第1回開催:ゲストは本校卒業生・永原昇悟先生
6月21日(土)、第1回「次世代教師塾」が開催されました。今回のゲストティーチャーは、鳥取市立富桑小学校で教鞭を執る永原昇悟先生です。本校の卒業生でもある永原先生が、19名の参加生徒に向けて熱いメッセージを届けてくださいました。

永原先生は、ご自身の授業の様子や小学生のノートの実例を紹介しながら、「教える」とはどういうことかを具体的に語ってくださいました。
「最初から正しい解き方を教えるのではなく、あえて失敗を経験させ、そこから学ばせることで、子どもたちに"できた"という成功体験を味わってもらうことが大切です。」
「教師の仕事とは、子どもの"わからない"を"わかる"に、"できない"を"できる"に変えていくこと」――そんな言葉に、生徒たちの心が動かされ、思わずペンを走らせていました。

「教育はラグビーのようなもの」――先生から生徒へ受け継がれる想い
印象的だったのは、永原先生が紹介されたある本の一節。
「教育はラグビーだと思うのです。恩送りの意味を考えるのです。」
ラグビーではボールを後ろにパスしながら前進します。永原先生は、高校3年時まで医療の道を志していたものの、親身に寄り添ってくれた担任の先生に影響を受け、教師の道を選んだそうです。
「その先生から私にパスされた"思い"を、今度は私が教え子たちへ渡していく。そんなふうに、思いはつながっていくんです。」
このエピソードに、生徒たちの目がいっそう輝いていたのが印象的でした。

ディスカッションと質疑応答を通して深まる「教師の仕事」への理解
後半は、「教師のやりがいとは?」をテーマにしたグループディスカッションを実施。
「子どもの成長をそばで感じられること」「できなかったことができるようになる瞬間」「卒業式の達成感」など、参加者がそれぞれの思いを語り合いました。
最後の質疑応答では、進路や教育観に関する鋭い質問も飛び出しましたが、永原先生は一つ一つの問いに対して丁寧に、真心をこめて答えてくださいました。
生徒たちの未来に向けて
今回の次世代教師塾を通して、生徒たちは「教師という仕事」の奥深さと意義をあらためて実感することができました。
永原先生から受け取った"思いのボール"を、いつか彼らが自分の教え子へとつないでいく――。夢に向かって歩み始めた生徒たちの姿に、そんな希望あふれる未来が少しずつ動き出していることを実感する一日となりました。
永原先生、素晴らしいお話をありがとうございました。