生命科学コース2年次生が8月6日(火)・7日(水)の2日間、鳥取大学医学部で探究的学習を行いました。
この研修は,生命科学コース設置以来行っている研修で分子生物学分野における基本的操作を体系的に学ぶ機会となっています。
8 月6 日(火)(1 日目)
9:30~10:00 開会式・医学部長 挨拶(全員参加)
10:00~10:15 遺伝子組換え実験に関する教育訓練(足立助教)
10:15~10:30 実習内容の概説(檜垣准教授)
10:30~12:00 実習1:組換えDNA 実験1(教員,大学院生)
13:00~14:00 講義1「がんの転移から命を守る ~小さなRNA 分子が示す大きな力~」(尾﨑准教授)
14:00~16:00 実習2:PCR 法1(アガロースゲル作成まで)(教員,大学院生)



8 月7 日(水)(2 日目)
9:30~11:00 実習3:組換えDNA 実験2 / クロマトグラフィー1(教員,大学院生)
11:30~12:00 実習4:制限酵素切断1(教員,大学院生)
昼食・休憩(講義室など)
13:00~14:00 講義2:「神経疾患の遺伝子異常 ~遺伝子診断と遺伝子操作を用いた研
究~」(中曽准教授)
14:00~16:00 実習5:PCR 産物, 制限酵素切断産物の電気泳動(教員,大学院生)
遺伝子組換え実験では,大腸菌へのGFPタンパク質遺伝子導入を行い,培地組成の違いによる実験結果の予測,論拠の討論など科学的思考力の訓練を行いました。また,発現タンパク質のカラムクロマトグラフィーによる精製まで行い,実際の分子生物学における基本的手技,手法を学びました。
DNA型鑑定の実習では,STRsを利用し模擬サンプルDNAをPCR法により増幅し,電気泳動の後,遺伝子型の判定を行いました。
また,別に遺伝子工学の重要なツールである,制限酵素処理も行い,λDNAを実際に3種類の制限酵素で切断し,切断断片の塩基対数の推定まで行いました。


このような実験は初めての生徒もいましたが、鳥取大学の先生方、学生の丁寧な指導のおかげで楽しみながら有意義な実習ができました。また、講義では、がん治療の最前線や遺伝子診断など興味深い内容をわかりやすく教えていただきました。今後の生徒のキャリアを考える上で貴重な体験ができました。
令和元年7月27日(土)、28日(日)に、日本変形菌(粘菌)研究会の大山合宿に、本校生徒3名が参加しました。

枯れ葉の裏や樹木の表面にいる変形菌の探し方を学び、最後はかなり見つけられるようになりました。また、顕微鏡なども使って、変形菌について研究しました。

(↑変形菌のアオモジホコリ)

生徒からは、「こんなところにいろいろな種類の変形菌がいることに感動しました。」「最後には、うまく見つけられるようになってよかった。」等の声があがりました。これからも探究的視点を持って、勉学に励んでいくことを期待します。
令和元年7月25日(木)に、医療法人会 内科・消化器内科 よろずクリニック 萬 憲彰様に、「性(生)に関する講演会」として、「聞いたことがない人生の話」をご講演いただきました。生命倫理に関する講演で、生徒も、自分の生き方について改めて考えるきっかけとなったと思います。今後の生活にも、学んだことを大きく反映させ、さらなる成長を期待します。


令和元年7月14日(日)に、日本生物学オリンピック2019の予選が行われました。長崎県で開催予定の『日本生物学オリンピック2019 本選』に出場する80名の代表選考を兼ねており、本校から39名の生徒が参加しました。当日は、生物学の理論問題に挑戦しました。理解力、応用力、考察力、科学的処理能力を必要とする問題が出題されました。生徒から「考えさせられる問題で面白かった。」「生物学は暗記すればよいものだと思っていたが、考えることが重要であることが分かった。」「生物学に対しての考え方が変わった。」等の声がありました。この経験を経て、さらに広い視野をもって、今後の生活に役立てていくことを期待します。

令和元年7月13日(土)に、米子東高等学校土曜活用事業として、株式会社メンタリスタ代表取締役 大儀見浩介様にメンタルトレーニングについてご講演いただきました。様々な部活動や個人的に講演を聞きたい生徒たちが集まり、153名の生徒が参加しました。


『緊張を味方につけ、スポーツや学習で最高のパフォーマンスを出すには、どうすればいいか。』『チームミーティングやイメージリハーサルといった試合前の行動だけでなく、普段の練習のなかにどうイメージトレーニングをとりいれるか。』また、『目標を達成するための、スモールステップと方向性を意識した目標設定の方法、やる気の正体』等をご講演いただきました。生徒からも、「試合前に意識すべきことが分かった。」「普段の練習から変えていかねばならないことがたくさんあった。」「部活のみならず、勉強にも生かせることが多い講演会だった。」等の声がありました。今後も、米子東の生徒として、文武両道での活躍を期待します。

令和元年7月7日(日)に、物理チャレンジが行われました。この物理チャレンジは、国際物理オリンピックに派遣する日本代表の選考も兼ねており、実験課題レポートと理論問題に挑戦していきます。当日は、本校から2名、他校から4名の有志が集い、物理の理論問題に挑戦しました。思考力を試される難問に、生徒たちから、「難しかった。」「しっかり解ききることができなかった。」等の声があがりました。県外の高校からの参加者もあり、テスト後に交流を深める機会もありました。この難問にチャレンジしようとする姿勢は、今後大きな財産となることと思います。さらなる挑戦を期待します。

第18回日本再生医療学会総会 市民公開講座
期日:平成31年4月14日 (日)
参加人数:自然科学部、1年生希望者12名
自然科学部と1年生希望者の計12名が、第18回日本再生医療学会総会の市民公開講座「再生医療発祥の地よりのメッセージ」に参加しました。米子東高等学校出身で再生医療を研究している3名の講師と、米子で医療産業化に尽力されておられる1名の講師の方の、再生医療研究についての講演を聞きました。

卒業生も、後輩と一緒に講演を聞いて、これからの再生医療について考えていました。
戸口田淳也先生の講演「iPS細胞を用いた難病への挑戦」では、iPS細胞で病気を治す「自家移植」の治療法が、時間や費用がかかるという課題を指摘し、「多くの人に移植できる特殊なiPS細胞(-HLAホモ型)をつくろうとする動きがあることを話されました。
久留一郎先生の講演「iPS細胞を用いたペースメーカ開発と不整脈再生医療への応用」では、iPS細胞を使ったペースメーカの開発について解説し、その研究成果の一端を披露されました。
また、松田成哉先生の講演「医療産業の立地可能性について考える」も、汐田剛史先生の講演「再生医療で肝疾患を治す」も、これからの再生医療について、そしてこれからの医療というものについて考えるきっかけとなりました。
生徒たちは、「様々な研究内容について講演を聴くことができて参考になった。自分がポスターセッションをした際に様々な質問に対応する中で考えがまとまったり、新たな課題を見つけたことを思い出した」と自らの経験を重ねながら学びを深める良い機会となりました。