保護者・地域・学校関係者の皆様、新一年生が入学して、全校児童323名、教職員46名で、令和7年度郡家西小学校教育がスタートしました。
私は、本校勤務3年目となりました 葉狩 学(はがり まなぶ)と申します。八頭に生まれ育ち、八頭町では郡家東小学校に8年間、教諭・教頭として勤務しました。そして、縁あって一昨年度より郡家西小学校の校長として勤務しております。私は、「誠実に一つ一つていねいに」をモットーに日々の郡家西小教育、教育課題に対応しています。
郡家西小学校の校訓「至剛」について、本校の児童にはこの校訓のもとで、「心と体の強い郡家西の子供」になるよう話しています。心が強いと言いましても、心の強さには大きく2つの力があると考えています。一つ目は、「困難なことに直面しても、くじけずにあきらめない力」です。自分に向き合い、自分のすべきことを考えて行動することで、困難なことに打ち勝つ力です。二つ目の力は、「自分以外の人に、温かく接することができる力」です。人を分け隔てすることなく、誰に対しても温かく接して包み込める人こそが、心の強い人であると考えています。この校訓を受けて、本校の学校教育目標「心と体のつよい子供の育成」~明るく楽しくて、人と人がつながる学校~があります。そして、学校だよりの冒頭にも書いていますように、下記のような子供の姿をめざしています。
■少し高いめあてを持ち、一生懸命がんばる子供
■学ぶことに喜びを感じ、自分を高めようとする子供
■自分で考え自分で判断して行動する子供
■自分も人も大切にし、自分を支えてくれる人・もの・ことに感謝できる子供
本校の子供たちの、知(自ら考え学び合う子供)、徳(よりよい人間関係を築ける子供)、体(たくましさ、しなやかさのある子供)をさらに成長させた学校づくりに努めてまいります。そして、今年度も保護者や地域の皆様、子供たちとともに知恵を出し合いながら、よりよい郡家西小学校教育を作り上げて参ります。
本校は、特別活動の研究に取り組んで6年目を迎えました。学級会での話合いを大切にして、係活動や委員会活動、なかよし班や兄弟学年の活動を通して、「自分たちで つながり つくる学校」を目指しています。どの子供も一人一人が安心して学び、笑顔あふれる郡家西小学校となるよう、引き続き保護者、地域の皆様には温かいご支援ご協力をいただきますようよろしくお願いいたします。
まだまだ肌寒い日もありますが桜のつぼみも日ごとに膨らみを増し、学校の桜が開花する日を楽しみにしているところです。いよいよ季節は春、きれいな花がたくさん見られる季節がやってきました。
卒業式を迎える6年生の姿は凛々しく、学校生活の中で上級生として見せる姿は、最高学年として大変立派なものでした。運動会で役員として働く姿や色別グループの中心で応援をリードする姿、全校遠足の色別遊びで下級生をリードする姿はもちろん、日々の学校生活の中で下級生には優しく接する一方で、学校のリーダーとして何をすべきか自覚を持ってあらゆる活動を力強くやり抜く姿は、とても頼もしく感じました。では、卒業式の式辞で贈る餞の言葉を紹介します。
「君たちはやろうと思えば何でもできる」これは冒険家 植村直巳の言葉です。植村直巳は、日本人初の世界最高峰のエベレスト登頂、世界初の五大陸最高峰登頂を果たしました。
夢の実現に向けたひたむきな姿勢と常に謙虚さを忘れない人柄は、世界の人々に愛され続けました。みなさんは将来に向けて夢や目標を持っていることと思います。夢や目標は、大きい小さいではなく、自分の夢や目標にどれだけ一生懸命に心をかけることができるかが大切です。この考え方は、植村直巳が持ち続けた信念でした。信念さえあれば、必ず道は拓かれる「挑戦すること」の大切さを、植村の言葉は伝えています。
夢や目標に向かって、日々自分に厳しく努力を重ねていくことは大切なことです。そのことと同じくらい大切なのは、自分のこととともに、周りの人のことも考えて何事にも誠実に向き合うことです。目まぐるしく変化する世の中を生きるみなさんの人生、平坦な道ばかりではなく、険しい山もあれば深い谷もあります。少しくらい回り道をすることがあっても、素敵な仲間と過ごした6年間、これからつながる様々な人との出会いを大切にして、人生の階段を一歩ずつ力強く上ってください。
結びに本校の校訓「至剛」についてお話します。この「至剛」という言葉のもとで、皆さんは、「心と体の強い郡家西の子供」になることをめざしてきました。心が強いとは、どういうことなのでしょうか。私は、心の強さには「二つの力」があると思っています。一つ目は、「困難なことに直面しても、くじけずにあきらめない力」です。二つ目は、「自分以外の人に、温かく接することができる力」です。
みなさんは中学生になり、新たな人と出会い、多くのことを学ぶでしょう。郡家西小学校の卒業生として、どうかこの心の強さ、「至剛」の精神をいつまでも胸に抱き続けてください。
学校は令和6年度が終わります。この1年各学年個々の児童は心身ともに大きく成長しました。1年間の最後の修了式の「修了」には、「当該学年の教育課程を学び終えた。」という意味が込められています。この1年間のがんばりを共に認め合い、4月からの生活につなげてほしいと思います。
保護者、地域、学校関係者の皆様、本校教育の推進にご理解とご協力を頂きありがとうございました。
この冬降り積もった雪は、暖かい日差しとともに徐々に姿を消し、春の訪れを感じる今日この頃です。本校は、幸いにも新年より新型コロナウイルス感染症やインフルエンザの広がりも無く、校舎内には子供たちの元気な姿とともに大きな歓声が聞こえてきます。
今年度の5・6年スキー教室は、大雪警報発令の心配をよそに、2日間とも絶好のスキー日和となりました。タイミングよく夜間に雪が降り積もりベストコンディションで実施することができました。ご協力いただきました保護者、ボランティアコーチの皆様、ありがとうございました。
さて、年度末となる3月ですが、子供たちの1年間のがんばりを標準学力調査の結果で見ますと、「基礎・活用の全国との比較」では、国語においてすべての学年が基礎・活用とも全国平均を上回っています。算数では、1年5年の活用以外は全国平均を上回っており、5年は伸びが高い結果となりました。「主体的に学ぼうとする態度に関わる問題」の正答率はR5年度~R6年度にかけて、国語の正答率が大きく伸びています。この結果は、基礎学力に加え特別活動の話合い活動で培った相手を納得させる文章構成、説明方法、妥当性のある理由と結論の関連付け等、学級活動を中心とした言語活動を通して身に付けた表現力が高まっていることを表しているのではないかと考えられます。
標準学力調査の結果概要と特別活動の話合い活動の成果は、いずれも大切な取組の報告でありますが、ここでは後者の点数(数値)化して測定することが困難な力に注目してみたいと思います。
○コミュニケーション力(他者とやりとりできる力)
○思いやり・共感性(他者の立場や思いに立てる力)
○忍耐力(我慢する力)
○自信・自尊感情(自分をプラスに捉える力)
○意欲(前向きにがんばろうとする力)
このような測りにくい力は「非認知能力」と言われています。
※「非認知能力」提唱者 ノーベル経済学賞受賞ジェームズ・J・ヘックマン(シカゴ大学・経済学者)
人生100年時代、人工知能(AI)と共に生きる現代の子供達には、点数(数値)化して測定することが容易な認知能力はもちろん、時代の変化に対応できる能力も必要で、そのためにも上記の力が求められています。そして、認知能力・非認知能力の土台となるのは、自分という存在が無条件で受け容れられる経験から育まれた自己肯定感(自己受容感)と言われています。
最後に子供の発達の時期と特徴に対応した育て方『親の心得』(※参考 秩父神社)を紹介します。
親の心得
赤子には肌を離すな 幼児には手を離すな 子供には眼を離すな 若者には心を離すな
※参考図書 学力テストで測れない非認知能力が子どもを伸ばす 著者:中山芳一 発行所:東京書籍株式会社
1月下旬は比較的天候に恵まれ、過ごしやすい日々となりました。子供たちは校庭を元気よく走り回り、校舎の周りでは一生懸命縄跳びを跳ぶ姿が見られます。一方、スキー場は雪不足の心配をすることも無く積雪に恵まれているようで、2月6・7日の5・6年スキー教室は予定通り行える見込みです。
先日、本校は第4回校内授業研究会を行いました。校内授業研究会は、「自分たちで つながり つくる 学校へ」を研究テーマに、特別活動の学級会(話合い活動)の進め方を研究することで、教員として資質能力の向上を図っています。今回は、1年2組、3年1組、6年2組、特別支援学級「ひなたつこ」1~5年生の児童が学級会を公開しました。1年2組は友達との最高の思い出作りについて、3年1組は進級前の2年生との交流について、6年2組は卒業式当日のサプライズについて、特別支援学級「ひなたつこ」は6年生へのプレゼントについて話し合いました。各学年学級とも、自分の考えをしっかりと伝えたり折り合いをつけたり、少数意見も大切にしながら仲間意識や相手意識をもって真剣に話し合う姿が見られました。児童にとってこれらの話合いは、儀式・行事等で日頃から伝えている「自分たちの学校は 自分たちでつくる」につながるものです。子供たちによる自発的、自治的な活動は、学級や学校におけるよりよい生活や人間関係をつくるとともに、お互いを尊重し、認め合う支持的な風土を醸成し、学力向上にも役立っています。また、いじめの未然防止等にもつながると考えています。
特別活動において育成すべき資質・能力の重要な視点○人間形成関係・・・違いを認め合い、みんなと共に生きていく力を育てます。
○社会参画 ・・・よりよい集団や社会をつくろうとする力を育てます。
○自己実現 ・・・なりたい自分に向けてがんばる力を育てます。
児童は、人との豊かなかかわりを通して自ら学び、自分に自信をもつことができるようになります。そして、児童一人一人が自分の成長を実感できる教育、これが特別活動(特活)です。この特別活動に本校が積極的に取り組むようになったのは、特活の父と言われる 國學院大學教授 杉田洋先生のご指導によるものです。現在特別活動(特活)は、世界が注目している日本式の教育「TOKKATSU」として、例えばエジプトの国策でエジプト全土に導入されるなど海外の教育関係者から注目されています。
学校は人と人が関わり合う一つの社会であり、特別活動の体験や経験が大人になっても忘れられない思い出となります。そして、将来の様々な集団(職場、家庭、自治会、サークル、地域行事等)での生き方につながります。実生活や実社会に生きて働く汎用的な力を育成する特別活動の取組みに、引き続きご理解とご協力をお願いします。
令和7年、2025年が始まりました。子供たちは、14日間の冬休みを終え元気に登校してきました。そして、3学期がスタートしました。
さて、皆様は各ご家庭でどのような年末年始を過ごされたでしょうか。お正月は、子供たちにとって楽しいことがたくさんあったのではないでしょうか。多くの親戚や仲間が一堂に会する等、様々な再会や交流があったことと思います。いずれにせよ子供たちは、家族や親戚等、様々な方と過ごし、新たなエネルギーを充電できたのではないかと思います。
現在、学校は特別活動を基盤とした学校づくりを行っています。学校教育目標の副題にある ~明るく楽しくて、人と人がつながる学校~ が正にめざす学校の姿です。具体的には、今自分は何をすべきか自分で判断して行動する子供の姿であり、自分も人も大切にして一人一人が主役として活躍できる学校をめざしています。言い換えると、少し高いめあてを持ち一生懸命がんばる子供の姿であり、学ぶことに喜びを感じ自分を高めようとする子供の姿です。それは一人一人の人間力の育成によるところが大きく、その総体が学校力と考えています。そして、その根底には、自分を支えてくれる人・もの・ことに感謝できる子供の育成がありますが、そこには各ご家庭や地域・学校関係者の協力と理解が不可欠です。このことは、私が常日頃、児童はもちろん本校職員にもよく使う言葉、「お陰様」に集約されています。
今年の干支は、「巳」。巳は多くの人にとって成長と結実の時期となる可能性が高く、「巳」は植物が最大限まで成長した状態を意味するそうです。これは、これまでの努力や準備が実を結び始める時期を示唆しています。ちなみに2025年4月13日~10月13日までの184日間、大阪の夢洲で開催される「大阪・関西万博」は、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、世界各国から最新技術や文化が集まる国際的なイベントです。
スポーツでは、世界陸上競技選手権大会が東京で開催されます。また、「第25回夏季デフリンピック競技大会 東京2025」も開催されます。聴覚障害を持つアスリートたちが、競技を通じてその才能を最大限に発揮するこの大会が日本で開催されることにより、より多くの人々が障害者スポーツに触れ、理解を深めるよい機会となります。
本校教育は、児童・保護者・地域とともにと言いつつも、まだまだ至らない点が多々あるかと思います。子供の健やかな成長は、子供に関わる全ての者はもちろん社会全体の願いです。しかしながら、学校と保護者、保護者同士、互いのコミュニケーションが不足すると、不信感や誤解を招いて信頼関係が揺らぎます。学力向上、いじめの兆候や不登校、学校生活における生徒指導上の問題など、学校教育に関わる悩みや不安ついては、特に躊躇することなく校長以下本校職員に直接かつ具体的にご相談ください。児童一人一人が安全で、安心して過ごすことができる学校生活の当たり前を大切にして参ります。
では、保護者・地域・学校関係者の皆様、引き続き今年もどうぞよろしくお願いいたします。
年間で最も授業日数が多い82日間の2学期が終了しました。
2学期を振り返ってみますと、様々な学校行事がありました。10月24日木曜日は校内マラソン大会でした。学校前の坂道や校庭には多くの応援の方々が駆けつけてくださいました。地域ボランティアの方には、交通整理で子供たちの安全を守っていただきました。一人一人自分の目標を決めて練習を重ねて頑張ったこと、最後まで走り切った「ねばりっこ」の姿勢は、郡家西小学校の校訓「至剛」そのもので、素晴らしかったと思います。10月29日火曜日は全校遠足で、湖山池の青島にスクールバスで出かけました。色別のゲームやなかよし班ごとのお弁当、学校を離れて実施した全校での活動は大成功でした。11月10日日曜日は、「西スタ・デー~学びの発表会~」でした。それぞれの学年が学習した内容を分かりやすく伝えようと、趣向を凝らして表現していました。6年生にとって最後の学びの発表会は、マーチングでした。おうちの方や親せき等たくさんの方に6年生児童の雄姿を観ていただくことができました。その他にも様々な行事がありました。10月3・4日は6年生の修学旅行でした。雨に降られた見学場所もありましたが、自分たちの修学旅行は自分たちで作る6年生の姿は立派でした。1年生は、働く自動車の見学や本物の大きな建設機械に乗せてもらいました。2年生は、校区内の施設やお店を見学して地域のよさを学ぶことができました。3年生は、バリアフリーについて学び「みんなにやさしいまちづくり」について考えました。4年生は、安藤井手の見学やトップアスリートの方にスポーツの楽しさや生き方を学びました。5年生はお年寄りの方を招いて交流しました。まさに心と心の通い合う心温まるものでした。どの学年も校外学習に出かけたり、ゲストティーチャーをお招きしたりして、「地域学習」や「ふるさとキャリア教育」を通じて学びを深めることができました。
学校を休みがちや遅れてしまうことが多くてもがんばって登校しようとした人、友だち関係やコミュニケーションがあまり得意ではないけれど、関わり方やお話をすることを克服しようとした人、児童一人一人が努力と学びを通じて大きく成長した2学期でした。
では、明日から、1月8日まで14日間の冬休みとなります。学校が出した学習はもちろん、お正月の準備や大掃除等家族の一人として役だつことをさせてください。また、年末年始の様々な行事に参加することで、家族や地域とのつながりを大切にしてください。夏休み同様、普段できない何かに親子で挑戦するのもよいでしょう。来年の干支は「巳」、巳年はこれまでの努力や準備が実を結び始める時期、多くの人にとって成長と結実の時期となる可能性が高い年と言われています。
では、3学期も児童一人一人が主体的に活動し主役となる郡家西小学校教育を進めて参りますので、引き続き、地域・保護者・学校関係者のみなさま、郡家西小学校教育へのご理解とご協力をお願い申し上げます。郡家西小学校教育は、保護者、地域とともに歩む開かれた学校であり続けます。保護者の皆様におかれましては、お子さんの教育活動で気になること、学校教育でお尋ねになりたいことがありましたら、校長をはじめいつでも本校職員のだれにでもご相談ください。一人一人のお子さんの健やかな成長を職員一同願っています。
では、よいお年をお迎えください。
秋らしい秋が足早に過ぎ去り、あっという間に今年の冬がやってきました。今年も残すところ1ケ月、体調には十分気を付けて師走の日々をお過ごしください。
先月は、「西スタ・デー ~学びの発表会~」を開催したところ、多数お越しいただきありがとうございました。各学年の発表の様子を見て回りましたが、1年生では観覧しておられるおうちの方に感想を求める場面がありました。感想を求められた方は丁寧に感想を言ってくださり、子供たちと会場が一つになってる光景をとても微笑ましく思いました。6年生のマーチングも圧巻でした。2か月余りの練習を経て、発表会当日を迎えました。体育館で練習をしている楽器の音がいつも校長室まで届いていた日々を思いつつ、当日の6年生児童の雄姿に感動した次第です。「西スタ・デー ~学びの発表会~」は児童にとって、自分たちの取組を表現する楽しみな場面であるとともに緊張する晴れ舞台でもあります。私たち教職員は、日々の学校教育の中で、子供たちにどのような声かけをすると、子供たち一人一人やる気が出たり心を落ち着かせたりできるのか、いかに子供たちの心に響く声掛けができるのかを常に考えて接しています。このことは、ご家庭の中でも同じことが言えるのではないでしょうか。
先月、中国地区小学校長会教育研究協議会山口大会に参加して、その中の記念講演が大変興味深いものでしたので、紹介させていただきます。講師に日本ペップトーク普及協会 岩﨑由純 代表理事を迎えて、演題「教育現場に元気を与えるトーク術~スポーツ現場で使われるペップトークとは~」のご講演をいただき、下記のように述べられました。
ペップトークの特徴は、できることを前向きな表現で言葉にする(可能性を言語化)もので、相手を勇気づける言葉かけであり、どんな言葉をどう言うか考え抜くのかは、学校では先生、子育てでは親・保護者の役割である。
大谷翔平選手の言葉もそうです。勝つことだけ考えて、行きましょう。(可能)勝ちましょう。
◇言葉の変換例
遅刻しないで → 時間を守ろう 忘れ物をしないで→ ちゃんと準備をしよう
やめないで → やり続けよう あきらめちゃだめ→ 最後まで信じよう
うそをつかない→ 正直に話して 言い訳しないで → ちゃんと謝ろう
【参考】 金盛 浦子 臨床心理士の言葉より 水のような言葉
小さな子供たちの心には、悪い言葉もいい言葉もまさに砂に吸い込まれる水のようにしみこみます。その水が、心の幹を育てます。
最後になりましたが、先日八頭町教育委員訪問があり、協議の中で委員から「子供たちの取組が学校だけに終わらず、地域のみなさんにも伝えてたくさんほめてもらってください。」とご助言を頂きました。学校は子供たちにとって小さな社会ですが、地域の中に生きる子供たちにとって、地域に育てられ、地域とともに成長する、これこそが本当の「ふるさとキャリア教育」ではないかと思います。子供たちが地域を大切にして地域を愛する大人へと成長するためにも、ぜひペップトーク(子供たちの心に響く温かい言葉掛け)で自分のお子さんはもちろん、地域の子供たちも見守ってくださるようお願いします。
日ごとに秋が深まり、紅葉の美しい季節となりました。先日は、ご多用の中、マラソン大会の応援に多数お越しいただきありがとうございました。
本校の学校経営方針(グランドデザイン)に次のようなめざす子供像があります。
「少し高いめあてを持ち、一生懸命がんばる子供」
具体的には、知・徳・体の体に、「たくましさとしなやかさのある子供」があります。
◆好きでも嫌いでも、楽しくても苦しくても 何事にも全力で向かえる「ねばりっ子」の奨励
◆「一生懸命」活動する子供が認められる集団づくり
◆共に伸びるために互いに励まし合ったり、感謝の気持ちを表現したりできる場の設定
◆体を鍛えると共に、運動の楽しさを味わわせる活動の充実
◆生活の基本をもとにした、基本的生活習慣の定着
◆「立腰」の徹底
これらのめざす子供像のもと、今年度のマラソン大会は下記のようなねらいで実施しました。
【ねらい】
①自分の走力(持久力)を高めようと努力するとともに、目標をもってねばり強く取り組む態度を育てる。
②友達と励まし合いながら練習に取り組むとともに、お互いの頑張りを認め合う態度を育てる。
道徳との関連では、「自分がやろうと決めたことは、最後まで粘り強くやり遂げる。」
児童一人一人が自分のめあてをしっかりと持って大会に臨んでいたと思いますが、めあてが達成できた児童もあれば達成できなかった児童もあると思います。めあてに向かってがんばろうとする姿勢はすばらしく称賛そのものです。ぜひ、ご家庭でもお子さんのがんばりをしっかりと認めてあげてください。
「できっこないを やらなくちゃ」これは、ドラマのイメージソングやCMにも使われた曲 (作詞・作曲山口隆、編曲サンボマスター) のタイトルで、ご存じの方も多いかと思います。この曲中に「あきらめないでどんな時も 君なら出来るんだどんな事も」という歌詞があります。この歌詞は、まさに忍耐とエールそのものです。辛いことがあってもそれとしっかりと向き合って、その苦しさをバネにして自分の目的や目標に向かっていくことであり、忍耐は長時間にわたって耐え続ける力や能力です。似た言葉に我慢がありますが、これは自分の感情や欲望を抑えることを指し、自己抑制や自己制御の要素が強く、他人に迷惑をかけないように自分を抑える意味もあります。
関連する言葉に「Effortless Effort」(努力をしない努力)があります。我慢や忍耐と言った多少の苦労や試練があろうとそれをそこまで負担と感じず、たとえ負担と感じることがあったとしてもそれをも原動力に変えるものです。努力がもはや努力だとも思わずにやり続けられるそんな大人でありたいものですし、これからの未来を生きる子供たちにはそんな大人に育ってほしいと願っています。
風に揺れるコスモス、日中の残暑はまだまた厳しいものの日に日に朝晩は涼しくなってきました。先日は、ご多用の中、人権教育参観日にお越しいただきありがとうございました。
「自分や友達のよさに気づいたり、様々な人と出会ったりすることを通して、豊かな人間関係を築き、共に生きようとする子供を育てる。」
これは本校の人権教育目標で、子供達が様々な出会いの中で人権感覚を育み、日々の生活に活かして行動できるように日々人権教育に取り組んでいるところです。そして、自分自身を大切にすることはもちろん、友達や周りの人も大切する「自分たちで、つながりつくる学校」を目指しています。自分自身を大切にすることの中に「自分をほめる習慣がついている。」ということがあります。人は誰でも「承認欲求」というものを持っています。自分のがんばりや自分の存在価値を認められたいという潜在的な欲求です。自分をほめることで自分を認めてあげるとともに、親をはじめ周りの人からほめられることも大切で、ほめられると自然とやる気が出たり、気持ちがほぐれたりします。周りの人がほめることで子供の言動を意味付け価値づけすることは、子供にとってはとても大切なことなのです。自分をほめることやほめられることで自分に自信がつき、自己肯定感が上がります。そして、積極的かつ前向きな考えができるようになります。それは、夢や希望に向かって進む姿勢にもつながるのです。
令和6年度全国学力・学習状況調査の質問項目「将来の夢や目標を持っていますか」の本校の肯定的評価の割合は、全国・鳥取県の数値より低く出ています。この結果から考えられることは、郡家西小学校の子供の成長に関わる親、教師他関わる周りの大人が子供に夢を語り、夢を持たせているのだろうかということです。夢に向かうことが生きがいとなり夢を持つことで人生が豊かになります。夢を持つことは、将来に対する期待や明るい見通しの意味もあります。子供にとって、夢や希望を与える親や教師、そして大人でありたいものです。
最後に【夢七訓】(ゆめしちくん)を紹介します。新一万円の肖像であり近代日本経済の父と呼ばれた渋沢栄一(1840-1931)は、【夢七訓】で夢をもつことがいかに大切かを語っています。
【夢七訓】
夢なき者は理想なし。理想なき者は信念なし。信念なき者は計画なし。計画なき者は実行なし。実行なき者は成果なし。 成果なき者は幸福なし。ゆえに幸福を求むる者は夢なかるべからず。
幸せになりたい人は「夢」をもたなくてはならない、何事も「夢」をもつことから始まると言っています。このことから、これからの未来を生きる子供たちには「なりたい自分、ありたい自分」をたくさん描いて、その実現のために自分で考え、行動する力を身に付けてほしいと願っています。
39日間の夏休みが終わり、2学期始業式を行いました。
さて、今日から2学期となり、校舎には子供たちの元気な声が戻ってきました。近年の猛暑は今年も例外ではなく、お子さんにとっては熱中症を避けるために外出を控え、思い切り外で遊んだり活動したりすることがなかなかできない日々であったことと思います。親子とも一番気がかりな夏休みの課題はいかがでしたか。夏休みの課題が何とか終わりほっとしているのは、お子さんはもちろん保護者のみなさんも同じではありませんか。また、保護者のみなさんは、夏休みの課題が終わった達成感をお子さんと共有する一方で、お子さんとしっかりお話をしたり関わったりしたりしたからこそ、どことなく寂しさも感じておられることと思います。2学期を迎えるにあたり、子供たちは夏休みの思い出に浸りながら学校生活の現実に戻ることへ寂しさを感じる一方、久し振りの登校でしばらく会っていなかった友達に会えるうれしさも感じています。児童の心持ちは、この時期ならではの何とも言えない複雑な気持ちになっています。私たち大人は自らの経験を振り返ってみる中で、この微妙な感じをしっかりと受け止めてあげる必要があります。
夏休み前にお配りした学校だより「至剛」のタイトルは、「夏休みだからこそ、夏休みならでは」でした。お子さんは、やりたいことにじっくりととことん取り組んで、計画通りの過ごし方ができましたか。おうちの方の助言や協力があっての夏休みではありますが、お子さん自身の取組みはいかがでしたでしょうか。計画通りに過ごせたのも夏休み、計画通りにうまく過ごせなかったのも夏休みです。ぜひ、親子でお子さんの夏休みの過ごし方を振り返ってみてください。保護者のみなさんにおかれましては、お子さんとのかかわり方はどうであったでしょうか。お子さんとしては、夏休みの振り返りをいかに2学期からの過ごし方に活かし実行に移すことができるか、これが夏休みを自らの計画で過ごした意味であると考えます。
では、2学期も児童一人一人が主体的に活動し主役となる郡家西小学校教育を進めて参りますので、引き続き、地域・保護者・学校関係者のみなさま、郡家西小学校教育へのご理解とご協力をお願い申し上げます。また、学校生活や家庭教育でお困りのことがありましたら、担任はもちろん本校いずれかの職員にご相談ください。本校職員一同、一学期同様お子さんの健やかな成長を心より願っております