日誌

海洋科2年国内長期航海 24日目

2021年7月6日 13時08分
2年生


 7月5日(月)正午位置 SAKAI-KO

 今日はこの航海で初めて朝から雨で、体操とランニングは中止としました。昨日から始めたイカ釣り準備ですが、
午前中で作業が終了したため、午後からは生徒の上陸を許可しました。PLANT5へ買い物に行く生徒が多く、
一番人気は刺身の購入です。船内の食事を食べていると、無性に刺身や寿司が食べたくなるようです。ブリ、マア
ジ、カツオなどを購入して「これは美味い!」などと言って夜に食べています。私も長期航海になると寿司が食べ
たくなります。岩手県の宮古ではスーパーでマグロ寿司セットを購入して昼食にしたのですが、安いビンチョウで
したがとても美味しく感じました。美味しものといえば、釣れたてのシロイカをすぐに船上で刺身にして食べるの
も最高だと思います。あのぷりぷりの歯ごたえとイカの甘みが共存した美味しさを生徒たちにも味わってもらいた
いです。

 
         擬餌針の取付け                  脱落防止ネットの説明
 
         船内読書                       夕方の消毒作業         

        生徒食堂の掃除

海洋科2年国内長期航海 23日目

2021年7月5日 10時02分
2年生


 7月4日(日)正午位置 SAKAI-KO

 今日は自動イカ釣り機やイカ釣りの仕掛けなどを、若鳥丸に積み込んで設置するイカ釣り準備の日です。重たい
機械や選別台なども人海戦術でスピーディーに積み込むことが出来ました。また、自動イカ釣り機や脱落防止ネッ
トなど、多くのものを生徒たちの手で若鳥丸に取り付けたので、モンキレンチやめがねレンチなどの工具の使い方
を学ぶことが出来ました。作業をしていると、昨年度の卒業生2名が差入れを持って若鳥丸を訪ねて来てくれまし
た。2人とも巻網漁船に乗っているので、どこで白いかが釣れているのかアドバイスをしてくれました。若鳥丸を
訪ねてくれる卒業生が増えており、本当にありがたいことだと思います。実習の苦労を知っている先輩だからこそ、
後輩たちのことを気にかけてくれるのだと思います。海洋科2年生の生徒たちも、卒業後に若鳥丸を訪ねてくれる
ように、残りの航海実習を実り多いものにしていきたいです。

 
         岸壁で朝の体操                     ランニング
 
       着岸備品の片づけ                 めがねレンチで台の取付け
 
      自動イカ釣り機の取付け                   電気配線の接続

海洋科2年国内長期航海 22日目

2021年7月4日 19時08分
2年生


 7月3日(土)正午位置 SAKAI-KO

 約20日ぶりに境港に帰ってきました。入港を出迎えて下さった校長先生、副校長先生、海洋科の先生方、本当に
ありがとうございました。久しぶりの境港ですが、港に入るまでにはサゴシがボイルしていたり、コノシロの群れが
船にぶつかってきたりと、釣り好きには今すぐにルアーを投げたくなる光景でした。出迎えてくださった先生に、シ
ロイカの水揚げ状況を伺うと、遊漁船でもシロイカがよく釣れていると聞き、がぜんイカ釣りのやる気が出てきまし
た。午後からは食料積込みの作業を行いました。積込んだ食料の中にステーキや鰻のかば焼きを見つけた生徒は大喜
びしていました。イカ釣り実習は、深夜に浮きスッテをシャクリ続ける体力勝負の実習になります。航海の疲労は確
実に溜まっていますが栄養のあるものを食べ、大漁目指してがんばります!!

 
        揚錨作業見学                    境港入港にわくわく         
 
         食料積込み                   重たいものは慎重に         
 
        イカ釣り漁具作成                 イカ釣りオリエンテーション

海洋科2年国内長期航海 21日目

2021年7月4日 19時02分
2年生


 7月2日(金)正午位置 OGI-KO

 今日はとても心温まる小木出港となりました。それは、小木商工会議所のみなさんが岸壁から私たちを見送ってくだ
さったからです。私自身、寄港地で太鼓を鳴らしたり旗を振ったりして見送っていただいたのは初めてで、とても感動
しました。クルーズ客船に対してなら、歓迎セレモニーなどをすることがありますが、実習船に対してここまでしてく
ださったお心遣いに本当に感謝です。特にコロナ禍の中、県外から来た人に対して警戒されて当然の雰囲気だったので
目頭が熱くなりました。またいつか、小木港に若鳥丸で来られたらと思います。
 2回目のコロナ抗原検査を実施しましたが、実習生および指導教官は全員陰性でした。感染対策には十分注意してこ
こまで航海や寄港地活動を行ってきましたが、万が一ということもあるので、心配をしていました。明日は胸を張って
境港に帰港させてもらいます!!

 
      小木商工会議所の皆さん                  「またきてね~」の幟      
 
       見送られる実習生                     デッキ擦り
 
       ジャガイモ皮むき                     コロナ抗原検査

海洋科2年国内長期航海 20日目

2021年7月2日 11時54分
2年生


 7月1日(木)正午位置 OGI-KO

 今日も天気に恵まれて、佐渡寄港地研修の最終日を迎えました。最初に向かったのは北沢浮遊選鉱場跡という場所で、
ジブリの「天空の城ラピュタ」をイメージさせるような金を取り出す施設の遺構です。インスタグラムやフェイスブック
にはもってこいの写真を沢山撮ることが出来ました。次は佐渡金山に移動し、江戸初期に掘られた坑道の見学をしました。
外は汗ばむような陽気だったのですが、坑道の中は10℃と寒いくらいでした。生徒たちが大喜びしてやっていたのが、
12.5kg(時価6,000万円)の金塊を掴んでケースの外に取り出す挑戦です。1,000人に1人くらいしか成功しないようで、
残念ながらみんな失敗していました。今日でこの航海の寄港地活動がすべて終わりましたが、色々な場所へ行くことができ
る船員という仕事の魅力を実感できたことと思います。佐渡でしっかりリフレッシュできたようなので、残りの航海を元気
に乗り切ってもらいたいです。

 
       北沢浮遊選鉱場跡                    50mシックナー          
 
          集合写真                    佐渡金山 宗太夫坑      
 
      時価6,000万円の金塊                    金山でティータイム

海洋科2年国内長期航海 19日目

2021年7月1日 08時14分
2年生


 6月30日(水)正午位置 OGI-KO

 今日は小木港に停泊して2日目になります。午前中は佐渡汽船の高速船「ぎんが」の船長さんのご好意で、船内見学を
させていただきました。高速船の特徴はやはりスピードだと思います。通常は70~80km/hで航行しているそうです
が、MAX90km/h出るそうです。操縦席を見学させていただきましたが、そこはまさに飛行機の操縦性のようでした。
高速船を建造したのは「ボーイング社」という飛行機のメーカーだそうで、エンジンは若鳥丸のようなディーゼルエンジン
ではなく、ガスタービンエンジンです。船の説明をしていただいた中で一番興味深かったのは、クジラとの衝突を防ぐため
にクジラの嫌がる音を出しながら航行していることです。どのような音を出しているのか質問すると、捕鯨船の音を出して
いるとのことでした。クジラは捕鯨船に追われたことを覚えていて逃げるのでしょうか。明日が最後の寄港地研修となり、
貸切バスで佐渡金山の見学をします。

 
      岸壁に降りて朝の体操                    ランニング      
 
     佐渡汽船の高速船「ぎんが」               ジェットフォイルの説明
 
       飛行機のような操縦席                  佐渡 矢島のたらい舟

海洋科2年国内長期航海 18日目

2021年6月30日 10時28分
2年生


 6月29日(火)正午位置 OGI-KO

 昨日は錨泊中に機関室で冷却水関係のトラブルがあり、生徒たちも航海が続けられるか心配していましたが、機関部の
船員さんがきっちり対応してくださったおかげで、予定通りの航海が続けられそうです。
 そして今日は最後の寄港地である佐渡の小木港に入港しました。朝は小雨が降っていましたが、午後になるにつれて天
気がよくなりました。明日から数日間は晴れる予報なので、梅雨時期の航海でありながら、天候には恵まれていることに
本当に感謝です。境港に近づくにつれて生徒からは「船の生活に慣れて平気になった」「時間が過ぎるのが早くなった」
という声が聞こえるようになりました。当直や掃除、食事当番などの要領をつかみ、効率よく作業が出来るようになって
きたので、この調子でイカ釣りを含めた残りの航海を乗り切ってもらいたいです。宮古を出てからは凪ばかりなので、体
調を崩している生徒はいません。

 
      1日2回の除菌作業                    大根の皮むき         
 
       船橋に操縦切替                  小木入港フェンダー作業       
 
        奥が佐渡の高速船                   上陸を満喫しました

海洋科2年国内長期航海 17日目

2021年6月29日 10時11分
2年生


 6月28日(月)正午位置 N 37°-51.3′ E 138°-25.7′

 今朝は午前8時に佐渡島に到着してアンカーを打ち、錨泊となりました。佐渡島の小木入港は明日の午前9時となり、
一日早くなりました。今日は錨泊の状態で、午前中に船長講義と機関長講義がありました。船長講義では、出入港の際
に係船ロープを巻き取っている甲板機械の操作方法について説明を受け、実際に操作をさせていただきました。実習生
は出入港の時は右舷デッキに整列しているため、船首と船尾で若鳥丸の乗組員が行っている出入港作業を見る機会が無
かったので、作業内容がよくわかったと思います。機関長講義では燃料について学習し、色々な燃料の色や粘度、密度
について理解を深めました。夕食のメニューはハンバーグで、美味しくいただきました。明日からは佐渡での寄港地研
修ですが、気持ちが緩んで怪我をしたり病気にならないよう、緊張感を持って行動してもらいたいです。

 
     船長講義(船首甲板機械)                船長講義(船尾甲板機械)    
 
      液温と密度の関係を学習                 軽油の密度を計測
 
     夕食はご馳走のハンバーグ                ミーティングのようす

海洋科2年国内長期航海 16日目

2021年6月28日 10時04分
2年生


 6月27日(日)正午位置N 40°-46.8′ E 139°-51.8′

 台風5号が北上しているため、若鳥丸は津軽海峡を抜けて日本海へ避難しています。予定では岩手県の宮古で2泊するこ
とになっていましたが、6月28日(月)の出港だと台風5号の影響が大きい為、宮古への寄港を最小限に短縮して入港当
日の夕方に出港しました。そのため、台風によるうねりなどの影響は全くなく、太平洋から日本海にかけてずっと凪なので、
船酔いの者はいません。宮古を早く出発した分、佐渡に早く到着する予定なので、佐渡での研修をより充実したものにしな
ければなりません。
 今日の午前中はデッキ擦りを行い、前回の作業で不十分な場所の仕上げをしました。昨日は若鳥丸から宮古駅まで片道4
0分を往復で歩いて、疲れが残っているためか作業に集中できていない生徒がいました。作業後にしっかりと指導をしてお
きました。また、洗濯機と乾燥機の使い方もスムーズに出来ていません。自分の服を洗濯が終わっても洗濯機に入れっぱな
しにする生徒や、他の人のものと混ざってしまって行方がわからなくなったりしています。洗濯は生活の基本ですので、自
分が着るものの管理をできるようになって欲しいものです。
 明日の朝には佐渡島のすぐそばまで行き、錨泊をします。電波が届くと思うので、生徒は頑張っているようすと台風
から無事に避難できたことを保護者の方に連絡してもらいたいです。境港に入港するまでに一週間をきったので、船の
学習をさらに深めるとともに、各教科の課題がきっちり提出できるように仕上げていって欲しいです。生徒の体調ですが、
体調不良者はいません。例年だと、船内で次々に風邪を引く生徒が出てきて、広がっていくことが多いのですが、コロナ
対策が功を奏しているのかみんな元気です。鳥取県にけっしてコロナを持ち帰ることが無いように、さらに気を引き締め
ていきたいと思います。

 
         機関当直引継                   後ろに見えるのは北海道       

      甲板作業(デッキ擦り)

海洋科2年国内長期航海 15日目

2021年6月27日 09時31分
2年生


 6月26日(土)正午位置 MIYAKO-KO

 今日はいよいよ3つ目の寄港地、宮古入港の日です。ところが、かなり霧が濃くレーダーを使わなければ他船が
ほとんど確認できない状態でした。当直中の生徒もがんばって漁船や漁具を発見しては、船長に報告していました。
宮古に着岸後は三陸鉄道に乗って新田老駅まで行き、防災学習を行いました。ガイドをしてくださった佐々木さんは、
10年前に田老地区で津波の被害に合われた方でしたが、津波のすさまじい破壊力や亡くなった方の話を聞きながら、
何度も目頭が熱くなってしまいました。今まで震災の話や映像を何度も見てきましたが、実際の場所で現地の人の話を
聞くことは、何よりも震災の教訓が心に響きました。生徒たちも真剣にガイドの佐々木さんの話を聞いていたので、
胸に訴えかけるものがあったのだと思います。私たちにとって、本当に貴重な学習の機会を作ってくださった「学ぶ防災」
のスタッフの方に心からお礼を申し上げます。

 
     濃霧の中で緊張の見張り                 道の駅たろう 防災学習
 
      模型で田老地区を説明                    防潮堤の上で
 
       震災遺構のたろう観光ホテル               津波の衝撃映像に驚き