本校1年生は、9月から「鳥取学」に取り組んでいます。4人~5人で1グループになり、興味がある学問分野に関連する地域企業や大学などの研究機関と協働して、様々な地域課題について解決方法を考えます。鳥取を舞台にして学んだ経験を、将来に役立ててほしいという願いを込めて「鳥取学」と名前がついています。
「鳥取学」では実社会で問題になっていることをテーマにしています。現時点で答えの出ていないテーマに挑戦しているので簡単ではありませんが、グループの仲間と協力して他県の状況を調べたり、現地調査に出かけたり、プロトタイプ(試作品)を作成したりと、試行錯誤を繰り返して解決方法を模索しています。
12月11日には、「鳥取学」実地研修として、7つのコースに分かれ、協力企業や大学を訪問して、中間発表を行い修正点や改善点などアドバイスを頂きました。
次に、コースと協力いただいた事業所、企業、大学を紹介します。
コース① 子どもたちの笑顔あふれる鳥取に
《指導・訪問先》イッポラボ・株式会社SC鳥取・チャレキング株式会社
コース② 医療・福祉の面から全ての人を支える鳥取に
《指導・訪問先》鳥取看護大学・社会福祉法人鳥取県社会福祉協議会・一般社団法人Psychoro
コース③ 成長分野で次世代鳥取をつくる
《指導・訪問先》鳥取クリエイティブ研究所・株式会社清水・ONE STRUCTION(パレット鳥取)・Web もり(パレット鳥取)
コース④ 鳥取の衣・食・住をより個性豊かに
《指導・訪問先》(株)omoi(パレット鳥取)・とうふちくわの里「ちむら」・愛ファクトリー
コース⑤ 新たなビジネスチャンスで活気あふれる鳥取に
《指導・訪問先》ひよこカンパニー・シーセブンハヤブサ・すなば珈琲
コース⑥ 大自然を生かし魅力あふれる鳥取に
《指導・訪問先》たにがみ農園・兎っ兎ワイナリー・認定NPO法人ハーモニィカレッジ
コース⑦ 鳥取の歴史や文化を活かし魅力ある観光地に
《指導・訪問先》道の駅はっとう・吉岡温泉館一ノ湯・鳥取県立図書館
大変多くの事業所に趣旨に賛同いただき、協力していただいています。お仕事中にもかかわらず時間を割いてくださり、本校の生徒達に多くのアドバイスをいただきました。心から感謝申し上げます。
帰校後、さっそく振り返りの時間を取りました。その時にこの取り組みで鳥取への意識が変わったかどうかのアンケートもありましたが、90%近い生徒が何らかの意識変化がありました。特に、地元鳥取の企業にも魅力があると思うようになったという生徒が多く、この度、協力していただいた事業所の皆様の熱意が生徒達に十分伝わったのではないかと思います。重ねてお礼申し上げます。
1年生はこれから、いただいたアドバイスをもとに解決方法をブラッシュアップし、学年での成果発表に臨みます。各チームがそれぞれ納得のいくものになるよう、健闘を祈ります。


生徒の感想を一部抜粋して紹介します。
・精神科に対するスティグマを下げる方法を考えたときに、鳥取県の精神科がどんな政策をしていてどんな患者さんを診ているのか調べるにあたって自分が知らなかったことをたくさん知り精神科に対するイメージが他の病院と変わらないという印象に変わった。
・社会勉強ではないですが、一企業へのプレゼンは責任もありリアルな大人の世界を欠片ですが感じることが出来ました。まだ最終発表までは少し時間があるのでもっとブラッシュアップして発表を迎えられるよう努力します。
・難しい課題だったけど細かいとこまで考えてスライドをつくることができました。他のグループの発表を聞いて自分たちの企画にまだ改善できるところがあるとわかったし、どう改善するかも考えることができました。また、企業さんのお話を聞いて鳥取の企業の魅力に気づくことができました。
・僕は鳥取の大自然が好きで、改めてその良さを理解し、それを残しつつ商業や工業に発展させていてマジで凄いと思いました。アイデアを実物にするまでの工程や企業の努力を間近で感じました。
・自分たちがプレゼンで書いたこと以外に、一の湯には源泉やペット温泉などの魅力や様々な人が訪れたくなるような歴史があることがわかった。それらの魅力をもっと盛り上げて沢山の人に知ってもらいたいと思った。