自分を高めようとする子供
校 長 中 尾 善 登
5月16日、運動会を開催しました。当日は、時折、小雨が降りましたが、たくさん時間をかけ学習を積み上げてきた5,6年生のマーチングや1,2年生のシャングリラ、3,4年生の八頭町音頭は、その成果を発揮することができみんなで喜びました。それから、子供たちは、100m走や個人演技にも最後まで力一杯走り抜き頑張りました。係の仕事を責任を持って果たそうとする姿も見られましたし、それぞれのテントでは、声を出せない中でダンスや鳴り物グッズを使っての工夫した応援もしてくれました。昨年、運動会ができなかった分までしっかりと取り組もう、協力してつながりを深め合いやり遂げよう、成長し合おうという子供たちの思いが伝わったいい運動会だったと思います。
また、今年の運動会は「創立40周年記念大運動会」ということでPTA演技の「なつかしの仮装行列」により盛り上げていただきました。仮装により昭和の時代からのテレビを賑わせたヒーロー、ヒロインができあがり、見ていた子供たちも喜んで楽しんでいました。 今年は、コロナ禍のなかで観覧の人数を制限させていただきましたし、午前のみの半日だけの運動会とさせていただきました。子供たちもたくさんのご家族に活躍の姿を見てほしかったと思います。不本意でありましたが、ご協力いただき本当にありがとうございました。
来年度もまだ校舎の工事が継続しており、狭い校庭のままですが、今回を振り返り限られた条件の中でどのような運動会ができるのか、さらに考えたいと思います。
さて、早いもので1学期も約半分が終わり、6月になりました。6月は、本校が掲げている「めざす子供像」のうち「学ぶことに喜びを感じ、自分を高めようとする子供」に重点を置きたいと思っています。各学年とも授業の中で「学び合い」を重視し、自分の考えをしっかりと持ち、伝え合い、練り上げ、共に伸びていこうとする学習を大切にしていきたいと思っています。1時間ごとの自分の学習を振り返り、次の時間では、さらに学びの質を高めたいという学習意欲につなげていくことをめざします。
先日、全校がプール掃除をし、体育では、まもなくプールの時間も始まります。子供たちにとって充実した6月になってほしいものです。
令和3年度 郡家西小学校 スタートしました
校 長 中 尾 善 登
この度、若桜町立若桜学園より転任して参りました、中尾善登(なかおよしと)と申します。郡家西小学校には、以前、教諭として8年間勤務させていただきました。校庭の壁画を子供たちとともに描いた時代で、当時は総合的な学習の時間の研究開発学校として文部科学省の研究指定を受けており、焼き物をしたり小麦や大豆を栽培しうどんや豆腐をつくったり、前庭を生き物の棲めるように改良したりと試行錯誤しながら先駆けの研究に取り組み、試行錯誤の日々を送りました。とても思い出深い郡家西小学校に帰ってこられ、今度は校長として学校運営に当たれることをうれしく思います。よろしくお願いいたします。
今年の3月、体育の授業研究会で郡家西小学校に来させていただく機会があったのですが、その時、玄関や廊下でどの子もとても気持ちのいい挨拶をしてくれました。きっと田中校長先生を始め先生方の指導が行き届いている証なのだろうなと思いました。この素晴らしい挨拶のできる本校の子供たちを、知、徳、体にわたりさらに成長させ、学校教育目標である「心と体のつよい子供の育成 ~明るく楽しくて、人と人がつながる学校~」をめざして46名の本校教職員が一丸となり、令和3年度をスタートさせます。今年度は、校舎の大規模改修工事があり、何かと不便で不自由なことが予想されますが、子供たちの無自覚の内に蓄積するストレスにも十分配慮しなければならないと思っております。そのような中で開校40周年記念事業が計画してあり、学校が保護者や地域の皆様と力を合わせ、子供たちにとって楽しく意義深い事業ができますことを今から楽しみにしています。
令和3年度、郡家西小学校は49名の新入生を合わせ、全校児童333名でのスタートとなります。どの子も一人一人が安心して学び、笑顔あふれる郡家西小学校となることをめざして取り組んで参ります。今年度も保護者、地域の皆様には温かいご支援ご協力をいただきますようよろしくお願いいたします。
新入学児童保護者説明会で
校 長 田 中 靖
先日2月19日に、この4月に入学される保護者に来校いただき「新入学児童保護者説明会」を開催しました。この説明会では保護者の皆様に、この1年間、私が集会などを通して子供たちに伝えたことを話した後、次のようなことをお願いしましたので紹介します。
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1 子供たちに身に付けさせてほしいこと
(1)元気なあいさつができる。
(2)「ありがとう」と感謝の気持ちを表すことができる。
(3)チョイ無理(少し高い目標やめあてを立ててがんばる。)
(4)正しく箸を持って使うことができる。
2 そのために家庭で取り組んでほしいこと
(1)家族の間でも「元気なあいさつ」をしてください。
(2)小さなことでも「ありがとう」と言ってください。
(3)お子様の成長を家族一緒に喜びましょう。
(4)お子様には望みをかけて、焦らずせかさず、期を待ちましょう。
(5)結果のみの評価でなく、お子様の一生懸命がんばる過程を褒めてください。
3 さらに
過度に先取りして子供の要求を満たしたり、先回りして子供の不安を解消したりするなど、手をかけすぎると、子供は自立しないと言われます。
しかし、「適度な心配」と「適度な干渉」は必要です。
子供たちに完璧を求めるのではなく、失敗しながらでも自分の力で人生を切り拓いていこうとする「未熟」ではあるが、一生懸命な子供を支援していきましょう。
4 最後に
保護者の皆さんと私たち学校職員は、「子供を育てる」という目的を共有する「パートナー」です。是非、一緒に力を合わせていきましょう。
さらに、保護者様同士もしっかり繋がっていただくと、子供たちの人間関係も良好になります。
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概ね以上のことをお話ししました。
そこで、学校としても、保護者の皆さんにお願いするだけではなく、新しい1年生が安心して登校できるよう、また、保護者の皆さんがお子さんを安心して送り出せるよう、新年度に向けて準備をしています。今後とも保護者や地域の皆様のご理解とご協力をお願いします。
コロナ禍での人権問題
校 長 田中 靖
今、世界中の人々が共通して恐れていることの一つは、新型コロナウイルス感染症だと思います。そして、感染症患者やそのご家族、濃厚接触者、また、医療・福祉従事者の方々に対する偏見や差別は、絶対にあってはなりません。
しかしながら、報道等によりますと、感染者やその濃厚接触者を特定してSNSなどで誹謗・中傷する悪質な書き込みや、職場内や教育現場で新型コロナウイルスへの感染を背景とした「いじめ」や「ハラスメント」などの差別が発生しているようです。
私たちは、新型コロナウイルス感染症について、確かな情報から正しく恐れて、正しく対処しなければなりませんが、戦うべきは人ではなく、コロナです。恐れるべきはウイルスです。
そして、人権を無視して、差別や偏見を広げては、コロナに勝てないと思います。
そこで、先日(1月25日)の全校集会で、次の内容のことを子供たちに伝えました。
①「もし〇〇だったら」と想像力を働かせよう。
・もし、自分が新型コロナウイルスに感染したら・・・
・もし、自分の家族が、濃厚接触者だったら・・・
・もし、自分の家族が医療従事者だったら・・・
②感謝の気持ちを持とう。
・私たちの命を守るために最前線で仕事をされている方々に
・私たちの生活を守るために仕事をされている方々に
◎私たちの中に感染者が出ても、回復した後で安心して学校に戻ってこられる学校を、戻ってきたくなる学校をみんなで作っていこう!!
コロナ禍に関わる問題だけでなく、私たちの周りには様々な人権問題があります。そこで学校でも人権教育を計画的に推進しています。ご家庭でも、人権意識を高めるよう、そして、いじめを生まないよう、言葉掛けや話し合いをしていただきますようお願いします。
新年明けましておめでとうございます
校 長 田中 靖
新年のお慶びを申し上げます。本年も子供たちの健やかな成長を願って、教職員一同、力を合わせて取り組んでいきたいと思います。ご支援やご理解をお願いいたします。
さて、昨年は新型コロナウイルスに世界中が大きく動かされた一年でした。この感染症は、瞬く間に世界中に広がり、猛威を振るい、収束の目途が付いていません。本校においても、感染を防ぐために、3密を回避するあらゆる手段を講じるなど、教育活動に取り組んでいます。特に、コロナ禍という話題になると「制約」「我慢」「自粛」「○○しない」など、マイナスの行動様式が思い浮かびます。
確かに、コロナ禍で人々のリアルなつながりが断たれ、「人のつながり」を大きく変化させました。しかし、このような状況下でだからこそ、私たちの心身の健康を保ち、幸せに生活するためには、物理的に人が集い、会話をすることが、とても大切であることを、私たちは気づかされました。
本校の学校教育目標のサブテーマは「明るく楽しくて、人と人がつながる学校」です。感染リスクを避けながら、「自ら考え学び合う子供」「互いに励まし合ったり、寄り添ったりできる子供」「感謝の気持ちを表せる子供」など、教育目標の具現化をめざしていきたいと思います。
また、今年は、干支の一つで「辛丑(かのとうし)」です。「辛」は「草木が枯れ、新しくなろうとしている状態」、「丑」は「種から芽が出ようとする状態」といわれています。つまり、これから発展する前触れの年といえます。WithコロナになるのかAfterコロナになるのか予測できませんが、新たな生活様式を取り入れ、誰にとっても、安心・安全で、夢が持てる素晴らしい一年になることを、皆さんと一緒に願いたいと思います。
できること、できたことに感謝
校 長 田中 靖
2学期を振り返ると、コロナ禍によって、常に行事を中止にしたり学校を休みにしたりしなければならなくなるのではないかと、はらはらしながらの毎日でした。しかし、おかげさまで、学校を閉じることもなく2学期終業式を迎えることができました。
本当にいろいろな制限があり、我慢しなければならないことが多くありましたが、いろいろ方法や内容を工夫することで、様々な活動ができました。また、キャリア教育に視点を置いた活動も実施でき、子供たちは、たくさんの方々と出会い、その生き方を学ぶこともできました。
活動に当たっては、苦労することも多かったものの、子供たちは多くのことを学び、確実に成長したと思います。そして、一生懸命がんばるかっこいい子供たちをたくさん見ることができました。
このように様々な活動できましたのは、保護者や地域の皆様のご理解とご協力のおかげだと思います。本当に感謝申し上げます。ありがとうございました。
さて、この年末年始は、よりよい生活を目指して、古くから多くの人たちが作り上げてきた伝統的な行事がたくさんあります。学校から離れますが、子供たちには、「コロナ禍の新しい生活様式」で、家族や地域の方々と、触れ合ったり関わったりしてほしいと思います。
ウイズ・コロナの時代がしばらく続くと思います。コロナに負けないで教育活動が引き続きできるよう、児童と職員が一丸となって、工夫を重ねていきたいと思います。そして、このように「当たり前にできること、できたことに感謝」の気持ちを持ち、謙虚さを忘れずに取り組んで行きたいと思います。
保護者や地域の皆様、これからもよろしくお願いします。
本気でやれば、面白さが見つかる
校 長 田中 靖
11月15日に予定通り学習発表会を開催することができました。今年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、保護者の皆様には学年ごとに入れ替わっていただくなどご不便をおかけしましたが、たくさんの方にお越しいただきました。ご理解とご協力に心から感謝いたします。全校合唱はできませんでしたが、子供たちは、保護者のみなさんに見てもらえることを楽しみにがんばってきました。特別な状況の中ではありますが、子供たちが精一杯表現し、達成感を味わえたことをうれしく思います。今後とも、引き続きよろしくお願いします。
さて、キャリア教育の一環として、11月19日に、なでしこジャパンのコーチの大部由美さんを招き、5・6年生を対象にサッカー教室と講演を、25日にはドクター・ヘリに乗って尊い人命救助をして来られた救命救急医の小林誠人さんを招いて4・5・6年生に講演をして頂きました。
大部さんのお話を聞いた子供たちは、「無理だと思ったことも、少し無理をしてやってみようと思った。」「失敗しても大丈夫、どんどんチャレンジしていく。」「夢に向かって努力を積み重ねていきたい。」という感想を話してくれました。
また、小林さんは、一刻も早く治療しなければ命が危ない人を、どうすれば早く治療することができるかを一生懸命考えられた結果、患者さんを病院で待つのではなく医師が事故現場に行けばよいことにたどり着いて「空飛ぶ救急医」になられました。
お二人のお話には共通するメッセージがありました。
それは、「無理!」と言って何もしないのではなく、「少し挑戦してみる。」とか、「何ができるのか一生懸命考えて行動する。」ことだと思いました。さらに、大部さんも小林さんも今の仕事にやりがいや楽しさを感じて、わくわく感を持って取り組まれています。
勉強だって、スポーツだって、人付き合いだって、本気で挑戦すれば面白さが見つかり、できることが増えれば「やりたいこと」も見つかります。やってもいないのに「きらい」「苦手」「無理」とか言って逃げてしまうと、面白さを知るチャンスを逃すだけでなく、偶然の好機を逃してキャリア形成を狭めていくことになります。
そして、これを機会に、「チョイ無理」をして、様々なことに挑戦し、「一生懸命がんばるかっこいい子供」がさらに増えてくれることを期待したいと思います。
「知っている」を「できる」に変える
校長 田中 靖
秋と冬の境目の季節になり、日に日に寒さが身にしみるようになってきました。学校では、11月15日の学習発表会に向けて、一生懸命練習をしています。
さて、先月28日の全校朝会では、子供たちに考えさせたいことの一つとして「『知っている』を『できる』に変えよう」という内容を全校児童に話しました。
「知っていること」と「できること」は違います。
子供たちに「廊下は歩くところだということを知っている人は手を挙げてください。」と問うと、全員が手を挙げました。しかし、「いつも廊下を歩いているか。」と問うと、ほとんど手が挙がりません。そこで、「廊下を歩いたことがあるか。」と問うと、全員手が挙がりました。さらに、「廊下を歩くことは難しくて努力のいることか。」と問うと、多くの児童が首を横に振りました。
その他にも、明るく元気な声で挨拶をすれば、気持ちがよいということも誰でも知っています。でも、できない時もあります。トイレのスリッパは次の人のためにきちんと揃えましょうということは誰でも知っています。でも、できない人も時々います。
このように、「知っている」けれど、みんなが「できる」とは限りません。良いことだと知っていることは、どんどん「できる」ようになって欲しいのです。そのためには、その良いことが当たり前にできるよう癖にすることだと話しました。癖にするには、毎日心がけて努力が必要です。
反対に良くないことだと知っていることは、はじめからしないで欲しいのです。してはいけないと知っていながら、やってしまうと、すぐに大きな後悔がついてくることになります。
いじめもそうです。いじめはダメだということはだれでも知っています。でも、いじめをしてしまう人があります。もちろん見て見ぬ振りをするのもいじめていることになります。
子供は、今まで様々なことを学んで、「知っている」ことがたくさんあります。その「知っていること」で止まるのではなく「できる」ように努力してほしいと思います。特に、誰もが、安心・安全に生活するための「知っている」ことは、すぐにでも「できる」ようにしてほしいと思います。
このことは、私たち大人も同様です。子供たちに胸を張れるよう、私たちも「知っている」を「できる」に変えるよう努力したいと思います。
「夢中」になれることを見つけ、がんばる自分をつくる
校 長 田中 靖
いつの間にか秋を感じる季節となりました。そして、休憩時間になると、元気いっぱい友達と遊ぶ子、虫取り網を持ち虫探しに夢中になる子など、気持ち良い秋晴れの下で活動する子供たちが多く見られはじめました。
10月は、「全校遠足」「氷ノ山登山(4年生)」を実施し、これから「修学旅行(6年生)」等々たくさんの行事が予定され、「学習発表会」に向けての準備も始まります。
また、季節も夏から冬まで移り変わる学期でもあります。その大部分を占めるのが秋です。秋は、実りの秋・スポーツの秋・芸術の秋・読書の秋等々様々な言われ方をします。過ごしやすい季節で、いろいろなことに打ち込むのにふさわしい時期です。
9月末の全校集会では、「この過ごしやすい秋は、『○○の秋』と言われるように楽しいことや、一生懸命取り組めることがたくさんある季節です。その中から、自分が『夢中』になれることを見つけ、がんばる自分をつくろう。」という話をしました。
子供たちには、様々な活動や行事を通して、目標を持って挑戦し、友達とも協働しながら一生懸命取り組み、自分の成長につなげていってほしいと思います。
そして、私たちは、コロナ禍により様々な制限もありますが、子供たちが『夢中』になれる活動をたくさん用意し、一生懸命がんばるかっこいい子供が増えるよう取り組んでいきたいと思います。
今後も保護者の皆様と協力し、安全・安心で、子供たちが大きく成長できる教育活動を展開できるよう取り組んで参ります。ご理解、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。