一気に落葉を始めます。その様には郷愁すら覚えるほどです。
イチョウがそうして教えてくれる晩秋に時雨はつきもの。冬の到来を感じさせる山陰地方特有の冷たい雨と強い風で落葉した一面のイチョウの葉は,時に歩行者や自転車や自動車の通行者にとって事故やけがを誘発しかねません。また,そのまま放っておくと近隣のみなさまのご迷惑になることもあります。
そこで,生徒会執行部が音頭をとり,各学年各クラスの環境委員とともに,校内清掃後に輪番で落ち葉清掃を行っています。この取組を「自分達にできる地域貢献」としてもとらえ,継続しています。

「イチョウは本当にきれいだけど,後片付けは大変だでな。生徒のみなさん,ありがとう。」
今日の活動中,通りかかった近隣住民の方が生徒にこんな声をかけてくださいました。はにかみながらもちょっぴり嬉しそうな表情を浮かべた生徒の姿が印象的でした。「鳥取東高校はやはり,地域とともにあるんだ」ということも痛感しました。
近隣地域のみなさま。しばらくの間,ご迷惑をおかけすることがあるかもしれませんが,こうした取組等についてもご理解くださいますようお願いします。