教科学習

学習の基本

  学校の授業を中心にし、大切にすることが学習を成功させる最上の方法です。
  まず、強い意志とはっきりした目標意識を持ちましょう。その上で、着実に予習→授業→復習という学習法に取り組んでみましょう。オーソドックスな方法こそ、実は最も効果的で確実なものなのです。こつこつとした努力のうちには、必ず新しい発見と理解する喜びがあり、進歩があります。

 <予習>
 積極的に授業に参加するには、十分な予習が必要です。説明を読んだり、問題を解いたりし、内容を把握しておけば、問題意識を持って授業にのぞむことができます。準備なしに授業に出て、指名を恐れて小さくなっているようでは、せっかくの授業を自分のものにする事ができないで終わってしまいます。
 <授業>
 毎日の授業は、三度の食事と同じように、学力の基礎となるものです。先生の説明には集中して耳を傾け、疑問があれば質問し、解決するようにしましょう。45分、7限の授業をフルに生かすには、受け身であってはなりません。
 <復習>
 正しく十分に理解し、次の学習への基礎を固めるには、記憶が新鮮なうちに復習する事が大切です。忘却は学習の直後に急速に進むので、その日のうちに復習するのが効果的です。基本事項をまとめた上で、様々な問題にも挑戦してみましょう。毎日の復習、週末に1週間の復習、月末や考査にはそれまでの総復習というふうに反復していると、理解も深まり、知識がしっかりと身についてきます。

国語

現代文について

 ア.日常生活の場で、問題意識を持ち、積極的に学習の機会を見出すこと。そのために「読書」は不可欠である。また、新聞を読むこと、日記を書くことなども習慣化することが望まれる。
 イ.授業を大切にすること。
 ウ.語彙力をつけること。難語句は辞書で調べて学習に臨むこと。
  語彙力の有無は、国語の力を左右する。そのため辞書の積極的活用や幅広い「読書」が必要である。

古典について

  古典は全生徒が同一のスタートライン上から出発すると考えてよい。今までそれほど慣れ親しんだ経験を持つものが少ないと思われるからである。そのため次のことに注意して勉強すること。
 ア.古典に慣れ親しむため「音読」「原文の書写」を行うこと。
 イ.予習・復習を徹底して行い、必ずノートを作ること。その際辞書を十分に活用し、語彙をふやすこと。
 ウ.文語文法の知識を早く身につけること。
 エ.漢文の基本句形をおぼえること。
 オ.上記のことに注意して、授業にベストを尽くすこと。

公民

1)「現代社会」の授業では次のことがらが目標になります。
  ・広い視野に立って物事を見ることができるようになる。
  ・現代の社会について、主体的に考え理解を深めることができるようになる。
  ・人間としての在り方生き方について、考え自覚をもつことができるようになる。
  ・民主的、平和的な国家・社会を作っていく一員であるという自覚をもつことができるようになる。

 現在、世界では、解決しなければならない問題が数多く存在します。例えば、地球規模の環境問題から国家間の争い、そして国や個人の問題と様々です。もはや一国の中だけを相手にするのではなく、全世界・全人類を視野に入れながら問題解決をはかっていかなければならない時代です。現代社会という科目を学ぶことによって、現代に目を向け、社会の問題をとらえるとともに、その問題をどう解決すればよいかということを各人が考えることが大切です。そして、単なる知識の習得だけでなく、世の中の出来事や、人々の生き方を参考にして、自分自身のあり方や生き方を考えてみてください。また、独りよがりに陥ることなく、客観的かつ公正なものの見方や考え方を身につけることも大切です。

2)「現代社会」の授業では次のことがらを守ってください。
 ・まじめに授業を受けること。
 ・ノートをきちんとまとめ、配布されたプリントなどもきちんと整理すること。
 ・教材を忘れないこと。
 ・予習はあまり重要ではなく、復習・問題演習を重視すること。
 当り前のことを書きましたが、当り前のことを継続していけば大きな力になります。ただ、静かにノートを書いているだけが授業ではありません。授業で取り扱う基本的な制度・仕組み・理論メカニズムについて、定義・理由付け・問題点・解決策(対策)を押さえながら、積極的な気持ちで授業に参加してください。
 最後に、日々のニュースも教科書です。新聞やTVのニュースにもぜひ、関心を持ってください。
 以上のことを守って、社会に興味・関心を持ち、生きた教科ともいえる「現代社会」の学習に取り組んでくれることを期待しています。

数学

 ア.中学校と高校の数学はここが違う
  中学校までと違って、高校の数学では論理的、体系的な思考が重要になる。テストの答案も結果だけではなく、むしろ途中の思考過程や証明方法などを重視する。
  したがって、高校数学はただ授業を受けるだけではとてもその内容を消化できないので、授業の予習
 や復習に毎日最低1時間程度の家庭学習をする必要がある。
 イ.予習・授業・復習一間題練習につきる
  中学校と同様に、高校でも授業中心、教科書中心の学習方法が最も効率的で無理がない。
  数学では予習が第一である。教科書においては、まず本文を読み、基本事項を理解しながら、例→問→練習の順に自分の力でノートに解き、疑問点や不明な部分をチェックしておく。この準備があるとないとでは授業を受ける意欲・理解度が全然違ってくる。自分の疑問点が授業時間内に解決できないときは、先生や友達に質問する。疑問が生じたら必ず解決する習慣をつけるとよい。
  授業が終わり、疑問点も解決したら、せっかく理解した事項を忘れにくくするためにも類似の問題をいくつか家庭学習において解いてみる。これが復習の第一の効用である。こうした類似の問題は、問題集や参考書に出ているので、それらを活用する。余裕があればさらに進んだ問題を解いてみる。そのとき使った解き方のコツやポイントは、ノートに朱書きでもしておくとよい。週末には「週末課題」と呼ばれる宿題を出すので、必ず提出すること。
ウ.問題集一実力アップのために
  むやみに難しい問題ばかり集めた問題集は、初心者には不向きであるばかりか、逆に疑問点ばかり増して理解を妨げる。学校でまとめて購入するものは程度も適当でよい。この間題集にある問題を徹底してやり抜いてもらいたい。
エ.ノートのとり方
 教科書中心に講義を記録し教科書の問題を解くノートと、問題集用のノートの少なくとも二冊は用意しよう。講義用ノートは、講義の内容や板書事項のうち、自分で必要かつ重要と思われるものだけを書く。授業中に思いついた点や、大切だと思われる事柄は板書になくても書き込むこと。教科書の問や練習を解いて、自分の解答を書く際には、自分の解答のそばに空欄を作っておき、先生の説明するポイントや別解などをあとで書き入れる。
 問題集用のノートにおいても、自作の解答を書く際には別解や参考事項などを書き込むためのスペースを十分に取っておくこと。
オ.定期テスト対策?前日にあわててもダメ。
 数学の学習は定期テストの2・3目前だけ頑張っても効果は上がらない。むしろ毎日少しずつ時間をかけて反復練習することがコツである。前述したように、授業当日の復習で理解し、問題演習をすることが最善の策と思う。定期テスト以外にもテストを行うので、毎日勉強しておくことが大切である。
 テストは普段の問題演習と違って時間の制限があり、また問題も難しいことが多い。答えのみを要求せずに途中の過程を採点のポイントにすることが多いので、問題を解くときには、いつもノートに模範解答を書くつもりで練習しておくとよい。

理科

 ア.中学校の理科との違い
 一年次の理科の授業は、普通コースでは化学を中心とする分野、生命科学コースでは化学・生物に関する分野を重点的に、かつ、発展的な内容を高度なレベルで入学当初から進められていくので、集中して授業を受けることはもちろんだが、特に、家庭学習なしでは到底授業についていけない。具体的には、以下のようなことを心がけてほしい。
 イ.予習・授業・復習
 まず、次の授業で学習する内容を把握してもらいたい。その際、それまでに学習した内容と関連させて、教科書を何度か読むことが重要である。すでに学習した理論を用いたり、内容をさらに発展させていく形で授業は展開される。
 次に、授業中は単に板書をきれいに書き写すことに終始せず、特に強調されることや特に大切と思われるところをチェックするなどし、自分なりのノートを作って活用してもらいたい。また、ノートは復習の際に必要なことを書き足せるよう、余裕を持たせて作ることが重要である。
  最後に、復習なくして学習内容の定着はありえない。一回の授業のボリュームは中学校の時と比較に ならないほど大きく、確実な理解は自己の家庭学習にかかってくることを肝に銘じてほしい。その日の 復習の仕上げとして、手持ちの問題集を活用して問題演習を行うこと。特に、計算問題などは、計算過程を書くように心掛けること。こうすることで、自らの理解度を客観的に測ることができる。この作業が次の授業へとつながっていく。こうして、学習した内容が、さらに、次の新しい内容へと発展していくようになれば、学習内容の理解はもちろん、理科の世界がどんどん深く、面白くなっていく。

英語

 大学進学を目指す場合、英語力がその合否の鍵となります。皆さんが中学校3年間で学んだ英単語は1,000語程度ですが、大学入試に必要な単語数は4,000譜から5,000語と言われています。本校1年生の英語の授業は週6~7時間ですから毎日英語の授業があることになります。3年間で皆さんの目標とする大学の入試に備える学力をつけようと思えば、毎日の地道な努力を怠ってはいけません。
ア.「基礎からの積み重ねが大切」
  英語の学力は一朝一夕にしてつくものではありません。こつこつと努力していくことが大切なので、入学時より積極的に学習して下さい。
  There is no royal road to learning. 学問に王道なし
  要は予習復習の習慣を作ることです。
イ.「予習を怠らない」
  英文を読む場合:まず全体の要旨をつかみ、次に新しい語、句、構文などを調べましょう。
英文を書く場合:「英作文は英借文」とも言われる。模範文のストックを増やせば応用力がつきます。後日示される暗唱例文を参考にして英文を書いてみましょう。
ウ.「授業は真剣に」
 必ず予習をして疑問点を抱えて真剣に授業に臨み、時間内にできるだけ理解するようにしましょう。
エ.「知繊をまとめ自分のものに」
 既出の単語、熟語、重要構文は暗記してください。声に出し、手を動かして覚えることが大切です。
 英語が不得手な人は特に入念に復習を行い、意味を理解した上で声に出して何度も英文を読むこと。指定された文法参考書は家庭学習でも十分活用すること。
オ.「あらゆる機会をとらえて英語を聞き、話す練習を」
 大学入学共通テストでリスニングは60分(うち解答30分)で、1回しか読まれない問題も混在しています。また、国公立大学の2次試験や私立大学の入試でも、語学専攻を対象とする学部学科以外にも幅広くリスニングテストが課されて おり、聞き取りの力の重要性はますます高まっています。そのため日頃から耳と口を十分に慣らす練習が必要となってきます。現在ではラジオやテレビの語学放送番組、二ヶ国語放送、リスニング教材用のCD等、英語を聞く機会は身の回りにたくさんありますので、大いに活用してください。
カ.「広く読書を」
 入試の英語問題文は国公私立を問わず極めて広い範囲から取られており、現代の評論文や記述文が物語の類より多い傾向にあります。英文の内容は、外国および日本の社会事情、文化、教育、言語、国際関係、科学技術、環境問題など多岐にわたっていますが、特に言語やコミュニケーションに関するもの、文化交流や情報伝達を論じたもの、時事的色彩の強い英文などに注意する必要があります。上記の学習法に加えて、平常より人生、社会の様々な事象に関心を向け、読書と考察を通して、高校生としての豊かな一般常識を身につけていくことが大切です。また、身近な情報源として、新聞を毎日読むことをすすめます。