2日目のプログラムは,北海道の自然を体感することをとおして環境保全の意義について考えたり,地域の特徴を生かした地域おこしやまちづくりの取組について実地研修したりするフィールドワークを中心に構成されました。その模様についてお伝えします。
2日目のプログラムは初日に引き続きニセコを舞台に展開。生徒一人ひとりが自ら体験することをとおして自然環境保全について考えられたり,まちづくりや産業創出を自分事として生徒がとらえられたりするよう,6クラスを2グループに分けて実施しました。ラフティング体験とテーマ別実地見学の2つを主とする研修です。
初秋の爽やかな風がそよぐ朝。色づきはじめたポプラや白樺の樹々に出迎えられ,生徒は羊蹄山の麓を流れる尻別川に到着。専用スーツとライフジャケット,そしてヘルメットを着用し,インストラクターのガイドに従ってボートを抱えて川岸へ…。
秋の尻別川。実は,生徒が想像する以上に水が冷たいんです。そして…水流も,見ため以上に強いんです。そのリアルを体感したのでしょう。それまでのワクワク感に緊張感が入り混じった,なんとも言いようのない気持ちのまま,パドルを手に…。いよいよ,ラフティングがスタートしました!
リスクケアを十分に図りながらも,愉快にサポートしてくださるインストラクターのお力はさすが。生徒は操舵のコツをあっという間に習得していました。自然に溶け込み,自然との一体感を感じながら川を下る豊かな時間。壮大でありながらもどこか優しさを感じさせる豊かな自然を体感しているようでもありました。
一方は,テーマ別実地見学。SDGsを中心としたまちづくりや地域が本来持つ底力を引き出す産業創出に取り組む方々との直接交流に臨みました。「北海道ならではの特徴を最大限に生かそう」「日ごろ当たり前すぎで気づきにくい地域の魅力や可能性を引き出そう」という気概を持って実践される地域人リアルに触れました。
▶北海道の歴史や遺産に息吹を吹き込んだまちづくりと観光
▶澄んだ空気ときれいな水,そして寒暖差の激しい風土を生かした,無農薬栽培による野菜生産
▶六次産業化をとおした,持続可能で環境負荷の低い産業の創出
どのプログラムもニセコ地域おこし協力隊員がファシリテートを担当。いろいろな背景や展望を持つ多様な人達が,地元の皆さんと協働し続けることで「思いがかたちになる」リアルを学べる内容になっていました。事実,「聞く(調べる)」のと「見る」のとでは大違いであると,多くの生徒が感じていたようです。
活力ある社会の担い手として活躍されるみなさんの姿に,生徒は何を学んだことでしょう。
〈ニセコ中央倉庫群(屋内交流空間の創出等)〉 〈ダチョウ牧場(いのちの話)〉
〈NIWA FARM(誰もが安心して食べられる,美味しい野菜の生産)〉
← 絶賛収穫中
〈高橋牧場(六次産業をとおした持続可能な産業創出)〉
←とれたての牛乳でジェラートづくり
プログラム2日目はフィールドワークが主。気力,体力とも消耗します。ですのでやはり,食事は大切。お腹をすかせた生徒が昼食,夕食とも堪能する姿がとても印象的でした。ほんと,北海道の食材は美味しいんです。満足そうな生徒の表情も納得です。
プログラム2日目終了後,生徒は宿泊先のある札幌市に移動。翌日(10月10日)は,生徒待望の班別自主研修が控えています。札幌市内を中心に,それぞれが事前に立てた計画にもとづいて自由に研修します。行動範囲も運動量も相当なものになるでしょう。今日1日の興奮を語り合いながら食事をしっかりいただき,翌日に備えたいですね。
明日も晴天に恵まれ,充実した1日となりますよう…。