「校長室から」
 
 教育のこと、子どものこと、その他私の考えたこと等、校長の視点で保護者や地域の皆様に発信をしていきたいと思います。感想や意見がありましたらお教えください。

コロナ禍の中、1学期を終えて

2020年7月17日 12時52分

コロナ禍の中、1学期を終えて

校長 田中 靖


 年明けに新型コロナウイルスのニュースが、突然飛び込んできました。その頃は他人事だったのに、あっという間に身近な問題になり、私たちはいま新しい生活様式を取り入れることを余儀なくされています。本校でも、感染症予防対策を講じ、「新しい学校生活様式」に対応しながら教育活動を行っています。
 私たちは、このウイルスとの戦いのなかで、職場に出勤して働くということや、定例的な会議、稟議書には押印するというような、当たり前だったことを「それは本当に必要なことか」と突きつけられました。本校でも、ほとんどの教育活動において、これまでの「前提」を見直しながら実施しています。
 また、感染を防ぐために、参観日を分散型にしたり、本年度に限り運動会を中止したり宿泊学習の時期を変更して日帰りで実施したりするなどの対応もさせていただきました。その他にも例年通りいかないことが多々ありましたが、本日1学期終業式を迎えることができましたのは、保護者や地域の皆様のご理解とご協力のお陰だと感謝しております。本当にありがとうございました。
 PTA活動におかれましても、PTA総会が実施できない中、役員の選出や書面による決議、資源回収の実施、各部会の開催など、工夫しながら活動されていることに敬意を表します。
 さらに、夏季休業中のプール開放を実施するという英断もしていただきました。このプール開放は、水に親しむことが子供たちの健康・体力の向上につながると共に、夏休みの間の子供たちの居場所づくりにもなっています。
 ところで、地域の大人と接点が豊富にある子供は、親の価値観とは異なる多様な視点で見守ってもらえ、親とは違った種類の声を掛けてもらえる可能性が大きいことから、自己肯定感や自尊感情が高まると共に、感謝の気持ちや思いやりの心が育つそうです。さらに、社会性を身に付けた多くの大人と関わることで、社会性も育まれるともいわれます。
 まさに「夏季休業中のプール開放」は、子供たちにとって大変意義のある取組です。夏の暑い時期ではございますが、子供たちの為によろしくお願いします。
 しかし、本年度から教職員の働き方改革の為、プールの水質管理を8月7日までしか実施できなくなり、例年より開放できる日数が少なくなっております。ご理解していただきますようお願いします。
 今後とも、コロナ禍においても安心で安全な学校となるよう努めていきたいと思います。また、保護者の皆様におかれましては、引き続き、感染症予防対策などご負担をおかけしますが、ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

感謝の気持ちを伝えることの大切さ

2020年6月30日 15時18分

感謝の気持ちを伝えることの大切さ
校長 田中 靖


 皆様のお宅では、マスクは足りているでしょうか。日本がコロナ禍に見舞われて、4ヶ月。長く品薄状態だったマスクも「簡単に買えるようになった」との声が聞こえるようになり、マスク不足や自作マスクの為の生地不足も解消されたように思います。また、高騰していた価格も値下がりの動きが見られ始めたように思います。
 しかし、子供用の小さめのマスクはどうでしょうか。店頭に並んでいるのはほとんど「ふつうサイズ」ばかりで、小さめのマスクは、まだまだ手に入りにくいようです。
 こういう状況の中、有限会社ふかた様や八頭町から障がい者就労施設作製の小さめマスクをいただきました。
子供たちは、マスクを作ってくださった会社や作業所の皆さんに、感謝の気持ちを伝えるために、お礼のメッセージを綴ったカードを作ってくれました。それぞれの所にこのカードを持っていくと、大変喜んでいただき、「みんながよく見えるところに貼っておきます。」と言ってくださいました。
 私たちは、感謝の気持ちを表す場面は、このような特別な場合だけではありません。普段の生活の中にたくさんあります。家庭では子供が家族に、また、親が子供に、学校でも友達や先生に何かをしてもらったりします。もちろん地域からでも色々なことをしていただいています。そのような時には、その感謝の気持ちをお互いに素直な言葉で伝え合っていきたいものです。
 では、感謝の気持ちを相手に伝える時に必要なことは何でしょうか。それは、ほんの少しの勇気だと思います。この勇気は、大人も子供も同じです。そして、もし、親子で日頃伝えることができていない「ありがとう」があることに気づいたなら、この機会に親から子へ、子から親へご家庭で感謝の言葉を伝え合ってみてはいかがでしょうか。きっと、親子で幸せな気持ちになれるかと思います。
 私たちは、人から感謝された時、幸せな気持ちになります。しかし、幸せを感じるのは「感謝された側」だけではありません。「感謝した側」もまた幸せな気持ちになるところに、感謝の言葉を伝える大切な力があるように感じます。
 本校でも「明るく楽しくて、人と人がつながる学校」を目指しており、その一つとして、「『ありがとう』がこだまする学校」となるよう取り組んでいます。是非、私たちと一緒にご家庭でも取り組んでみてはいかがでしょうか。

ほめること・叱ること

2020年5月28日 15時12分

ほめること・叱ること
校長 田中 靖

 新型コロナウイルス感染症対策を最大限講じながらも通常通り学校を開くことができるのは、保護者や地域の皆様のご理解とご協力によるものだと感謝申し上げます。まだまだ新型コロナウイルスの影響で、予断を許さない状況ではありますが、これからも子供たちの健康を第一に考え、緊張感を持って教育活動を続けて行きたいと思いますので、引き続きご理解とご協力をお願いします。
 教職員と子供たちとのやり取りを見ていると、「いいねぇ」「がんばれ」「もう少し」「できる、できる」「すごい、すごい」「よくがんばっとるなぁ」「たいしたもんだ」という言葉をよく耳にします。
 ある教育書(東井義雄著作集〈別巻1〉)に「親や先生方のポケットにいつも入れておかなくてはいけない言葉がある。それは『さすが!』という言葉です。」と述べられていました。
 さらに「子供は、どの子も自分を認めてもらおうと信号を送っている。その信号に応え、芽を伸ばすためには、褒めるだけでなく、喜ぶことであり、叱るのではなく、悲しむことである。体中で喜び、体中で悲しみを表現するとき、子供は喜びの方に伸びる。」と述べています。
 よく、ほめ方についてのハウツー本を見かけます。また、「子育てのポイントは『叱る』代わりに『ほめる』こと」だと述べる教育評論家もいます。ほめることはテクニックでは無いと思います。また、誰でも叱られるよりほめられる方がうれしいに決まっています。だからといって叱らないのがいいと言うことにはならないと思います。
 そして、福地満(元埼玉県公立学校長)は、「ほめる時も叱る時も、大人の本気を子供に伝えることで、そのためには、私たち大人の心のあり方、価値観が問われている。」と述べています。
 今後も、本校教職員が一丸となり、子供たちと本気で向かい合い、「一生懸命がんばるかっこいい子供たち」がもっともっと増えるよう、取り組んでいきたいと思います。

新学期がスタートして3週間たちましたが・・・

2020年4月24日 15時08分

新学期がスタートして3週間たちましたが・・・
  
校長  田中 靖

 日頃から本校の教育活動にご理解とご協力をいただいており、感謝申し上げます。
 さて、新型コロナウイルス感染症対策のため、様々な行事や会議が中止又は延期となっています。そして、いつ正常な教育活動が行えるのか、先が見えないなかで新学期をスタートして3週間たちました。
 今日まで、子供たちは、新しい教室で、新しい先生や友達とそれぞれのめあてに向かってがんばり始めています。1年生61名が入学して、2年生がすっかりお兄さん、お姉さんらしくなってきました。
 もちろん6年生は、様々な場面で最高学年として全校を引っ張ってくれています。朝の集団登校では、上級生の班長さんが、1年生の歩く速さを気にしながら安全に気をつけて歩いたり、困っている1年生に優しく手をさしのべたりする姿が見られます。こういう姿を見かけると心があたたかくなります。1年生にとっては、こういう素敵な上級生に出会えたことはとてもうれしいことで、1年生も大きくなったら、きっと素敵なお兄さんやお姉さんになってくれることと思います。
 このように、人を大切にしたりされたりする機会を、これからもたくさん作り、「ありがとう」がこだまするあたたかい学校にしたいと思います。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた緊急事態宣言が、全都道府県を対象に出され、本校も明日から5月6日まで臨時休業となりました。
 5月連休後に、子供たちの元気な声が戻ってくるのを楽しみにしながら、「子供たちにとって明るく楽しい学校」となるよう準備しておきたいと思います。
 しばらくの間、子供たちはそれぞれのご家庭で過ごすこととなりますが、ご理解とご協力をお願いします。

令和2年度のスタートにあたって

2020年4月10日 17時12分

令和2年度のスタートにあたって

校長  田中 靖

 先月19日、46名の卒業生が郡家西での思い出を胸に巣立っていきました。新型コロナウイルス感染症拡大防止対応によって、大変不本意ではありましたが、多くの来賓の皆様には出席をご遠慮いただくと共に、内容も縮小簡素化して実施しました。いつもとは違う式となりましたが、心のこもった記憶に残る卒業式となったと思います。

 そして本日、世界的に感染が拡大し、国内でもたくさんの感染者が出ている中、予定通り始業式を行うことができ、子供たちの元気な声が学校に戻ってきました。しかし、新型コロナウイルス感染症感染が終息したわけではありません。そこで、学校では感染防止のため、マスクの着用や手洗い、教室の換気や消毒等を行うと共に、様々な活動を「感染拡大防止」という視点で見直していきます。また、状況が大きく変わった場合、急な変更をすることがあります。保護者の皆様には、ご無理をお願いしたりご迷惑をおかけしたりすることがありますが、ご理解とご協力をお願いします。

 さて、令和2年度のスタートにあたって、今年度、重点的に取り組んでいきたいことについて述べさせていただきます。
 まず、学校教育目標は、開校以来「心と体の強い子供の育成」ですが、その具現化に向け、サブテーマを「明るく楽しくて、人と人がつながる学校」としました。
 児童と児童、児童と教職員等のより良い人間関係を築くだけでなく、地域社会の方々など、様々な人とのつながりを深めながら児童の「生きる力」をはぐくんでいきます。
 次に、「やずっ子学びの八か条」を徹底し、「正解」よりも「解き方」を、対話を通して楽しみながら追求していく学習の創造を行っていきます。
 さらに、たくましさとしなやかさがある児童もめざしていきます。本校では「一生懸命がんばる子供はかっこいい」を合い言葉にしています。本年度も、様々な活動に具体的なめあてを持たせ、一生懸命取り組む児童がしっかり認められるよう取り組んでいきます。
 そして、児童が一生懸命取り組む「過程」をしっかり見取って賞賛したり、「失敗」を「経験」となるように支援したりして、児童の自己肯定感や自己有用感を高めていきます。
 最後に、児童にとって「安心で安全な学校」となるよう、昨年までの反省や課題を生かして職員一同一丸となって取り組んでいきます。本年度も、昨年度に引き続きよろしくお願いいたします。


しめくくりと準備の学期に

2020年1月10日 11時14分

しめくくりと準備の学期に
校 長  田 中  靖
  

 新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
 旧年中は本校の教育活動にご理解とご協力を頂きまして誠にありがとうございました。心から感謝申し上げます。
 それぞれのご家庭では、お正月を迎え、清々しい一年のスタートを切られたことと思います。それから、冬休みの間、子供たちは幸いにも大きな事故やけがはなく、楽しく過ごせたようです。ご家庭での、きめ細かなご指導に感謝いたします。
 さて、1月は新年の始まりの月ですが、学校では3学期の始まりの月でもあります。そして、一年のまとめをしっかりとし、来るべき次年度の備えをする学期です。
 話をしっかり聴くことやがんばって発表すること、学習した漢字の読み書きや計算を正確にできるようにすること、苦手だった運動ができるようになること、忘れ物をせずきちんと持ち物をそろえて授業に臨むことなど、身近で小さなことでも良いので、自分の目標や課題をしっかりともち、夢に向かって努力を続けて欲しいと思います。
 しかし、なかなか努力しても目に見えるような成果として現れないときもあるでしょう。いやになってやめてしまおうと思うときがあるかもしれません。子供たちに課題はそう簡単には実現しないことが当たり前だということを実感させることも大切なことだと思います。焦らず、あきらめずにこつこつと続けることの大切さを小学生の時に実感して欲しいと願っています。そのためには、子供たちの応援団として、ご家族や地域の後押しが大切だと思います。

 そして、3学期も「わくわく登校・いきいき学習・にこにこ下校」し、本年度の良いしめくくりと来年度への十分な準備の学期となるよう、教職員一同力を合わせて子供たちを支援していきます。
 保護者や地域の皆様、本年も昨年同様、ご支援、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

冬休みは、貴重な体験の場

2019年12月25日 09時05分

冬休みは、貴重な体験の場
校 長  田 中  靖 
           
 今年も残すところわずかとなりました。街には、クリスマスソングが流れ、店先にはサンタクロースやポインセチアなどが並べられ、クリスマス一色になっています。その傍らには、新年の準備をする為の品物が並び、年の瀬を感じるこの頃です。
 暑さの厳しい中スタートした2学期。たくさんの行事を計画通り実施することが出来ました。大変お世話になりました。
 さて先月末、4年生が総合的な学習の時間に、児童厚生員の八瀬河さんに来ていただき、人権に視点を置いた学習を行いました。この学習の中で、八瀬河さんは、子供たちに「人から『ありがとう』と言ってもらえることをしよう」というお話をされました。
 そこで、私もこの言葉を借り、本日の終業式に「人に『ありがとう』と言ってもらえるようなことをたくさんすること」、「人から何かよいことをしてもらったときは『ありがとう』とたくさん言うこと」という宿題を、子供たちに出しました。
 冬休みは、家族で一緒に過ごす時間が多く、大掃除・年始の準備など、子供たちにとって家族の一員としての家庭内での仕事を果たす機会がたくさんあります。
 是非、お子様が「ありがとう」と家族に言ってもらえるような機会をたくさん作ってみて下さい。
 また、年末年始のあいさつを交わすことや、初詣先や店など大勢の人が集う場所で過ごすことなど、いろいろな物や人とかかわる絶好の機会であり、日頃の家庭や学校では学べない社会勉強をする大切な時間です。家族みんなで年末年始の行事等を体験してみてください。
 さらに、一緒に体験しながら、親や祖父母から「自分たちが小さい頃はこんな風にしとったで。」と言う話を聞くのは、子供たちの心に残り、家族の大切さや伝統文化の大切さを学ぶことにつながります。子供の興味・関心に応じて、正月にまつわる色々な話題提供をお願いします
 3学期の始業式は1月9日(木)です。全校児童が一回り大きくなって元気に登校してきてほしいと思います。
 みなさまどうぞ良いお年をお迎えください。

自分の言葉に責任を持とう

2019年10月31日 08時57分

自分の言葉に責任を持とう
校 長  田中  靖

 本校では「あいさつ」を学校教育の重点の一つにしています。そして、校区にお住まいの方からお褒めの言葉をいただくことがありますが、目標とする姿にはまだ努力が必要です。そこで、9月末の全校集会で、子供たちに「挨拶でみんなを元気にしよう」というミッションを出し、いつでもどこでも明るい挨拶が出来るよう全校で取り組ませています。ご家庭や地域での声かけをお願いします。
 さて、人権教育参観日でご覧になられたと思いますが、各学級の廊下に「人権標語」を掲示しています。どの子も「誰もが安全で安心に暮らし、誰にも大切にされる」ことを願って考えたすてきな標語です。私は、一人一人の標語に目を通しながら、これらの言葉通りになる学校となるよう、全職員で力を合わせ、さらに取り組んでいかねばと感じました。
 学校では、この人権標語のような啓発文を書かせたり、学習や生活、学校行事に対するめあてや振り返りを書かせたり発表させたりしています。また、トラブルや失敗があった時も「今度からは◯◯します」などと言わせることもあります。めあてを持つことや失敗して振り返ることは大切ですが、意思表示で終わってしまっていることもよくあります。
 そこで、先日の全校集会では、「自分の言葉に責任を持とう」という話をしました。言葉と責任はセットです。「私は◯◯します。」と周りの人に話したことを守らないと、周りの人に迷惑をかけてしまうことがあります。そして、信用をなくすこともあります。自分の言った(書いた)言葉に責任を持って、努力すること(取り組むこと)が大切です。
 もちろん、一生懸命取り組んでも、うまくいかないことや達成できないこともあります。そのときは、また、一生懸命考えたり相談したりして、取り組む内容や方向を修正すればいいのです。
 そして、私たち大人は、子供たちが、自分の言葉に責任を持って取り組めるようにするために、子供たちが有言実行しているかどうか時々声かけをしたり、取り組んでいる姿を賞賛したり励ましたりすることが大切です。もちろん、我々大人も自分の言葉に責任を持たねばなりません。
子供たちが自分の力で人生を切り拓いていける強さやしなやかさを持った人に成長できるよう、今後とも保護者の皆さんとスクラムを組んで行きたいと思います。

明日から40日間の夏休みです

2019年7月19日 10時47分

明日から40日間の夏休みです
 校長 田中 靖
 
 今日で1学期が無事終了しました。日数にして68日。あっという間だったように思いますが、この1学期も「がんばる子はかっこいい!」を合い言葉に取り組んできました。自分の課題達成に向けて一生懸命がんばる子、責任を持って最後まで当番の仕事をやり抜く子、一生懸命先生や友達の話を聞こうとする子、元気な挨拶や返事をしようとしている子など、一生懸命がんばる姿がたくさん見られました。
 また、誰もが「ご機嫌な学級」となるよう、課題や解決方法などを出し合って、みんなで決めたことを一生懸命実行しようとする学級も見られました。本当に充実した1学期でした。
 明日から子供たちが楽しみにしている夏休みに入ります。長い休みですので、生活のリズムをこわさないよう、まずは規則正しい生活(早寝、早起き、朝ご飯)を心がけ、夏休みにしかできない挑戦をして、楽しい思い出をたくさん作ってほしいと願っています。夏休みは、普段と違った体験をする中で、いろいろな人との出会いが待っています。この頃、地域の方から「子供たちの挨拶が少しずつよくなっている。」というお褒めの言葉をいただいています。挨拶を通して人とつながり、新しいことに気づきながら、また一つ成長してほしいものです。
 ただ、夏休みに入ると気分が開放的になりがちですので、学校のきまりをしっかり守って生活するようによろしくお願いします。
 夏休み前部落懇談会でお話ししましたが、特に、自分の命も他人の命も「大切でかけがえのない」ことをしっかり理解し、命を守る行動ができるよう、「夏休みのくらし」をお子様と一緒に読み返していただき、楽しく安全な夏休みを過ごさせていただければと思います。
 そして、8月29日には、全員が、ひと回りたくましく成長した姿で、元気な顔を見せてほしいと思います。
 最後になりましたが、1学期間、大きなけがや事故もなく、子供たちが元気で無事に終業式を迎えることができたのも保護者の皆様、地域の方々、様々な関係機関の皆様のお陰だと思っています。本当にありがとうございました。また2学期からもよろしくお願いいたします。

四つの聞く

2019年6月25日 10時37分

四つの聞く
校 長  田 中 靖

 先日の授業参観とスポーツ大会には、たくさんの保護者の皆様に参加いただきありがとうございました。今後とも本校の教育活動に対しましてご理解とご協力をお願いします。
 さて、6月の全校集会で、子供たちに「四つの聞く」という話をしたので紹介します。
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 まず、「この漢字は、『聴く』と読みます(この漢字は小学校では習いません)。この漢字1文字に四つの『聞き方』が隠れています。どんな『聞き方』が隠れていますか?」という問題を出しました。
 子供たちからは、「耳で聞く」「目で聞く」「心で聞く」という答えが返ってきました。この三つの聞き方は分かり易かったようです。
 さて、四つ目の聞くは、どんな聞き方でしょうか?
 「聴」とい漢字の右側の部分(つくり)は、「徳」という文字だそうです。そして、「徳」の右側(つくり)は、もともと、「悳」と書いたそうです。直+心に「彳」を付けて、「まっすぐな心で行動する」という意味になるそうです。
 小さい子供たちには少し難しい話でしたが、つまり、四つ目の聞くは「素直な心で聞く」ということになります。
 耳・目・心がまっすぐな聞き手となったとき、お勉強もよく分かるようになります。さらに、このことは相手を大切にすることでもあります。「聴くこと」を大切にして、自分の学力を伸ばし、友達との関係もさらに良くなるよう頑張ってほしいと思います。
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 「聞く力」は学力向上の基礎と言われ、話を真剣に聞くことができる子は、その会話からたくさんのことを学び取ります。先生の話を聞ける子は、聞いた分だけ知識を増やしていきます。外国語の習得も「聞く力」によって大きく左右され、聞く力を持っている子は外国語でも高い理解力を発揮します。
 また、人は全てのことを(伝えたいこと全てを)言葉にできるわけではありません。言葉だけで判断せず、相手の心に耳を澄ませ、相手が何を伝えようとしているのか汲み取れる心優しい子供たちに育ってくれることを願って、「四つの聞く」という話をしました。