そ~だったんだぁ

太陽を追いかけるヒマワリの花・・・Why?

2018年5月23日 15時39分

   農業あれこれシリーズ

 第2回 
  

 こんにちは。野菜担当の德持です。植物全般も担当しますので、今日はヒマワリについてお話します。

 ヒマワリの花は太陽のほうをいつも向くように動いている、と聞いたことありませんか?ホントでしょうか?・・・ホントです。
 

               大山周辺のひまわり畑(2016.8撮影)


 まるでヒマワリの花が意志を持っているように見えますね。あれはどのような仕組みなのでしょうか?


 大きく関係しているのは花ではなくて、その花を支えている茎です。

 茎と太陽の光が関係しています。

 自然界には、植物の成長に大きく影響する植物ホルモンと呼ばれるものがいくつかあります。(動物とおなじですね)
 そのひとつにオーキシンと呼ばれるものがあります。特徴は・・・

  ①太陽の光を避けるように植物内を移動する。
  ②細胞の成長を促す。    です。

 これにより、
  ア 茎の中のオーキシンが太陽の方向とは反対側に移動する
  イ オーキシンが作用して、太陽と反対側の茎の細胞成長が早くなる。
  ウ 反対側の茎が伸びることによって花が太陽側に傾く

 ということで、見た目にはヒマワリの花が太陽を向く のです。

 和名の「向日葵」という漢字を見ても、太陽に向かっていることを意味しています。ほかにも「日輪草」「日車草」「日回り草」など似たような・・・

 ただし、そのような動きをするのは若い成長途中のヒマワリだけです。タネのびっしりつまった大きなヒマワリの花にまで成長したものはもう太陽を追いかけません。


 実はおなじ理由で、ハクサイやキャベツが球状になるのです。
 その説明はまたの機会にしましょう。

 葵(あおい)と名前にあるのにアオイ科の植物ではありません。キク科です。

 ちなみにアオイ科にはオクラ、ハイビスカス、フヨウ、タチアオイなどです。

 理屈はそうであっても、見た目は意志をもって太陽を追いかけているように見えるんだよなぁ・・・
                                  (文責 德持豊志)