日誌

令和3年度第5次航海 第4日

2021年10月20日 11時21分
2年生


10月19日(火) 正午位置 N33°-50.7′ E131°-15.5′

 今朝はきれいな日の出を見ることが出来ました。昨日の夕日といい、今朝の日の出といい、この景色が見られるのは船乗りの特権です。私も以前は早起きをして、魚釣りをしながら日の出を見ていましたが、最近は色々と忙しくて日の出を見る機会もほとんどなくなりました。この航海ではなるべくたくさん見られたらと思います。本当に心が洗われます。関門海峡では、船長コースは三等航海士から航路についての解説を見晴らしの良いコンパスデッキで聞きました。壇ノ浦の戦いなどの源平合戦に思いを馳せながら、由緒ある地のロマンを感じました。作業船が数隻航路で作業をしており、その間をすり抜けるように若鳥丸は進んでいましたが、後から生徒の操舵だったと聞いて驚きました。当直中の生徒は、とても貴重な経験になりました。夜になると太平洋に出て、揺れが強くなりました。酔った生徒もいるようですが、奄美までもう少しなので頑張って欲しいです。


        朝の柔軟体操


      日の出に見惚れています


         関門航路学習


      関門大橋を背景に記念撮影


         デッキすり作業


      黙々と作業ができました

令和3年度第5次航海 第3日

2021年10月19日 17時24分
2年生


10月18日(月) 正午位置 N35°-31.1′ E133°-19.6′

 昨日の悪天候がうそのような晴天となり、清々しい気持ちで出港の日を迎えることが出来ました。ご参列いただきました保護者の皆様、先生方、大変ありがとうございました。また、在校生がわざわざ見送りに来てくれたことも、とても嬉しく感じました。多くの方に見送られながら、「生徒たち全員を無事に連れて帰って来なければ」という思いをさらに強くしました。
 出港後は昨日の強風によりうねりが強く、船酔いをする生徒がどんどん出てきましたが、夕方になるとうねりもだいぶ無くなり、船酔いの生徒は居なくなりました。日没前に夕日の観察を行いましたが、残念ながらお目当ての「グリーンフラッシュ」を見ることは出来ませんでした。この航海では星空や夜景の観察など、普段は見られない景色をしっかりと目に焼き付けてもらいたいと考えています。


         学校長式辞


        実習生代表挨拶  
         

          花束贈呈


         出港の様子


        食事当番が撃沈


         夕日の観察

令和3年度第5次航海 第2日

2021年10月19日 17時19分
2年生


10月17日(日) 正午位置 SAKAI-KO

 昨日と今日の2日間、生徒たちは上陸することなく船内生活を頑張っています。昨日の昼に抗原検査を実施して、生徒全員と指導教官のコロナ陰性を確認しました。そのため、万が一の可能性を考えて上陸を自粛しています。その分各教科から出された課題がはかどっているようで、出港してからの学習に余裕が持てそうです。
 ところで、この度の航海では司厨部の船員さんにたいへん感謝しています。それは、食事内容を生徒の要望に沿って変えていただいているからです。前回の長期航海で、船で出た食事を残さずに食べるためには、どのようなメニューにしたらよいと思うか生徒からアンケートをとり、その結果を司厨部の船員さんにお伝えしました。多かった意見が、「朝のパン食を増やしてもらいたい」と「温かいスープが飲みたい」というものでした。今朝の朝食はパンでしたし、スープも自分で注ぐ温かいものが増えました。生徒たちの要望にすぐに応えていただき、とても有難いです。健康維持のためにも間食を控えて、食事をしっかり食べることを心掛けてもらいたいです。
 今日は急に気温が下がったこともあり、鼻水や喉の違和感を訴える生徒が出てきました。寒さを感じないように厚着をして、気温の変化に対応していかなければならないと思います。明日はいよいよ境港を出港し、本格的な実習が始まります。まずは船酔いとの戦いになると思いますが、気持ちを強く持って乗り越えてほしいです。


   昼食のスタミナ豚丼、おしかったです


    食事当番の連携プレーが光ります

令和3年度第5次航海 第1日

2021年10月19日 17時08分
2年生


10月16日(土)正午位置 SAKAI-KO

 海洋科2年生にとって2回目の長期航海がスタートしました。昨年までの海洋科の航海実習は、
短い航海からスタートして徐々に航海期間を延ばしていく形の航海計画でした。このやり方は、
航海に少しずつ慣れていくことができるというメリットがありましたが、乗船履歴が1ヶ月しか
つかないといったデメリットもありました。近年、船員として就職する卒業生が増加していること
からも、乗船履歴を2ヶ月にして、少しでも早く乗船履歴を満たして海技免状を取得してほしいと
いう思いから、2年生で30日以上の長期航海を2回行う今年度のスタイルになりました。2回目
の長期航海が始まるにあたり、前回の長期航海がかなり生徒の自信になっているように感じます。
私自身も初めてオーストラリア国際航海に行った時は、境港を出港してからオーストラリアに到着
するまでの2週間がかなり長く感じましたし、未知の経験であるため不安も大きかったのを覚えて
います。それに比べて生徒たちは2回目の国内長期航海ということもあり、ダイビング実習や
ジギング実習、北海道での寄港地研修を楽しみにしている様子です。
 海洋科の生徒として集大成となるこの航海は、在校生にも出港式に参加してもらい、華やかな
雰囲気で旅立ちたいと考えていましたが、出港予定日は冬型の気圧配置で強風が吹き、海上も大時化
の予報のため、出港を1日延期して出港式も規模を縮小して実施することになりました。残念な気持ちは
ありますが、奄美大島までの航海は比較的おだやかな海況の中で行うことが出来そうです。次年度以降の
ためにも、この航海を実りの多いものにして、若鳥丸の魅力をさらに発信する機会にしたいと思います。

海洋科2年国内長期航海 30日目

2021年7月13日 19時24分
2年生


 7月11日(日)正午位置 SAKAI-KO

 この航海の出港式は雨の中の出港でしたが、下船式は青空のもとで行うことが出来ました。
今年度から新たに始めた国内長期航海だったため、計画通りに行くのか、生徒の健康面や精
神面に問題が出ないかなど、手探りで行うことが多かった航海でした。しかし、台風等で多
少の航海計画を変更したものの、予定通りの実習を行うことが出来ました。さらに、コロナ
の影響で寄港地でも下船が出来ない可能性があった中で、下船をして生徒がリフレッシュす
る機会が確保できたことが、生徒の健康面や精神面の安定につながったと思います。
 これからは、2学期の長期航海に向けてさらに専門教科に関する学習を深め、乗組員にど
んどん質問ができるようになってもらいたいです。また、生徒にはこの航海で学んだ協調性
や行動力を学校の中の授業や行事、部活動でも発揮してもらえると嬉しいです。30日間と
いう長い間、生徒たちはよく頑張ってくれたと思います。この航海を色々な面からサポート
して下さった皆さま、本当にありがとうございました。


             境港入港


                  下船式


             やっと家に帰れるぞ!

海洋科2年国内長期航海 29日目

2021年7月11日 15時45分
2年生


 7月10日(土)正午位置 N35°-41.1′ E133°-20.2′

 本日でイカ釣り実習の最終日となりました。開始直後のまだ明るかった18時30分頃に
バタバタとシロイカが釣れたので、今日は期待できるのではと思ったのですが、その後
は当たりが全く無い状態となり、20時の交代時間となりました。その後はスルメイカが
ポツポツと釣れる程度で、最も多く釣った生徒が2杯という結果で、厳しい最終日とな
りました。最終日の目標を100杯以上としていましたが、残念ながら釣果はその半分
に届きませんでした。しかしながら、誰も怪我をすることなく無事にイカ釣り実習を終
えられたことにとても安堵しています。また、イカの不漁が深刻な状況となっているイ
カ釣り漁業について、身を持って理解することが出来たのではないでしょうか。また、
私達が食べている魚介類は、漁業者が睡眠時間を削って、時化の中でも出漁して漁獲さ
れた貴重なものだということが、今回の漁業実習を通して少しでも生徒に伝わってくれ
たらと思います。
 いよいよ明日で若鳥丸を下船します。生徒に家に帰ったら何をしたいか聞いてみると、
「お母さんの料理が食べたい」「自分の布団でいつまでも寝ていたい」という声が聞こ
えてきます。感想文にも多くの生徒が親への感謝の気持ちを書いてくれていました。こ
の親への感謝の気持ちこそ、何物にも替えがたい収穫ではないでしょうか。また、この
コロナ禍で、30日間の航海実習が出来たことに対して、保護者の方や関係者の方
に対して本当に感謝しています。さらに、鳥取県が一生懸命コロナ対策に取組んでいる
からこそ、4つの寄港地で寄港地活動が出来たのだと感じています。今後も航海実習に
おけるコロナ対応についても検証し、安全で実りの多い航海が出来るように知恵を絞っ
ていきたいと思います。


       お手上げのポーズ?


        イカの形態について学習中


       粘った甲斐がありました

海洋科2年国内長期航海 28日目

2021年7月10日 14時34分
2年生


 7月9日(金)正午位置 N35°-41.1′ E133°-19.9′

 今日の釣果はこれまでで最も少ない26杯で、そのうちシロイカは1杯のみでした。しかし、生徒たちは滅多に
当たりが来ない中でも、粘り強く擬餌針を動かし続けていました。例年であれば、これだけ当たりが少ないと座り
込んだり、眠気に負けて居眠りをしたりしてしまう生徒もいますが、今日は終了時刻の午前3時になるまで全員が
頑張り続けてくれました。周辺の様子を観察すると、かなり多くのイカ釣り漁船が出漁していましたし、午前3時
を過ぎても操業を続けているイカ釣り漁船が多かったので、イカはまずまず釣れているように感じます。生徒の技
術も上がってきて、最初のように幹糸をもつれさせたりしなくなりました。そして手際よくイカを締めて墨袋を取
り除けるようになってきました。 明日はラストチャンスなので、漁獲尾数100杯超えを達成したいと思います。
そして、これまで身に付けてきたイカを釣り上げる技術と付加価値向上の技術をしっかりと発揮してもらいたいです。

 
         イカ墨の除去                   穏やかな海況でした
 
     今日の釣果はほぼスルメ               本日唯一のシロイカがヒット
 
      粘って釣った一匹です                スルメイカの墨抜きに挑戦

海洋科2年国内長期航海 27日目

2021年7月10日 14時28分
2年生


 7月8日(木)正午位置 N35°-41.1′ E133°-19.8′

 今日は昨日にも増して潮が速く、アンカーを打って船を止めた状態で操業しているため、仕掛けが船尾方向に向かって
流れていきます。前半に操業した生徒は調子が悪く、昨日9杯釣り上げた生徒も今日は2杯のみでした。自動イカ釣り機
でも操業をしていましたが、やはり仕掛けが潮で斜めに入っていくため仕掛けが絡むことが多く、途中からは機械を止め
て生徒の手釣りだけになりました。後半は釣りの経験が豊富な生徒が多かったこともあり、3人が10杯近く釣り上げて
いました。例年はイ カ以外にもサゴシやマダイなどが釣れることもあるのですが、今日は大型のマサバがイカの仕掛け
を丸呑みにしていました。明日は〆サバが食べられそうです。今日の釣果は約70杯で、そのうちシロイカは10杯程度
でした。残すところあと2日ですが、最後まで諦めずにがんばるだけです。生徒たちも疲れてはいますが、元気にイカ釣
りに励んでいます。航海が終わるまであとわずかなので、最後まで怪我や事故の無いようにしていきたいと思います。

 
        イカを締めます                    イカ墨の除去          
 
         スルメイカ                   一生懸命しゃくります
 
      大きなマサバが釣れました                 良型のシロイカ

海洋科2年国内長期航海 26日目

2021年7月8日 09時34分
2年生


 7月7日(水)正午位置 N35°-32.4′ E133°-18.0′

 今日はイカ釣り実習の初日です。鳥取県内は線状降水帯の影響で、大雨・洪水警報となっていましたが、海の上
でもかなり激しい雨が降っていました。午後7時頃からイカ釣りを開始しましたが、生徒の手釣りでシロイカが釣
れ始めました。小型のシロイカ主体ですが、大剣サイズも混じっていました。このままシロイカが釣れ続くのでは
と期待しましたが、その後はスルメイカばかりの漁獲となりました。本日の結果は、シロイカ30杯、スルメイカ
70杯の合計100杯でした。1匹しか釣れなかった生徒もいましたが、最高で9匹釣った生徒がいました。また、
イカの墨袋を取り除く技術を習得するため、ほとんどのイカから墨袋を取り除きました。市販のイカに比べてまな
板が墨で汚れないので捌きやすいと思います。今日は大漁とはいきませんでしたが、イカについての色々な事が学
べました。明日からは大漁を目指してがんばりたいと思います。

 
       海洋観測(透明度)                   イカ墨の除去          
 
        イカの凍結準備                   イカの外套長の計測
 
       スルメイカ主体です                 午前3時にトリプル達成

海洋科2年国内長期航海 25日目

2021年7月7日 15時30分
2年生


 7月6日(火)正午位置 N35°-32.4′ E133°-18.0′

 さあ、いよいよこの航海もイカ釣りを残すのみとなりました。従来のイカ釣りは、7日間に集中して行っていました
が、今回は日本一周をした後のイカ釣りとなります。まとまった寝る時間がとれなかったり、一日の食事が4回になっ
たりと、漁業実習ならではのスケジュールとなります。漁業情報サービスセンターなどの情報から、鳥取県の沖合にイ
カの漁場が形成されていることが確認できたので、明日の午後まで美保湾で錨泊することになりました。奄美大島での
ジギング実習で釣りの魅力に取りつかれた生徒が多い為、急遽ジギング実習をすることにしました。ほとんど当たりの
ない時間が過ぎてきましたが、終了間際にマアジとサワラが釣れました。どちらも刺身にして食べましたが、生徒たち
は「アジ旨すぎる~!」とマアジに軍配が上がりました。夜釣りでもマアジを追加したので、明日も旬の魚を堪能でき
そうです。

 
          境港出港                    美保湾ジギング実習      
 
 
       サワラが来ました!!                  生徒通路の掃除