本校では芸術は音楽、美術、書道の中から1科目選択することになっています。さらに、必修は1年生のみで、3年生で何人か選択する生徒はいますが、多くの生徒が1年生でのみ芸術を学習するカリキュラムとなっています。
本時は「イラストレーションの魅力をスクラッチで表す」という内容でした。ここまでに何時間かかけて鉛筆カーボン転写した絵をスクラッチしていきます。転写している絵は生徒それぞれで異なっていましたので、おそらくは各自が好きなものを選んでいるのでしょう。アニメのキャラクターや風景、人物など様々ありました。自分で新たに絵を描くのではなく、すでにある画像を転写するので、絵を描くことが苦手な生徒でも比較的取り組みやすい内容でした。

途中、作成中のものをお互いに評価しあう時間はありましたが、1時間の内の多くを制作に費やしていました。真っ黒なスクラッチボードに転写された画像をカッターや小さな彫刻刀のような道具で一心にスクラッチしていく姿は、見ているこちらが少し感動を覚えるほどでした。水を打ったように静かな教室に、リコーダーで演奏している森山直太朗作曲の「さくら」がBGMのように流れてきました。同じ時間帯で行われている音楽の授業でのものです。改めて学校っていいなぁ、と思わせてくれる時間でした。

授業後に感想を聞いてみました。
「こういうことはやったことがなく、とても新鮮で楽しいです。」「作業にはまりそう」など、楽しみながら、でも真剣に取り組んでいる様子がうかがえました。
まだまだ製作期間は残されています。素敵な作品に仕上がることを祈っています。