広島大学は本校理数科を中心に長年,教育連携をさせていただいています。新型コロナウイルス感染拡大の影響でしばらくの中断を余儀なくされていましたが,昨年度から広島大学を会場とする「自然科学実験セミナー」が再開されています。
本年度のセミナーに参加したのは,普通・理数科1年生希望者30名。広島大学の先生方の講義を受けたり最先端機器を揃えた施設を見学したりするだけでなく,参加体験型の専門的な実験・観察を中心とした知的体験型の活動が多いセミナー内容とすることで,意欲関心の高い30名の1年生の探究心を刺激したいと考えました。
▶理学部地球惑星システム学科(地学系)30名 → 理学部化学科(化学系)30名
→ 先端物質科学研究科(物理系)16名 + 生物生産学部(生物系)14名
名前を聞いたことがあったりしても訪問するのは初めての広島大学。生徒はみな,広島大学の広大なキャンパスに圧倒されまながらも,期待に胸躍らせながら各研究室を訪問しました。
食事は大学内の食堂。大学生気分を味わいながら,たくさんのメニューから自分で選んで好きなものを食べました。

そして…お待ちかねのセミナーがスタート!
最先端・高度機器の揃った研究室や実験室で,断層の模擬実験(地学分野),X線結晶構造解析(化学分野),液体窒素を用いた物性や磁性に関する実験(物理分野),ウサギの解剖(生物分野)等々,高校ではなかなか体験できない実験・観察等を3日間,堪能することができました。これから参加全生徒が,事後レポートの作成に取りかります。
夕方には,広島大学に進学した鳥取東高校卒業生から,高校時代のことや大学での生活等について様々なアドバイスを受けることもでき,大学での研究や大学生活をより身近に感じることができました。ご協力くださった先輩方,ありがとうございます!

広島大学でのこの3日間の体験は,参加したすべての1年生のこれからの学習意欲・進学意欲の向上に繋がるだけでなく,将来の自分のあり方を考える上で大変参考になったと思います。
〈理学部地球惑星システム学科〉

〈理学部化学科〉

〈先端物質科学研究科〉

〈生物生産学部〉

本セミナーの実施に際し,お忙しい中ご協力くださった広島大学の先生方そして本校OBのみなさん,本当にありがとうございました。「日々自らを鍛え,進取の気をもって事にあたろう」「自らの責任を果たし,社会に尽くす心を持とう」…これらは鳥取東高の生徒信条です。こうした人材をきっと,先生方もOBのみなさんも待ってらっしゃることと思います。参加生徒はきっと,この3日間の体験をとおして,先生方,OBのみなさんのご姿勢とご識見にこれらの生徒信条とも通底する「学び続ける学習者」としての気概を感じ,自分自身をより高めていきたいという強い思いが芽生えたことだろうと思っています。
先生方,先輩方と過ごす中でで感じた「なぜ?」や「おもしろ!」または「もっと追究したい」という思いを広島大学での思い出に留めることなく,生徒はもちろん教員も,主体的に,果敢に学んでいきたいとの思いを新たにしています。本校生徒の今後のチャレンジそして成長にどうぞご期待ください!