校長あいさつ
本校は、大正15年(1926年)に鳥取県女子師範学校併設鳥取県立八頭高等女学校として創立され、昭和23年(1948年)に新制高等学校制度により、鳥取県立八頭高等学校となり、現在に至っています。今年度創立百年を迎えた伝統校で、3万2千人を超える卒業生は、県内はもちろん、全国や世界の様々な分野で活躍しています。
「真摯明朗(しんしめいろう)」「克己盡力(こっきじんりょく)」を生徒信条とし、
(一)「知性を養い、真理の追究に努める」
(二)「道義を重んじ、人格の形成に努める」
(三)「心身を鍛え、気力の高揚に努める」
の学校教育方針のもと、素直で明るく、心身ともにたくましい人材の育成を図っています。
難関国公立大学から就職に至るまで、普通科高校が想定するあらゆる進路に対応し、多様な生徒が切磋琢磨する活気あふれる高校でもあり、進学重視型単位制のもと、特色ある科目を設置し、「八頭で学ぶ ふるさとを内外から支える人づくり」を教育ビジョンとし、地域に必要とされる学校づくりに取組んでいます。
本校の4つの特色を挙げます。
(1)類型制による一人一人の進路目標に向けた豊かな学びの実現
本校は、一学年6クラス編成、定員240名の全日制課程普通学科普通科の高校です。一年次は共通の教育課程で学習し、二・三年次は興味関心や進路希望に応じ、探究(文科・理科)、総合(文科・理科)、看護医療、体育の各類型に分かれて学習を深めます。
(2)地域を舞台として展開する探究活動
八頭郡に位置する本校は、地域に有する貴重な資源を活用しながら教育を進めており、2年生全員が地域そのものを教材として学習を深めるなど、探究活動を積極的に展開しています。探究類型は、学校設定科目「探究ゼミ」(2単位)を履修し、国語・地歴公民・数学・理科・保健体育・芸術・英語・家庭の各教科の中からテーマを選定し、研究を深めます。探究類型以外は、学校設定科目「翠陵探究」(1単位)を実施し、地域課題に気づき、向き合うような研究を展開しています。
(3)「文武両道」をめざした活発な部活動
本校では、多くの生徒が部活動に加入しており、運動部・文化部とも活発に活動しています。その結果、中国大会・全国大会には毎年多くの生徒が出場しています。特に運動部は、甲子園球場2.6個分に当たる広い敷地を活用し、高い競技実績をあげています。近年では、第51回全国高等学校選抜ホッケー大会(令和元年度)において女子が優勝、第78回国民スポーツ大会ホッケー競技(令和6年度)において本校ホッケー部で構成される少年男子が優勝、第56回全国高等学校選抜ホッケー大会(令和6年度)において男子が優勝するなど躍進しています。また、全国高校総体(令和6年度)柔道競技女子団体でベスト16、第43回全国高等学校弓道選抜大会で石場一歩さんが男子個人7位入賞するなど、輝かしい成果を挙げています。
今年度は本校を会場に全国高等学校総合体育大会ホッケー競技が開催され、一層の飛躍が期待されます。
(4)多様な学校行事
生徒会の企画で運営される翠陵祭(学校祭)をはじめとする多様な学校行事、また、各類型独自の豊富な特色ある行事、あるいは進路指導関係行事やスキー実習、研修旅行などの学年行事も実施しており、仲間との絆を深め、楽しく充実した学校生活を送ることが出来ます。
本年度は重点目標として
1 学力向上と進路実現の支援
2 心身の健全な発達の促進と主体性、社会性の伸長
3 その他の学校課題への取組
を3本の柱とし、生徒の成長を支援し、八頭郡唯一の普通科高校としての役割を果たせるよう教育活動に取り組みます。
生徒・職員が本校のよき伝統を自覚と責任を持って引き継ぎ、次の世代に継承できるよう一丸となって努力してまいります。今後とも、ご理解とご支援をいただきますようよろしくお願い致します。
令和7年4月
令和7年10月16日(木)に鳥取市のとりぎん文化会館で創立百周年記念式典を開催し、鳥取県教育委員会教育委員 玉野良次様、鳥取県教育委員会事務局参事監兼高等学校課長 井上祐一郎様、八頭町副町長 岩見一郎様、若桜町副町長 川戸伸治様、智頭町副町長 矢部整様、衆議院議員 石破茂様及び参議院議員 青木一彦様、藤井一博様、舞立昇治様の各事務所の方、東部地区出身の県議会議員のみなさまをはじめ、多数の方に御出席いただきました。改めて御礼申し上げます。
学校と地域が手を携え、生徒が地域の課題に向き合い、探究し、成長していくことこそ、この地に本校が存在する意義であるとの考えのもと、科学技術の進展、グローバル化、教育ニーズの多様化といった社会の変化に柔軟に対応し、さまざまな価値観を共有しながらも、伝統を受け継ぎ、地域とともに歩むことで、今後も、八頭郡の高等学校としての存在意義を発揮してまいります。
令和7年10月
鳥取県立八頭高等学校
校長 岡田 優