
生命科学コース2年生は11月17日(金)に「ゲノム編集に関するワールドカフェ方式による討議」と題して、鳥取大学生命機能研究支援センター難波栄二教授による出前授業が行われました。
生徒は事前に難波教授よりゲノム編集についての資料を提示され、それを元にまるでカフェで話しているように互いに対等な立場で対話をしながら学ぶというワールドカフェ形式という新しい授業形式での学習を行いました。
会話の中で出てくる言葉や情報から、どんな考え方をもっているか、どういう感情があるかなど、言葉の意味や価値観を伝え合い、交換し合いながら学びを深めていきました。

グループで模造紙に記入していきます。模造紙を綺麗にまとめることに焦点をおかず、思いついたことを自由に記入し、そこに書かれた言葉をさらに深めて行ったり、そこから新たな発想を得ることを目的にします。このグループではゲノム編集が普及することによる、傷みにくい食物の開発と食糧不足の解消の可能性。対して人間の利益を追及するために生態系の破壊が行われる可能性。この二つをどう解消させていくががテーマとなっていました。法律で規制するだけでなく新たな倫理観が人間には必要になっていくのではとの考えを導き出していました。
参加した生徒からは、「ワールドカフェ方式はとても良かったと思う。何を言ってもOKだから普段自分の意見を言いづらい人にとってはとても言いやすく、たくさんアイデアが出せたと思った。また、ゲノム編集について身近なこととして感じることができ、もっといろいろと調べたり、考えたりしたいと思った。」
と積極的に学びを深めていく姿を見ることができました。


平成30年11月13日(火)
米子東高等学校物理地学教室
参加生徒希望者20名
岡山大学環境理工学部より氏原岳人先生をお招きし、「人口減少下の都市計画」をテーマに講義をしていただきました。
岡山県内での空き屋のもたらす問題点や、富山県富山市のコンパクトシティ計画の取り組みを実例に、放置空き家の老朽化や放火による火災といいた地域にもたらしている問題の深刻さと空き家の持ち主の問題意識との意識の差がどこから生じ、どのように解決していかなければならないか。公共交通機関の採算性よりも利便性を重視したことで、市街地と居住地の行き来をしやすくなり市街地の経済活性化と医療費の減少に繋がっていった例などについてお話をしていただきました。生徒からも、米子市の活性化における商店街のあり方はどうあるべきかなど、積極的な質問が飛び交い有意義な学びの場となりました。
参加した生徒は「課題探究の授業で取り組んでいる内容に結びついていて大変参考になった。取り組みへのアドバイスをいただき今後へつながる講義になった。」と、学びへの意欲が高まるよい機会になったようです。
課題探究基礎「国内研修」(鳥取大学)
期日:9月13日
参加生徒数:…110名
普通コースの1年生を対象に、鳥取大学にて国内研修を実施しました。
米子キャンパスでは
医学部にて最先端研究と医療についての講義、実験・実習を体験させていただきました。

医学部医学科:ロボットを使っての実習
生徒の感想
「鳥取大学医学部のシミュレーションセンター、さらに内視鏡など普段では絶対に体験できないものや、見ることのできないものに触れる良い機会でした。本物の人のように痛みを感じるロボットがありすごいと感じた、これからも国内、国外の研修にどんどん参加していきたい。」

医学部生命学科:口腔上皮細胞からDNAを抽出し、ペンダントを作成
生徒の感想
「普段は聞かせてもらえないような人間の免疫や遺伝子の話を聞くことができて嬉しかったです。自分たちが学校で習っていた1つ1つの身体の動きに意味があることがわかったり、大学での研究がこれからの未来に役立つとてもすばらしい研究であることがわかりました。自分の夢である医療系の仕事に就くということもあきらめずに努力していきたいと思います。」

医学部保健看護科:血圧の観察と血圧の変動要因の実験・考察
生徒の感想
「今回の国内研修で看護の道に進む気持ちがさらに強くなった。血圧の観察、変動要因を実験・考察することから、学術的な面を多く含めて物事を考えることができるようになった。
また、フィリピンの病院での研究に関する講義を受けたことで、外国の医療の現状や健康に対する意識がどう違うのかということにも興味をもつ良いきっかけになった。」

医学部保健検査科:DNA型鑑定による個別識別
生徒の感想
「講義を受ける中で、知らない単語もたくさんあったが図を用いた説明でしっかりと理解できた。ただ実験をするだけでなく、やったことが実際にはどのように使われているのかを教わり、理解が深まったと思う。赤血球やDNAのことをもっと知りたいと思ったので自分で調べ知識を広げていこうと思う。」
鳥取キャンパスでは工学部、農学部に分かれて各学科・コースでの模擬講義・体験実習・実験・見学等を体験させていただきました。

工学部化学バイオ科:酵素化学の実験と発光のしくみについて
生徒の感想
「八木先生のお話から、自分ができなくてあきらめるのではなく、できないことをバネに努力し成功させていくことを学んだ。好きなことをずっとやり続けることで得意になるように、勉強や研究にも興味を持ち、好きになりずっとやり続けれるようにしたい。最初がそこまで興味のない分野だったが、今回講義や実験を通してとても面白く、もっと実験をしたいと思った。」

工学部機械物理学科 ロボットプログラミング実習・音波の計測と分析
生徒の感想
「今回の研修で、さらに工学部への興味をもつことができた。実験がうまくいかなくても、その解決方法を考えていくことで学びがあり、研究室の雰囲気もとても楽しそうでいい時間を過ごせた。実際の研究と触れることでもっと勉強を頑張り工学部に行こうと改めておもうことができた。」

工学部社会システム土木系学科 コンクリート構造物の検査に関する体験実習
生徒の感想
「午前中の講義で、今、立て直しや修理する建物が増えてくる時期と聞き、どうやって建物の寿命やコンクリート内の状態を把握することができるのか想像もつかなかったが、体験実習により電磁波や小型の車のような実験器具を用いて調べることができるということを知った。大学でどのような研究をしているのかを知るとても良い機会となった。」

工学部電気情報学科 半導体デバイスについての体験講義・スマートフォン用アプリの作成体験
生徒の感想
「今まで知らなかったことや、見たことがなかったものに触れることができてとても有意義な時間を過ごすことができた。研修の中で技術はかなり進歩したが、太陽電池の発電コストをほかの発電方法より安くする方法がまだ見つかってないので、研究してみたいと思った。」




農学部 光質と植物についての模擬講義、きのこセンター・フィールドサイエンスセンター視察
生徒の感想
「実際の大学での模擬講義や研究室の見学で、これからの「様々な学習に興味を持つことができたので参加して本当によかった。最後に教授の言っておられた『鳥取県の農家さんは、こつこつと真面目に努力を続けられる人々』という言葉が印象に残った。今までは、植物の科学にはあまり関心を持っていなかったけれど、この研修で今の常識を追求し続けて解明していくのが面白いという新しい観点をもらって興味が湧いてきた。
2018年6月16日(土)に米子東高等学校土曜活用事業・ふるさと鳥取学講座「デジタルファブリケーションの世界へ飛び込もう!」を行いました。慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス環境情報学部非常勤講師の渡辺ゆうか先生、米子市商工課職員 FabLabとっとりWest常駐スタッフの米田章先生をお招きし、ものづくりの未来の可能性や、3Dプリンターを実際に使用して作られた実践例などについての講演と、実際に3Dプリンターと簡易プログラミングツールを組み合わせた制作を行いました。

まずはアイディアを出す練習。ブレストカードという絵柄の描かれたカードからアイディアを出していくゲームです。

アイディアをスケッチして形にすることでグループで共有を図ります。

MESHという簡易プログラミングツールです。光センサー、人感センサー、音が鳴る、光るなど1つ1つが独立した機能を持っており、それらを組み合わせて「箱を開けると2秒後に明かりがともり、音楽が鳴る」といったプログラムを組むことができます。

テーマは「笑い」思わず周りの人が楽しくて笑ってしまうようなアイディアをMESHと3Dプリンターを使い、形にしていきます。


スイッチを押すと楽しい音楽が流れてくる道具です。
3DCADソフトをつかいMESHの機械を組み込めるケースを生徒がデザインしました。
このように思ったことを簡単に形にできるのも3Dプリンターの魅力です。
参加した生徒からは
「自分でいろいろなことを考えて、グループで共有しながら学ぶことができた。とてもよ経験でした。」
「難しいと思っていたプログラミングや3Dモデリングを実体験通じてとても身近に感じることができた。学んだことを課題探求の授業で活かしてよりよい研究ができたらいいと思います。」
「自分の価値観が広がった。世界中の人たちと発想を共有し、発展させる力はこれから必要になっていくと思う。」
といった感想がありました。
知的好奇心と探求心を刺激する良い機会となりました。


2018年5月8日(火)に、アメリカブラウン大学惑星地質学科上級研究者の廣井孝弘先生をお招きし、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業の一環として「はやぶさ・はやぶさ2と宇宙創成の神秘」をテーマに講演会を行いました。生徒・保護者の方合わせて20名の参加がありました。廣井先生が、鉱物分光学研究に進まれるようになったきっかけや、はやぶさ計画の中でどのように計画に参加されたかなどの講演をいただきました。参加した生徒は「スケールの大きな世界だからこそ、面白みがあるのが宇宙だと改めて感じました。」と語っていました。この講演会をとおして、宇宙科学への知識と関心を深めることができました。