日誌

平成26年度入学式式辞

2014年4月9日 12時05分

久松公園の桜は満開となり、また野辺には春の花々が咲いて、まさに大地が胎動する季節を迎えました。
  本日、県立中央病院長 日野理彦様、鳥取県教育委員会教育委員長 中島諒人様、歴代本校校長様、近隣の小中学校長様、各関係施設長様をはじめ、多くの皆様の御臨席を賜り、ここに平成26年度第40回鳥取県立鳥取養護学校入学式を挙行できますことを、誠にうれしく思う次第です。高いところからではございますが、心よりお礼申し上げます。ありがとうございます。
  本年度は、小学部4名、中等部4名、高等部11名の合わせて19名の児童生徒の皆様が入学されることとなりました。

  小学部に入学される4名の皆さん、ご入学おめでとうございます。この学校には、担任の先生、養護の先生の他に看護師さんがおられますので、安心して学校生活を送ることができます。また、教室の中でのお勉強のほかに、、外へ出かけたり、学校に泊まったりする学習や他の学校の友だちと一緒に学習する交流学習もあります。早く、先生や友ちの顔を覚えて、仲良く楽しい学校生活を送りましょう。

  中学部に入学される4名の皆さん、ご入学おめでとうございます。N君、Y君、Kさんは本校小学部から、T君はK小学校からの入学です。T君は、初めての学校なので心配だなあと思っておられるかも知れませんが、この学校は、家族のような関わりの中で学習や生活をする学校です。どうぞ安心して学校に通ってください。4名の皆さんが、日々の学習、宿泊学習や様々な体験活動をとおして、成長されることを祈っています。

  高等部に入学される11名の皆様、ご入学おめでとうございます。皆さんが本校中学部からの入学でした。
  高等部では、卒業後の社会での生活も視野に入れながら、一人一人の進路を考えた教育を行うことになります。皆さんの持てる力を精一杯発揮していただくとともに、一人一人が個性を発揮して大いに高等部を盛り上げ、高等部生活を楽しんでいただきたいと思います。体調に気をつけながら、みんなで支えあって学習や生活をしていきましょう。

  私は、みなさんにこんな児童生徒に成長してほしいと願っていることが三つあります。
 
 一つ目は、「豊かな表現ができる子」になってほしいということです。それは、自分の考えや気持ちを「言葉」で伝えることであったり、絵やダンス等で表現する場合もあります。また、自分の気持ちを伝えるのに音声の出る機器を使ったり、表情や発声で伝える人もあるでしょう。それぞれに豊かな表現ができる子になってほしいと思います。

 二つ目は、「自分のことを大切に思える子」になってほしいということです。皆さんは、御両親・御家族に大切に育てられ、今を生きています。皆さん一人一人が大切な存在で、あなたがいることで周りに明るさや元気を与えていること、またあなたには、人の役に立てる何かができると思います。それを一緒に見つけていきましょう。

 三つ目は、「工夫しながら、挑戦する子」であってほしいということです。皆さんは、病気や肢体不自由等があって、できることに制限があるかも知れませんが、やる気をもって工夫すれば、可能性が開けます。皆さんの先輩がそうであったように、皆さんにも挑戦する気持ちをもって欲しいと思います。

  私が、お話したのは①「豊かな表現ができる子」になってほしいということ、②「自分のことを大切に思う子」になってほしいといこと、③「工夫しながら、挑戦する子」になってほしいということでした。心にとめていただければ、うれしく思います。

  さて、保護者の皆様、お子様のご入学おめでとうございます。高いところからではありますが、心よりお喜び申し上げます。   学校は、今日から責任をもってお子様をお預かりし、お子様の実態に合った手厚い教育を教職員一丸となって行って参ります。
  特別支援学校の教育は、たくさんの連携によって行われていますが、とりわけ保護者の皆様との連携は、お子様の成長・自立を考える時、欠くことのできないものです。保護者の皆様と一緒に手を携えて、お子様の教育にあたりたいと考えますので、どうか御協力を宜しくお願い申しあげます。

  最後になりますが、入学された児童生徒の皆様が、早く学校に慣れられ、人との関わりの中で、たくましく成長されることを祈念し、式辞といたします。

                         
平成26年4月9日
鳥取養護学校長  野坂 尚史