冬休みは、貴重な体験の場
校 長 田 中 靖
今年も残すところわずかとなりました。街には、クリスマスソングが流れ、店先にはサンタクロースやポインセチアなどが並べられ、クリスマス一色になっています。その傍らには、新年の準備をする為の品物が並び、年の瀬を感じるこの頃です。
暑さの厳しい中スタートした2学期。たくさんの行事を計画通り実施することが出来ました。大変お世話になりました。
さて先月末、4年生が総合的な学習の時間に、児童厚生員の八瀬河さんに来ていただき、人権に視点を置いた学習を行いました。この学習の中で、八瀬河さんは、子供たちに「人から『ありがとう』と言ってもらえることをしよう」というお話をされました。
そこで、私もこの言葉を借り、本日の終業式に「人に『ありがとう』と言ってもらえるようなことをたくさんすること」、「人から何かよいことをしてもらったときは『ありがとう』とたくさん言うこと」という宿題を、子供たちに出しました。
冬休みは、家族で一緒に過ごす時間が多く、大掃除・年始の準備など、子供たちにとって家族の一員としての家庭内での仕事を果たす機会がたくさんあります。
是非、お子様が「ありがとう」と家族に言ってもらえるような機会をたくさん作ってみて下さい。
また、年末年始のあいさつを交わすことや、初詣先や店など大勢の人が集う場所で過ごすことなど、いろいろな物や人とかかわる絶好の機会であり、日頃の家庭や学校では学べない社会勉強をする大切な時間です。家族みんなで年末年始の行事等を体験してみてください。
さらに、一緒に体験しながら、親や祖父母から「自分たちが小さい頃はこんな風にしとったで。」と言う話を聞くのは、子供たちの心に残り、家族の大切さや伝統文化の大切さを学ぶことにつながります。子供の興味・関心に応じて、正月にまつわる色々な話題提供をお願いします
3学期の始業式は1月9日(木)です。全校児童が一回り大きくなって元気に登校してきてほしいと思います。
みなさまどうぞ良いお年をお迎えください。
明日から40日間の夏休みです
校長 田中 靖
今日で1学期が無事終了しました。日数にして68日。あっという間だったように思いますが、この1学期も「がんばる子はかっこいい!」を合い言葉に取り組んできました。自分の課題達成に向けて一生懸命がんばる子、責任を持って最後まで当番の仕事をやり抜く子、一生懸命先生や友達の話を聞こうとする子、元気な挨拶や返事をしようとしている子など、一生懸命がんばる姿がたくさん見られました。
また、誰もが「ご機嫌な学級」となるよう、課題や解決方法などを出し合って、みんなで決めたことを一生懸命実行しようとする学級も見られました。本当に充実した1学期でした。
明日から子供たちが楽しみにしている夏休みに入ります。長い休みですので、生活のリズムをこわさないよう、まずは規則正しい生活(早寝、早起き、朝ご飯)を心がけ、夏休みにしかできない挑戦をして、楽しい思い出をたくさん作ってほしいと願っています。夏休みは、普段と違った体験をする中で、いろいろな人との出会いが待っています。この頃、地域の方から「子供たちの挨拶が少しずつよくなっている。」というお褒めの言葉をいただいています。挨拶を通して人とつながり、新しいことに気づきながら、また一つ成長してほしいものです。
ただ、夏休みに入ると気分が開放的になりがちですので、学校のきまりをしっかり守って生活するようによろしくお願いします。
夏休み前部落懇談会でお話ししましたが、特に、自分の命も他人の命も「大切でかけがえのない」ことをしっかり理解し、命を守る行動ができるよう、「夏休みのくらし」をお子様と一緒に読み返していただき、楽しく安全な夏休みを過ごさせていただければと思います。
そして、8月29日には、全員が、ひと回りたくましく成長した姿で、元気な顔を見せてほしいと思います。
最後になりましたが、1学期間、大きなけがや事故もなく、子供たちが元気で無事に終業式を迎えることができたのも保護者の皆様、地域の方々、様々な関係機関の皆様のお陰だと思っています。本当にありがとうございました。また2学期からもよろしくお願いいたします。
四つの聞く
校 長 田 中 靖
先日の授業参観とスポーツ大会には、たくさんの保護者の皆様に参加いただきありがとうございました。今後とも本校の教育活動に対しましてご理解とご協力をお願いします。
さて、6月の全校集会で、子供たちに「四つの聞く」という話をしたので紹介します。
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まず、「この漢字は、『聴く』と読みます(この漢字は小学校では習いません)。この漢字1文字に四つの『聞き方』が隠れています。どんな『聞き方』が隠れていますか?」という問題を出しました。
子供たちからは、「耳で聞く」「目で聞く」「心で聞く」という答えが返ってきました。この三つの聞き方は分かり易かったようです。
さて、四つ目の聞くは、どんな聞き方でしょうか?
「聴」とい漢字の右側の部分(つくり)は、「徳」という文字だそうです。そして、「徳」の右側(つくり)は、もともと、「悳」と書いたそうです。直+心に「彳」を付けて、「まっすぐな心で行動する」という意味になるそうです。
小さい子供たちには少し難しい話でしたが、つまり、四つ目の聞くは「素直な心で聞く」ということになります。
耳・目・心がまっすぐな聞き手となったとき、お勉強もよく分かるようになります。さらに、このことは相手を大切にすることでもあります。「聴くこと」を大切にして、自分の学力を伸ばし、友達との関係もさらに良くなるよう頑張ってほしいと思います。
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「聞く力」は学力向上の基礎と言われ、話を真剣に聞くことができる子は、その会話からたくさんのことを学び取ります。先生の話を聞ける子は、聞いた分だけ知識を増やしていきます。外国語の習得も「聞く力」によって大きく左右され、聞く力を持っている子は外国語でも高い理解力を発揮します。
また、人は全てのことを(伝えたいこと全てを)言葉にできるわけではありません。言葉だけで判断せず、相手の心に耳を澄ませ、相手が何を伝えようとしているのか汲み取れる心優しい子供たちに育ってくれることを願って、「四つの聞く」という話をしました。