2年生
3年生
3年生
7月13日(月)午後6時の若鳥丸位置 隠岐諸島 浦郷湾錨泊中
気温28.3℃ 水温22.2℃ 風向/力SSE/5 気圧999.7hPa 天候曇り
航海も残りわずかとなりました。本日は釣り実習を行う予定です。
日程の変更をお知らせします。
14日(火)の午前9時半に境港入港、午後2時に下船式を行います。 
指導教官の日報 (7月12日)
今朝、起床の時間には関門海峡を通過して、ちょうど日本海に入ったぐらいのタイミングでした。日本海での波の予報は2mとなっていましたが、風こそ強いものの東よりの風のため、実際は1mほどの波高しかありませんでした。日本海での揺れを心配していた生徒は「よかった~」と胸を撫で下ろしていました。早朝の天気は曇りだったのですが、しばらくしてから雨になったため、9時から予定したデッキ磨きの作業は中止となりました。 学習時間には、船長コースの生徒は海図の課題をやっていました。ある生徒は「海図問題の解き方がやっとわかったぞ」と喜んでいました。これも航海実習の成果でしょうか。一方の海洋技術コースは明日の「確認テスト」に向けて追い込みをかけています。内容は、内燃機関五級海技士です。機関部の乗組員に色々教わっているようで、「この問題のリグナムバイタって何?」、「外国産の木材のことらしいよ、機関長に教わったから」などと生徒同士で教え合っていました。
風が強まる予報があるため、那須ノ瀬ではなく隠岐郡西ノ島の浦郷湾に18時30分に入り錨泊をしました。明日は、多くの生徒が楽しみにしている釣り実習です。5月の釣り実習で大ダイを釣った鯛ラバも持ってきていますし、実習の時間に作成したウイリー仕掛けも使用する予定です。この海洋科3年生は、最近滅多に釣れない大物(50cmのキジハタ、77cmのマダイ)を釣り上げています。今回の釣り実習でも、記録的な大物に出会えるのでしょうか。特定の生徒ばかり大物を釣っているので、「次こそは自分が大物を釣り上げたい」と思っている生徒も多いと思います。明日が満足のいく釣果になることを願わずにはいられません。

機関のテストに向けてラストスパート

焼肉にはご飯大盛りでしょう!
3年生

指導教官の日報 (7月11日)
体操のために岸壁に集合する時、あまりの人の多さにびっくりしました。今日は土曜日ということもあり、兵庫ふ頭第一突堤は朝の6時前からかなりの人で、岸壁は釣り人でいっぱいになっていました。8時35分に出港したときは、岸壁で釣りをしている人たちが、私たちに手を振って見送ってくれました。「さすがは港町に住んでる人たちだな」と感心しました。出港後、しばらくすると明石海峡航路に入り、今日のメインである航路学習が始まりました。今日は視界が若干悪かったものの天気が良く、各航路での浮標の種類や、航路内に侵入してくる船舶との横切りの関係など、船舶運用や小型船舶の学習内容を直に体験する貴重な機会となりました。 夕方に通過した来島海峡航路では、前方を航行していたスピードの遅い船舶の影響で、予想以上に通過に時間がかかりました。船長コースの生徒は、すでに四級海技士(航海)の筆記試験に合格している生徒が3名いますが、この航海が終わってから海技士試験に挑戦しようとしている生徒も3名います。本日の航路学習で学んだことや体験したことは、ずっと記憶に残るに違いありません。また、海洋技術コースの生徒も海技士の勉強をがんばっています。明後日に行われる確認テストに向けて、機関の学習に取り組んでいます。昨日の阪神内燃機工業で見学した内容が、エンジンの構造を理解するために役立っていることと思います。生徒たちには、この航海で経験したことを資格取得に結びつけて、将来の仕事に生かしてもらいたいと思います。
海はベタ凪の状態で、船酔いの生徒はいません。健康状態は良好です。

神戸ポートラジオ交信の準備

備讃瀬戸東航路の学習
3年生

指導教官の日報 (7月10日)
今日は阪神内燃機工業へ企業見学に行きました。船からJR神戸駅に35分かけて徒歩で移動し、新快速でJR西明石駅へ移動して、駅から徒歩で20分、やっと工場へ着きました。室長の生徒は、西明石駅から工場へ歩いていく間、すれ違う人に「こんにちは」と挨拶をしていましたが、「境港だったら挨拶をしたら返してもらえるけど、こっちの人は返してくれる人が少ない」と言っていました。また、自分たちの地元の良さを再発見することができたようです。 阪神内燃機工業は私たちの練習船「若鳥丸」の主機を製造したメーカーです。主に若鳥丸のような499tクラスのエンジンを製造されていることがわかりました。海洋技術コースの生徒にとっては、ふだんはエンジンを組立てられた状態でしか見ることが無いので、シリンダライナやピストン、クランク軸などの実物を見て、とても勉強になったと思います。企業の方の話を伺って印象的だったのは、製造したエンジンに最後まで責任を持つという姿勢です。若鳥丸にもエンジンの様子を見に来られることもあるそうで、船がいかに色々なメーカーからサポートを受けながら運航されているのかがよくわかりました。また、解説をして下さった品質保証部長の方は、「若鳥丸の建造に関わったので、特に思い入れの強い船だ」と言っていただきました。自分たちが航海実習を行っている船も、建造に携わった人たちはずっと注目してくれているのかもしれない、などと考えてしまいました。
見学の後の生徒からの質問では、「エンジンの価格はどれくらいするのですが」という質問や、「年間にエンジンを何台くらい製造しますか」と言った質問が出ていました。それに対して企業の方は「1馬力あたり4万円くらいだと思ってください。2000馬力のエンジンだと8000万円です」と説明されていました。また、阪神内燃機工業のエンジンを搭載している練習船は、若鳥丸以外にも高知県立海洋高校の土佐海援丸もいることがわかりました。今回の工場見学をして、とても良いと思ったのは、自分たちが乗船している船のエンジンを製造しているということで、とても興味が持てたことです。また、3年生にとっては工場内で若い方が働かれているのを見て、製造業に就職することのイメージが膨らんだのではないでしょうか。
今日で神戸での寄港地研修を終え、明日の朝に神戸を出港します。例年以上に歩くことの多かった寄港地研修でしたが、「神戸に来られて良かった」という感想を生徒からたくさん聞くことが出来ました。神戸での楽しかった思い出を胸に、明日からの当直や航路学習もがんばってもらいたいと思います。


3年生
7月9日(木)若鳥丸正午位置 阪神港神戸区兵庫ふ頭Cバース係船中
気温29.0℃ 水温22.7℃ 風向/力South/1 気圧1014.3hpa 天候曇り

指導教官の日報 (7月7日)
朝のデッキウォッシュをする頃は、徳島県の東側を航行中でした。沖縄にいた頃の感覚で薄着でデッキに出た生徒は、「思っていたよりも涼しい」と言っていました。デッキウォッシュで使う海水も冷たく感じ、夏本番の沖縄からまだ本格的な夏になっていない本州に来たことが感じられました。 今日も昨日に引き続いてデッキ磨きを行いました。すこしでもきれいな若鳥丸にして神戸に入港しようと、生徒たちは一生懸命にナイロンたわしでデッキを擦っていまして。
今回着岸した場所は兵庫埠頭の第一突堤という場所ですが、町からは離れており、かなりの距離を歩かなければならない場所でした。しかし、生徒たちがとても楽しみにしていた神戸での研修です。班別研修では1時間以上かけて歩き、南京町の中華街やハーバーランドに行って、豚饅やラーメンなどを食べて帰ってきました。
夜のミーティングには、神戸の造船会社に就職した卒業生が若鳥丸を訪れてくれたため、就職活動に向けての心構えや、高校在学中の思い出話をしてくれました。生徒たちは、卒業生の言葉をしっかりと受け止め、アドバイスを生かそうという気持ちになっていたようでした。立派になった卒業生を見て、私も彼が高校生だった時のことが色々思い出され、感慨深い気持ちになりました。一番印象的だったのは、卒業生が言った「神戸に就職することがあったら僕が面倒見るよ」という言葉でした。鳥取から離れた場所で境総合の卒業生が助け合い、励まし合う話が聞けて、とても温かい気持ちになりました。
明日は、神戸海洋博物館と神戸ポートタワーの見学です。充実した研修になればと思います。

入港前のデッキ磨き

着岸前のフェンダー準備
3年生
7月8日(水)若鳥丸正午位置 紀伊水道北上中
気温24.1℃ 水温23.5℃ 風向/力NNW/2 気圧1012.3hPa 天候曇り
本日午後1時に神戸に入港です。

指導教官の日報 (7月7日)
朝の体操の時は、風が強くうねりもあり、比較的よく揺れていました。今日も揺れる1日なのかと思っていたら、昼くらいから風が落ち着いてきて、夕方には凪になりました。那覇を出港してから久しぶりに船の食事に手を付けることが出来た生徒もいます。昨年のオーストラリア航海では、境港を出港して4、5日経つと、ほとんどの生徒が船の揺れに慣れて多少の揺れでも平気になりました。しかし、この沖縄潜水航海は港から港までの距離が短いため2~3日で到着してしまいます。船の揺れへの耐性は、どうやら上陸するとリセットされてしまうようです。生徒の中には「船に就職しようと思っていたけど、こんなに船酔いするのに大丈夫だろうか」と不安になっている者もいました。しかし、船乗りになった卒業生を見てみると、航海実習では船酔いがひどくトイレから一人で戻って来れなくなった人や、揺れの激しさに耐えきれず船橋に倒れこんでしまった人もいました。しかし、卒業して船で働き始めると船の揺れが平気になったそうです。3年生はもうすぐ就職試験が始まりますが、船への就職を志している人は、この航海で多くのことを吸収して、船に向けた進路に向かってほしいです。 明日、神戸に入港するとあって、生徒の会話には神戸でどこに行くか、何を食べるかといった内容が増えてきてきます。台風のために神戸入港は厳しいと予想していましたが、こうして神戸に入港できることにとても感謝しています。神戸で色々な船舶や港湾施設を見て、幅広く海で働けることをイメージできるようになってもらいたいと思います。

デッキウォッシュの様子

食事の様子
3年生
7月7日(水)若鳥丸正午位置 南西諸島南方海上北上中
気温27.3℃ 水温26.1℃ 風向/力SE/4 気圧1007.7hPa 天候曇り
心配された台風もどうやら避ける事が出来そうです。何とか予定通りに
航海を終えたいと願っています。

指導教官の日報 (7月6日)
本日は那覇出港の日です。ダイビング実習や寄港地研修など、多くの思い出を胸に沖縄を離れます。沖縄を訪れた旅行者は、沖縄が好きになり移住する人も多いそうですが、それも頷けます。特に沖縄の海と文化はとても魅力的でした。しかしながら、沖縄の海を素晴らしいと思いながら、一方で風光明媚な美保湾の砂浜や大山など沖縄にはない宝が身近にあることを感じますし、改めて境港に水揚げされる日本海の魚の美味しさが恋しくなります。生徒にとっても、故郷の魅力を再認識するきっかけになったのではないかと思います。
那覇出港後しばらくは穏やかな海況でしたが、沖縄本島から離れるにつれうねりが大きくなってきました。船の揺れに弱い生徒は再び船酔いとなりました。しかし、波やうねりが横や後方からやってくるため、航海前半に経験したような激しい縦揺れはありません。その時に船酔いで苦しんでいた生徒も他の生徒からの「酔った?」という質問に、「これぐらいでは酔うわけがないだろ!」と頼もしいです。この航海も後半になりましたので、船酔いになっても強い気持ちをもって自分のやるべきことを一生懸命やってもらいたいと思います。
夜のミーティングでは、私が「3年生であれば船酔いであっても自分の役割をしっかり果たすように」という話をしたところ、船長からも「社会に出て仕事に就けば、もっと大変な思いをする。この航海でもっと頑張っておけばよかったと悔いを残すことの無いようにしてほしい」と話していただきました。寄港地活動中は、時間厳守やあいさつ、態度など良い状態だったので、今後もそれを維持してもらいたいと思います。
4割くらいの生徒が軽い船酔いですが、体調を崩している生徒はいません。

那覇出港の様子

クロス方位法の実習
3年生
7月6日(月)若鳥丸正午位置 沖縄本島西方海上北上中
気温31.2℃ 水温29.8℃ 風向/力South/5 気圧1005.2hpa
本日の午前10時、那覇新港を出港し、神戸に向かっています。

指導教官の日報 (7月5日)
沖縄の天気は今日も晴れで、寄港地研修にはもってこいの天気でした。しかし、1日のうちに激しいスコールが4回もありましたが、運の良いことにすべてバスで移動中でした。 美ら海水族館では、初めに飼育員の方が活動されている展示水槽の裏側を見学しました。まず生徒が驚いていたのがジンベイザメの大きさです。「体重は何キロぐらいですか?」という生徒の質問に、「5トンです」という答えにびっくりしていました。また、死んだ魚の解剖や標本を作る部屋では、世界で4匹目に発見されたという珍しい深海魚を見せていただきました。バックヤード見学をさせていただき、「海の生物にさらに興味が持てた」、「普段は入れない場所に入れて貴重な体験になった」という感想を言っていました。その後、館内へ移動して展示水槽を見て周りましたが、例年に比べてお客さんがとても多い印象を受けました。特に外国からの観光客が多く、人気のイルカショーでは座る場所がなく、立ち見で見学しなければならない生徒もいました。
次に行った琉球村では、まず沖縄に生息する毒ヘビの「ハブショー」を見ました。生徒が期待していたハブとマングースの対決は、動物愛護法のために行われませんでしたが、ハブの生態や捕まえ方、噛まれた時の対応の仕方など勉強になったことと思います。そして、最後にはヘビを首に巻いて記念撮影を行いました。生徒たちは「初めてヘビを触った」、「ヘビと記念撮影ができて自慢できる」など、とても喜んでいました。その後は、島唄の生演奏を聴いていた生徒もおり、唄のリズムに合わせて「サ~ヨイヨイ」とか「イーヤーサッサー」と合いの手を入れて他のお客さんと盛り上がっていました。
最後に行った「道の駅かでな」では、米軍の嘉手納基地を展望台から見学しました。あいにく、見学したときには戦闘機の離着陸はなく、戦闘機の爆音を聞いて嘉手納に暮らす方たちの騒音被害の実態を体験することはできませんでしたが、日本が抱えている米軍の基地問題について考えるきっかけになったのではないかと思います。
ほとんどの生徒が今日の寄港地活動にとても満足してくれていたように感じ、この研修を計画した私としても、とても報われた気持ちになりました。充実した寄港地研修を行うことで、船の魅力の一つである「いろいろな場所へ行くことが出来る」ということをより一層感じられたのではないかと思います。心配していた台風も移動のスピードが遅いため、神戸に入港することができるかもしれません。明日は那覇を出港するので、当直も始まります。船舶に関する学習をさらに深め、神戸でも充実した寄港地研修ができればと思います。
体調不良の生徒は無く、皆元気です。
バスに乗って研修に出発

海洋博公園にて記念撮影

サメに飲みこま得れた~

気温33℃、暑い~!
琉球村の大人気ハブショー
3年生
指導教官の日報 (7月4日)朝の体操は岸壁で行いましたが、昨日は無かった水たまりができており、夜のうちに雨が降ったようです。昼の12時頃には一時的な大雨が降り、やはり南国にいるのだという思いになります。
今日は那覇市内班別研修の日です。8時30分から下船許可とし、6つの班に分かれて那覇市内で研修を行いました。若鳥丸が停泊している場所は、今年は那覇新港の町の中心から離れている岸壁で、港から出るだけでも時間がかかります。多くの生徒がタクシーを利用しており、生徒の中には「運転手さんと交渉して、国際通りまで一人あたり百円で乗せていってもらいました」という強者もいました。また、国際通りまで往復を徒歩で移動した班もあり、片道1時間で往復2時間もかかったそうです。
昼食は生徒全員が外食を希望したため、若鳥丸では昼食をとらず、国際通りの店で食べていました。生徒に昼食で食べたものを聞いてみると、一番多かったのが沖縄そばで、次がタコライスだったようです。中には、一人前3000円もするステーキを食べたと言っていた生徒もいました。お土産としてよく購入していたのは紅いもタルトやちんすこうですが、楽器の三線を土産物屋で購入している先生がいてびっくりしました。帰船後は、船内で三線の腕前を披露されていました。
また、変わった研修をしていた生徒は、国際通りにある劇場でお笑い芸人のライブを見たそうです。有名な芸人も出演していてとても満足したそうです。どの生徒も言っていましたが、沖縄の人のフレンドリーで乗りのよいところにとても好感をもったようです。私自身も沖縄がとても好きなのですが、生徒にも沖縄の魅力を知ってもらえるととても嬉しいです。そして、明日はいよいよ美ら海水族館と琉球村、嘉手納基地が見られる「道の駅かでな」に行きます。今日は沖縄の人柄に触れた日だったと思いますが、明日は沖縄の自然や文化に触れてさらに沖縄の素晴らしさを知ってもらいたいと思います。予算の関係で、今年はバスガイドをつけていませんので、私が精一杯ガイドを務めさせていただき、生徒たちに沖縄についてしっかりと学んで帰ってもらいたいと思います。