8月8日 移動日
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朝6時に米子を出発、貸切バスに揺られること12時間半、室堂ターミナルに到着。
道中が予想外に込んでおり、到着が予定より1時間以上遅くなってしまいました。
すぐに行動準備。この地点で標高は2450m。大山より高い山に登ったことのない初参加の生徒はすでに未体験ゾーンです。
気温も17℃程度。とても涼しいです。
顧問も10年ぶりの室堂です。

県内の高校から顧問・生徒50名以上が参加しました。
急いで雷鳥沢に向かいます。
雷鳥沢キャンプ場に着いた頃はすでに真っ暗。速やかに設営・炊事(レトルトで素早く)して就寝、翌日に備えました。
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8月9日 行動日
早朝、5時の雷鳥沢です。気温は15℃程度。立山連峰には雲がかかっていますが日の出とともに晴れるでしょう。
行程は、雷鳥沢-->剱御前小舎-->別山-->真砂岳-->立山(富士ノ折立-->大汝山-->雄山)-->一の越-->浄土山-->室堂平-->雷鳥沢です。
総行程11km。岩場のアップダウンの多い中級コースとされています。
なお、立山という名前のピークはなく、雄山・大汝山・富士ノ折立を総称して立山といいます。

05:15キャンプ場を出発。雷鳥沢をゆっくり登っていきます。キャンプ場が小さくなっていきます。
「すぐに息が切れる」と生徒。初めての高度(低酸素)に少し戸惑います。
この辺りでオコジョに出会いましたが、撮影する間もなく逃げて行ってしまいました。

ゼイゼイ言いながら急に高度を上げるのは良くないので、ゆっくり1時間半かけて剱御前小舎(別山乗越)に到着。
剱岳の威容(左)。遠くには鹿島槍ヶ岳(中央)を始めとする飛騨山脈の北部がお目見え。まさに絶景です。生徒も感動の声をあげます。
3000m級の峰々が連なる眺めは、中国山地では味わえません。この眺めを見るだけでも、来た甲斐があります。
休憩し、別山に向かいます。

三山の一つ目、別山(奥の高い所2880m)に到着。右の小さな池は硯ヶ池と言うそうです。

別山より南東方向。わかり辛いですが、はるか遠くに昨年登った南アルプス、そしてかすかに富士山が見えます。
次のピーク。真砂岳に向かいます。

真砂岳(左手前のなだらかな山頂)に続く稜線。奥に見える立山。ワクワクしますね!!

真砂岳(2861m)に到着。小休止。少し心配だった高度症状も全くなく、みな元気に楽しく登っています。

真砂岳をあとにし、次のピーク、富士ノ折立(中央の岩稜峰)に向かいます。
左側の雪渓は、内蔵助氷河(永久凍土がある!!)です。北アルプスには、氷河がいくつかあります。

富士ノ折立(2999m)に到着。岩場を楽しむ部員たち。

これから行く雄山方面。遠くには穂高連峰と槍ヶ岳が見えます。

岩場の歩行も慣れたもの。地元の甲ヶ山や烏ヶ山での山行が活きています。

大汝山に向かう途中で、西側に黒部ダムが見えました。わかりますか?

今コース最高標高の大汝山(3015m)に到着。北側を振り返ると歩いてきた稜線と別山、その奥には剱岳が。

大汝山から西側を見ると、出発した雷鳥沢はとても小さくなりました。中央の台地が室堂平、ミクリガ池・ミドリガ池も見えます。
奥の山が大日岳と奥大日岳です。

三山の二つ目、立山の本峰である雄山(右側の社が頂上3003m)に到着。

せっかくなので参拝。頂上で神主さんにご祈祷してもらいました。中央の平らな石が頂点。

社務所前で大休止(昼食)とします。朝に仕込んでおいた味付きα米が美味しい。
ここは昼は大変混雑するので、それよりもずっと前に到着出来て良かったです。

これから行くなだらかな山容の浄土山。鞍部の一の越まで、ガレた300mを下ります。

一の越に到着。下ってきたガレ場を振り返ります。
ここから浄土山まで、今度は130mほど登り返します。今コース最後の上りです。

浄土山への登り。この高度の直射日光は、痛いです。

富山大学の観測所から、歩いてきた道を振り返ります。雄大です。

浄土山南峰(2831m)に到着。国土地理院の地形図ではここが山頂。目立たないところにありますが、これで三山すべてを踏破しました!!

ひたすらに下って室堂平に到着。
広がる雄大な立山の峰々。端から端まで歩きました。

立山と、ミドリガ池の水面に映る逆さ立山。絵画のようです。

13:45に雷鳥沢に到着。コースタイムは8時間半でした。快晴で「楽しい」しかない最高の一日でした。
すぐに近くの温泉で汗を洗い流しました。
この日の夕食は野菜も肉もたっぷりのカレーライス(レトルトではない!!)。美味しかった~。
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8月10日 移動日

早朝4時起床。後ろ髪をひかれる思いでテントを撤収し、早めに帰り支度。
日が昇ると暑く、汗だくになるからです。
室堂バスターミナルに向かいます。

室堂バスターミナルに到着。立山から昇る日の出。
18時半に学校に帰着し、テントを干したり洗い物をして解散となりました。
生徒からは「雄大な景色に感動」「大山以外の百名山」「初めての3000m越え」等、とても楽しかった感想を聞くことができました。
台風の合間の狙ったような幸運の快晴で、計画と準備を万全にして臨み(これが大切!!)、終始楽しい山行となりました。
ひと回り大きくなった部員たち、この度の経験を今後の山行に活かしてください。