令和2年度 科学を創造する人財育成事業
2020年10月17日 18時43分 令和2年10月17日(土)、「科学を創造する人財育成事業」が本校を会場に、島根県からは出雲高校、松江北高校、鳥取県内は鳥取東高校、鳥取西高校、鳥取城北高校、米子西高校の総勢51名の生徒の皆さんの参加を得て、開催されました。今年は新型コロナウイルス感染症対策として、講演会はオンラインで実施し、各科学実験・数学コンテストの会場は参加生徒数を会場定員の50%以内にして行いました。
本事業の開会式では、校長先生から平成22年に本事業を立ち上げた当時の経緯などの振り返りとともに、今後も多くの高校生が一堂に会し、日頃の学習成果を切磋琢磨する機会を広げていくことの重要性についてのお話がありました。
開会式で挨拶する校長先生
午前中の講演会では、鳥取大学医学部ゲノム再生医学講座遺伝子医療学分野教授 汐田剛史教授がオンラインで講演されました。講演とパワーポイントが各教室と多目的ホールにオンタイムで配信されました。演題「再生医療が拓く医療の新たな地平」のとおり、再生医療の背景、知識や現状を説明された後、今後の応用技術の可能性について解説されました。小さなアイデアがノーベル賞級の大きな発見につながる例も紹介され、課題探究授業で研究活動をする生徒の励みになりました。
オンラインで
講演を視聴する多目的ホールの様子
各教室からは新型コロナウイルス感染症と地球温暖化の関連についての質問や、クローン技術の倫理性に関連した質問が生徒から投げかけられ、別々の部屋をオンラインでつないだ質疑応答も行われました。
質疑応答の際に画面に映し出された各教室
科学と人間社会、地球環境との関係についてさらに考えを深めることができた素晴らしい講演会でした。
花束贈呈(左から校長先生、汐田先生、三和生徒会長)
午後は数学コンテストと6分野での科学実験が行われ、本校生徒(希望者)と他校の生徒が切磋琢磨しながら、科学や数学を探究する楽しさを体験しました。数学コンテストは3人1組のグループに分かれ、難易度別の問題を制限時間内に解き、その時間を競うコンテストでした。徐々にレベルが上がっていく問題に頭を抱えながらも楽しんでいる様子でした。今年度の優勝は松江北高校のグループでした。
物理分野は「水の抵抗」がテーマでした。
物体が水中で受ける抵抗力は速度に比例するという法則はどのような条件で成立するのか、条件を変えて実験を行いました。
化学分野は「金属イオンを検出してみよう!」がテーマでした。
水溶液の変化を手がかりに、隠れている金属イオンを検出する実験を行いました。
生物分野は「ブタの腎臓の解剖と鳥類の比較」がテーマでした。
人の腎臓に似たブタの腎臓の観察を通じて、生物多様性について理解を深め、生命の尊さを体験しました。
地学分野は「岩石を様々な視点で見てみよう!」がテーマでした。
偏光顕微鏡での観察を通じて、様々な岩石の"個性"を発見する岩石鑑定を行いました。
家庭分野は「パンケーキの科学」がテーマでした。
科学の原理を活かし、ふわふわのパンケーキ作りに挑戦しました。薄力粉、強力粉、米粉の違いも実感しました。
情報分野は「ラズベリーパイを用いて自作PCを作製しよう!」がテーマでした。
教育用に開発された安価なPC"ラズベリーパイ"を組み立て、OSのインストールも行うことでPCの仕組みを深く理解しました。
また、本校生徒のみを対象として、地歴巡検(テーマ「東高周辺を歩いてみよう!」)、マシュマロチャレンジ、生物スケッチの講座も開講され、好評を得ていました。
地歴巡検
マシュマロチャレンジ
生物スケッチ
多くの学びとチャレンジが楽しい雰囲気の中でなされ、「科学を創造する人財育成事業」の充実した一日は終了しました。
来校された51名の各校の皆さん、楽しんでいただけましたか?ご来校、ありがとうございました。