鳥取県教育委員会から英語教育重点校にも指定され,ALTが2名配置となっている鳥取東高校。自分の本当の気持ちや考えを英語で伝えたり,社会的な話題について英語で意見交換・ディスカッションしたりする発信型の活動をとおして,実戦的な英語力と国際感覚を鍛えることを重視しています。
そんな熱い思いを持つ生徒2名が,昨年度,果敢に挑戦しました。選抜された鳥取県内の高校生を対象に,米国スタンフォード大学と鳥取県教育委員会が連携して共催する,リアルタイム・オンライン英語プログラム「グローバル・リーダーズ・キャンパス」を約半年間,受講したのです。
グローバル・リーダーズ・キャンパス…。これは,全国的にも有名な Stanford e-Japan を鳥取県版にカスタマイズしたプログラム。みなさん,ご存じでしょうか。スタンフォード大学が日本の自治体用にカスタマイズしたプログラムを提供したのは,鳥取県が全国で初!ということを。
指定された土曜日の朝。オンライン会議ソフト「Zoom」を立ち上げ,事前に指示されたリンクからサインイン。すると,スタンフォード大学と受講生とがオンラインでつながり,約90分間の講座が始まります。
このプログラムでは,日米社会に共通する社会的な話題などを題材に,スタンフォード大学専任教員が講師となって,鳥取県の高校生とともに物事を多角的に分析したり,どんな意見も尊重しながら問題解決に向けて建設的に意見交換・ディスカッションしあう力を高めたりすることを狙っています。使用言語はもちろん,英語のみ,です。
〈「グローバル・リーダーズ・キャンパス」専任講師 ヨナス・エドマン先生〉

鳥取県教育委員会に選抜され,令和5年度プログラムの受講生に認定されたのは次の2名の生徒です。
▶秋山 駿人さん(受講時:2年生) ▶藤田 葵さん(受講時:2年生)
秋山さん,藤田さんもぞれぞれ運動部に所属。2年次後半の半年間,三兎を追うどころか「四兎」を追う高校生活に,二人は「自らの意思で」果敢に挑戦することを選択しました。
果たして…このたび,スタンフォード大学から「修了認定書」が贈られることになりました。この「修了認定」は,プログラム全般をとおして積極的な受講姿勢を維持するとともに,プログラム終盤にどの受講生にも課された英語プレゼンテーション&質疑応答・意見交換においても素晴らしいパフォーマンスを発揮する等,安定的にプログラムを受講し,プログラム受講をとおして大きく成長した受講生に贈られるものです。
秋山さん,藤田さん,おめでとう!
鳥取東高校が育成を目指す生徒像をそのまま体現したようなこの2名の果敢な挑戦を,そして高い志に見合う2人の地道な努力を,授与式にて原田校長先生は心から賞賛されました。そしてそんな思いも込めて,7月4日(木),秋山さん,藤田さん,それぞれに認定書が授与されました。

▶秋山さんコメント
スタンフォード大学エドマン先生とだけでなく,鳥取県内のいろいろな高校生と意見交換できて刺激的だったし学びにもなった。今後は,より高みを目指してグローバルに活躍したい!
▶藤田さんコメント
とてもいい機会だった。ただ,自分が言いたかったことをとっさに言うことが難しく,もどかしい思いもした。もっと英語表現力を高め,議論にもっと参画できる力を身につけたい!
〈秋山さん〉 〈藤田さん〉

スタンフォード大学から高く評価された喜びや達成感をかみしめるように語った秋山さんと藤田さん。「四兎」を追う高校生活をやりきった,という満足感もさることながら,既に次のステージを,そして「目指す将来の自分」を見すえて語る二人の清々しい表情が印象的な授与式でした。
確かな教養と学力を習得し,絶対的な解のない課題や難題に高度なコミュニケーション力を駆使して取り組む人を,日本は,そして世界は待っています。英語がそのツールとなれば,そんな人材の活躍の範囲は地球規模に広がります。これは「一隅を照らす」場が増えることをも意味します。秋山さん,藤田さんの今後の活躍に期待し,鳥取東高は引き続き,二人を応援したいと思います。
そしてもちろん,進取の気概を持って果敢にチャレンジするすべての生徒を,鳥取東高校は精一杯応援し続けます!
