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日誌

オーストラリア国際航海5

2018年10月26日 16時05分

10月25日のようす
N 18°-39´.9 E 130°-00´.0
風向 NNE 風力 4 天気 bc 気圧 1012.9 気温 28.4 水温 28.8

 今日はこの航海で一番荒れた海となりました。左舷後方から波が来るため主に横揺れです。昨日の夜は揺れが大きかったため、食堂のやかんやバケツが倒れていました。船は大きく揺れているのですが、ほとんどの生徒たちは揺れに慣れ、平気な様子です。今までの航海では港から港までの距離が短かったため、船酔いになったら港に入ったり錨泊したりするまでは治ることがありませんでした。しかし、この航海も境港を出港してから5日目になるため、どうやら体が船の揺れに慣れたようです。昨日まで「頭が痛い」とか「気持ちが悪い」と言っていた生徒が、「船の揺れに慣れて元気です!!」と言っています。私たちが遠洋航海にこだわるのは、この船酔いの克服を経験してほしかったからです。船が大きく揺れる中を元気に活動している生徒の様子を見ると、嬉しくもあり頼もしく感じます。船で働くための自信がついたのではないでしょうか。しかしながら、ホームシック気味の生徒や時間に遅れてしまう生徒など、まだまだ課題はたくさんあります。今後の航海をさらに充実させていくために、より一層質の高い実習にしていきたいと思います。気になる台風26号の動向ですが、進路を西にとって進んでいます。台風が近づいてくる前に若鳥丸は南に避難できそうです。明日と明後日は台風の影響で波が高くなることが予想されますが、今の生徒たちであれば乗り越えられそうです。


       デッキすり作業前のあいさつ


        船橋で風向を求める実習

オーストラリア国際航海4

2018年10月25日 10時33分

10月24日のようす
N 23°-11´.4 E 130°-00´.0
風向 NE 風力 3 天気 bc 気圧 1015.4 気温 26.9 水温 28.2

 今日も昨日と同じように午前中にデッキすり作業を行いました。1日経って、昨日デッキすりを行った場所を見ると、担当した生徒によって汚れの落ち具合が全然違います。同じように手を動かしてはいても、力の入れ方や丁寧さで変わってきているのだと思います。「同じ仕事をするのなら楽をすることだけを考えるのではなく、自分の仕事に納得できるようにすることが大事だ」と話をしました。「叱られるから真面目にする」というだけではなく、「人が見ていなくても自分の仕事に責任を持つ」人に成長してもらいたいです。デッキすり作業の休憩時間に生徒と一緒に海を眺めていましたが、海の色は太平洋特有の深いブルーです。「まるで絵の具の青色のようですね」と生徒は表現していました。また「こんな海に潜ってみたい」とも言っていました。きっとグレートバリアリーフでのスノーケリングに満足してくれるに違いありません。
 生徒の自由時間には色々な事が流行っています。1つは誰かが一発芸をして、それを見て笑わないようにするゲームです。私も誘われて参加し、一発芸をしましたが生徒達は我慢できず大爆笑してくれました。また、UNOというカードゲームも人気です。UNOをしていた生徒は、「たまにはこういうアナログゲームもいいな」と言っていました。横揺れ防止のアンチローリングタンクも作動し始め、船酔いの生徒はほとんどいません。

         デッキウオッシュ


          船内はUNOブーム

オーストラリア国際航海3

2018年10月24日 11時31分

10月23日のようす
N 28°-01´.0 E 129°-03´.4
風向 S 風力 2 天気 b 気圧 1017.0 気温 25.2 水温 26.4

 今朝は点呼・体操の時間を15分遅らせました。それは、本来であれば南東に向けて進むため日の出の時間が早くなっていくはずなのですが、台風を避けるため南に進んでいるので日の出の時間が変わらないためです。その甲斐あってデッキに出て体操とデッキウォッシュを行うことができました。このまま南に進めば台風が接近してくる前に余裕を持って避けることができそうです。また、本日よりデッキ磨きの作業が始まりました。生徒の感想には「デッキをこすると黒い汁がでてきて驚いた」、「デッキすりをしたあとは綺麗になって気持ちがよかった」というものがありました。この作業はしばらくの間続けますが、生徒たちには若鳥丸への愛着を深めていってもらいたいと思います。
午後2時に奄美大島の西側を通過し、太平洋に出ました。風が弱いため波はたいしたことが無いのですが、うねりが大きいため船が時々大きく横に傾くようになりました。そのため船酔いになる生徒も見られ、嘔吐袋がトイレに溜まってきました。今まで3回経験した航海でも必ず時化に会い、船酔いの経験を多く積んできました。この船酔いの中でも気持ちを強く持ち、自分の役割をしっかりと果たせるようになって欲しいです。
新たな体調不良は出ていません。風邪症状だった生徒も回復傾向です。

             デッキすり


           船橋当直日誌記入

オーストラリア国際航海2

2018年10月23日 13時20分

10月22日のようす
N 32°-53´.0 E 129°-23´.3
風向 SSE 風力 4 天気 bc 気圧 1020.1 気温 20.8 水温 22.3

 朝の6時に体操・デッキウォッシュをする予定でしたが、まだ日が昇っていないためデッキに出ることは諦め、各部屋の掃除をおこないました。今回の航路は瀬戸内海には入らず、九州の西側を南に下がっていくコースとなっています。長崎県の五島列島など、島の近くを通過するためか海は非常に穏やかでした。ところが、鹿児島県の西側に来たあたりから船が揺れ始め、奄美諸島に近づくと大きく揺れるようになりました。ミーティングでは船長から、台風26号が発生したという報告があり、予定していた針路を変更してこのまま南に真っ直ぐ進み、台風をやり過ごしてから進路を東に変えるとのことでした。遠回りにはなりますが、1日余裕のある日程をとっているため、予定の11月5日にはケアンズに到着予定とのことでホッとしました。
今日も船内読書をしたのですが、あまり良い態度ではありませんでした。「学校で普段している読書が、船できちんとできないとはどういうことだ」と説教をしました。船に慣れてきて緊張がゆるんでいるところがあるのかもしれませんが、けじめをしっかりと付けて欲しいものです。船酔いはありませんが、風邪症状の生徒が4名に増えたため、船内の風邪薬で対応させています。


         造水装置の整備作業


          国際航海の準備?

オーストラリア国際航海1

2018年10月23日 12時45分

10月21日のようす
 本日の盛大な出港式、本当にありがとうございました。穏やかな秋晴れのもと、心温まるお見送りをしていただき、とても感激しました。生徒たちも、「あんなにたくさんの人が来てくれるとは思ってなかった」と言っていました。ちょうど4年前に私が行ったオーストラリア航海も出港式は今日のように爽やかな秋晴れで、海もベタ凪でしたので自分の運の良さを感じています。しかし、台風の卵が南の海上にできているという情報を船長から伺いました。それを生徒たちに伝えると「オーストラリアへの到着が遅れませんか?」とか、「何メートルくらいの波になりそうですか?」と不安そうです。まずは各教科の課題や体調管理など、穏やかな海況だからこそできることを一生懸命することが大切だと話しました。また、機関当直を行った生徒の感想には「機関室に入らせてもらい、目盛の読み方や工具の使い方などとても役立つ事を教わり勉強になった」とあり喜んでいました。この航海でエンジンに関するたくさんのことを吸収し、将来は船に乗って活躍してもらいたいです。
船酔いの生徒はいませんが、乗船後に体調を崩している生徒が2名います。慣れない環境で疲れが出ているとは思いますが、うがい手洗いと食事を十分にとることを心掛け、体調を整えてもらいたいと思います。


イカ釣り航海実習

2018年9月14日 08時47分

9月13日のようす
N 35°-40´.4 E 133°-41´.5
風向 E 風力 1 天気 O 気圧 1017.8 気温 24.9 水温 25.9

 本日も昨日に続いて赤碕沖でイカ釣り操業を行いました。ただ、昨日と違うのはパラシュートアンカーではなく錨を下ろして船が流されないようにしてイカ釣りをしたことです。さらに今日はイカ釣り操業最終日で明日の朝に入港するため、0:00で操業を切り上げました。そういった点から、「昨日の半分くらいの漁獲かもしれない」と予想していました。
いざ、イカ釣りを始めてみると、昨日と同じようによく釣れました。さらに、特徴的だったのは、「大剣」と言われる超大型のケンサキイカ(シロイカ)が何匹か釣れたことです。昨日の水深は100mでしたが今日は75mくらいと浅く、大剣サイズのケンサキイカは海底付近に多く生息しています。生徒が使う仕掛けは100mの長さだったため底がとりやすく、海底付近の大物を釣り揚げることができたのだと思います。生徒達は「これは大物だぞ」とか、「これは重い!!」などと時間の経つのを忘れてシロイカの強い引きを堪能して言いました。
実は昨日もマダイが釣れたのですが、今日もマダイが釣れました。マダイはイカが大好物なので、擬餌針に掛ったイカを食べようとして釣れたのだと思います。昨日のマダイは60cmオーバー、今日のマダイは40cmでした。60cmオーバーを釣った生徒は、「トイレに行って、戻ってきたら釣れてました!」と言っていました。船酔いの生徒に替わって何度も自主的に食事当番の助っ人をしていたので、そのご褒美だったのだと思います。イカは飽きない程度に釣れ続け、最終的には420匹の釣果となりました。もちろん生徒たちも大満足の結果となりました。このような機会を与えて下さった船員さんに本当に感謝しています。


     魚のように引く大剣サイズ


     最後の1匹の体長を測っています

イカ釣り航海実習

2018年9月13日 09時58分

9月12日のようす
N 36°-00´.7 E 132°-43´.1
風向 NE 風力 3 天気 bc 気圧 1017.6 気温 25.9 水温 26.3
 昨日はイカが釣れなかったこともあり、今日は場所を東に移動して赤碕沖での操業になりました。漁業情報サービスセンターが発行している「魚海況情報」にも赤碕沖はシロイカがよく揚がっているという情報だったので、期待してイカ釣りを始めました。イカ釣りを初めて30分経った頃から待望のシロイカが釣れ始めました。自動イカ釣機でもシロイカがポツポツと揚がってくるような状況でした。
この航海の目的の一つに、「漁獲物の付加価値を高める技術を習得する」というものがあります。これは、「墨無しイカ」を作ることです。私が目の前でやって見せると、生徒達は飲み込みが早く、数回練習しただけでかなりの高確率で墨袋を取ることに成功していました。鳥取県のブランドイカ「白輝姫」をつくる作業は達成感のある作業で、「もっとやりたい」「将来これを仕事にしたい」とはりきってやっている生徒がいました。
今日も生徒が「釣りたてのシロイカを食べてみたい」というので、傷がついて商品にならないシロイカを使って刺身にしました。「甘くて美味しい」と食べた生徒はみんな言っていました。やはり、昨日に試食したスルメイカやソデイカとは別物です。
今日は波や風もほとんど無かったため、手釣りの当たりがとりやすく、生徒たちも次々とシロイカを釣り上げて笑顔が多く見られました。最終的な今日の釣果はシロイカが470匹でした。その中でかなりの数を墨無しイカにできましたので、ぜひ多くの方に食べていただきたいと思います。


    白イカがたくさん釣れました


    慎重に墨袋をとっています

イカ釣り航海実習

2018年9月12日 08時49分

9月11日のようす
N 36°-03´.7 E 133°-00´.4
風向 E 風力 3 天気 bc 気圧 1021.5 気温 23.8 水温 25.9
 今日はやっとイカ釣りをすることができました。最近はシロイカが好調なのですぐにシロイカが釣れるだろうと思っていました。実際に手釣りで最初に釣れたのはスルメイカではない赤い色をしたイカだったので「おお、シロイカだ!」とみんなが思いました。しかし、イカに詳しい甲板員の浅野さんが、「このエンペラは大きすぎる、シロイカじゃないな」と一番に気づかれました。よく見るとシロイカではなくソデイカでした。その後も釣れるイカはソデイカが主体でたまにスルメイカが混じる程度です。正直「こんなはずではなかったのに」と皆が感じたと思います。
 試しにソデイカを食べてみようということになり、ソデイカを刺身にしてみました。食べた生徒の感想は「甘みが無い」「歯ごたえが無い」といった残念な結果になりました。その後はサゴシが釣れたりサバが釣れたりと、イカ以外の魚がよく釣れるようになりました。手釣りで多く釣った生徒は20匹程度、少ない生徒は1匹で、初めてのイカ釣り操業としては物足りない結果となりました。
 今日も波が高く、船酔いと戦いながらイカ釣りをしている生徒もいました。今日は機械での漁獲はほとんどない状況だったので、漁獲はほとんどありません。残り2回のイカ釣り操業で一発逆転ができることを祈っています。

        スルメイカ


        ソデイカ

イカ釣り航海実習

2018年9月11日 10時36分

9月10日のようす
 今日も残念ながらイカ釣り漁業が中止となってしまいました。昨日の夜の強風により、うねりがかなり残っている状態です。さらに今夜も強風が吹く予報となっているため中止の判断を余儀なくされました。投錨している浦郷湾は周囲を島で囲まれているのでとても穏やかな海域です。そのため、浦郷湾から出ると船が大きく揺れて船酔いになる生徒が出たり、ベッドで横になる生徒も多く静かな船内になりますが、浦郷湾に戻ってくると揺れや酔いも治まるため、にぎやかな船内になります。
私自身も「今、シロイカが釣れているから操業さえできればたくさん獲れるはずなのに・・・」という思いと、「生徒の実習だから安全第一で無理をしなくて良かった・・・」という思いがあります。生徒の中にも「せっかくイカ釣りに来たのにこのままじゃ総合フェアで販売できませんよ」と言っている生徒や、「時化た中で船酔いしながらイカ釣りをしないで済んでよかった・・・」と言っている生徒もいます。北海道の震災があったため、イカの値段が高騰しているためか、民間の漁船は昨日の時化の中でも操業している船があったそうです。しかし若鳥丸は実習船なので、漁獲量よりも実習生が無事に帰れることが一番大事なことだと思います。まだ3日操業できる日が残っているので、今まで蓄えてきたエネルギーをイカ釣りで発揮して、イカを持って胸を張って帰ることができたらと思っています。「家に帰りたい」とホームシックになっている生徒はいますが、体調の悪い生徒はいません。


       公開当直の日誌記入


      ミーティングのようす

イカ釣り航海実習

2018年9月10日 17時07分

9月9日のようす
 今日はイカ釣り漁業の準備をする日です。午前中はイカ釣りオリエンテーションで船長と甲板長に講義をしていただきました。甲板長からは、安全に手釣りをするための注意事項や、仕掛けを絡ませないためのコツ、シロイカを多く釣るための誘い方などを教えていただきました。初めてイカ釣りをする生徒にとっては、イカが乗っているかどうかの判断が難しいと思います。それは、魚のように明確な当たりがないからです。仕掛けを手繰ったときの、イカが乗っている重量感を早く覚えることが、手釣りで釣果を多くあげるコツではないでしょうか。   
また、船長からは自動イカ釣機でケガをしないための注意事項や、海に転落しないための心構えなどを話していただきました。注意事項をしっかりと守り、事故やケガのない充実した実習ができるように、気を引き締めていきたいと思います。
午後は手釣りの仕掛けを作成しました。ふだんよく魚釣りをしている生徒は20分ほどで作り終えていましたが、糸を結ぶのが苦手な生徒は2時間以上かけて完成させていました。
さて、夜のイカ釣り操業についてですが、残念ながら海洋観測のみとなりました。漁場に着くまでは操業が可能な海況でしたが、パラアンカーを投入した後に激しい風が吹き始め、止む気配がないため操業を中止して、浦郷湾に戻りました。明日こそは、美味しそうな釣りたてのシロイカを見たいものです。


   イカ釣りオリエンテーションのようす


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