修了式校長挨拶

2014年3月25日 15時09分

平成25年度修了式

            

皆さんは、本日各学年の全課程を修了しました。この一年間を振り返ってみてどうでしたか?自分で頑張ったことが自信を持って言える人や、あまり自信がないという人もいると思います。でも、私は、皆さんが勉強や部活動、また運動会や学校祭など多くの行事を重ねていく中で、今年も一歩一歩確実に成長したと思います。その成果が先日行った表彰伝達に表れていると思います。特に、全国で3位以上になるといただける県教育長表彰を今年は11件受賞できました。3年前は2件、2年前は6件、昨年は10件ですので、素晴らしい成果だと思います。残念ながら今年度は受賞を逃した人も、来年度は受賞できるように努力しましょう。

また、10月に手話言語条例が制定され、テレビや新聞に本校の事がたくさん取り上げられました。手話ハンドブックも出来上がり、少しずつではありますが小学校、中学校、高校で、また地域で、手話が広がりつつあり、うれしく思います。

これからは、人が声をかけてくれるのを待つのではなく、勇気をもって自分の方から積極的に健聴者に関わりながら手話を広めていくように努力してくれることを期待しています。そしてお互いがそれぞれの思いを伝えあい、分かり合え、共生できる鳥取県を作っていってほしいと思います。

 ところで、先ほどお渡しした修了証は、この一年間のそれぞれ皆さん自身の成長の記録を表すものです。そこには、担当して下さった先生方の皆さんの努力に対しての熱いお褒めの言葉や、次に努力するべきことなどの温かい思いがたくさん詰まっています。よく読んで、良いところはより一層伸ばし、悪かったところやできなかったところは来年度の課題として頑張ってほしいと思います。

では、明日から春休みです。新年度4月7日には、一学年進級ですね。心新たに元気に登校してくれることを願っています。
                     平成25年3月24日(月)

 

卒業式式辞

2014年3月11日 11時33分

  卒業式 式辞

例年になく雪の少なかった冬が明け、春の訪れを感じる今日このよき日に来賓・保護者の方々のご臨席のもとに、卒業証書授与式を挙行することができましたこと、厚く御礼申し上げます。

平成25年度の卒業生は、幼稚部4名、中学部3名の7名の皆さんです。卒業生の皆さんご卒業おめでとうございます。保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。本校職員を代表いたしまして心よりお祝い申し上げます。

幼稚部の皆さんは3年前3歳で入学してきました。その当時、椅子に長い時間座ることもできなかったのですが、この3年間で立派に成長して、こうしていい姿勢で座っていることができるようになりました。すばらしことです。

中学部3年生は鳥の劇場のみなさんの指導を受けての素晴らしい劇の発表が大きな自信となりました。また宇津巻さんは自分の力でできることが多くなりました。特に茶道部に入って長時間正座ができるようになり、お点前の練習に励んだ成果を初釜でみることができたことをうれしく思います。清水君は鳥取県人権作文コンクールで最優秀賞を受賞し、堂々とラジオで自分の言葉で訴えました。前田さんも、本校が初めて参加した県優勝弁論大会で優秀賞を受賞し、会場から一番大きな拍手を頂きました。この3年間で大きく成長した皆さんに、心からお喜びを申し上げます。

さて、巣立ちゆく皆さんに私からひとつお話しいたします。

「時は過ぎ去るもの」あるいは「光陰矢のごとし」とよく言われるように、時は雪のように解けていくものと思いがちです。ところで、皆さんは砂時計を見たことがありますか。これが砂時計です。

島根県太田市の仁摩サンドミュージアムに設置された高さ5メートル、横幅1メートルもある1トンの砂が時を刻む巨大な砂時計を見て「時は積もりゆくもの」だと私は考えるようになりました。この巨大な砂時計はちょうど一年の時を刻むそうです。この施設のパンプレットには「時間の可視化であり、砂時計で今流れている時間が見えるし、過ぎ去った時間は豊かに蓄えられて砂の山になり、残り時間も見ることができる」とあります。

その砂が音もなく巨大な容器に積もっていく様子を見て、時は過ぎ去るものではなく、心のうちに積もりゆくものだと実感させられました。人は年を重ねていくにつれて、時は去っていくのだから仕方ないというあきらめの気持ちになります。しかし時は去っていかないで、ずーっと積もっていくものだというように意識を変えると、大切な時間を有意義に過ごそうという気持ちになるものです。こうして話している間も、もちろん刻々と時は刻まれています。

皆さんも自分の日常生活を思い返してみてください。あわただしい暮らしの中で、時間を大切に過ごそうとあまり意識はしていないと思います。「時は積もりゆくもの」というように思い直して、一粒一粒の砂が積もりゆくように、日々、一時、一秒、刻々と進みゆく時間の大切さを感じて、これからの過ごし方、生き方に対する姿勢を変えていってほしいと思います。過ぎ去った時間も、残り時間も私たちは見ることはできませんが、その一瞬一瞬を、一日一日を大切にいい時を自分の心に積もらせていくことが大事であり、それがやがて豊かな心やいい人生を紡いでいってくれる。そう受け止めて、日々を精いっぱい生きることの大切さを改めて考えてみてください。

保護者の皆様には、これまでの本校へのご理解・ご協力に感謝申し上げますと共に、今後も子どもたちが力強く生きていくことができますよう、陰ながらの支えをお願い申し上げます。

最後になりましたが、来賓の皆様方、お忙しい中を卒業式にご臨席賜り、卒業生を祝福してくださいまして誠のありがとうございました。心より御礼を申し上げまして式辞と致します。

        平成26年3月11日 

            鳥取県立鳥取聾学校 校長   後藤 裕明

3学期始業式校長挨拶

2014年1月9日 10時59分

三学期始業式あいさつ

      

新年あけましておめでとうございます。今日から3学期の始まりです。

この冬休みは、皆さんは家族のみなさんと一緒に過ごし、楽しい思い出がたくさんでき、勉強やお手伝いなどにがんばったことと思います。

今日は、みなさんに漢字の話をします。この漢字は何と読みますか?

「辛い」と「幸せ」ですね。

「辛いという字は、もう少しで幸せになれる字です。」

どちらも、今までよく見ている漢字ですが、こんなに似ているとは思わなかったでしょう。「辛」に横線を一つ足しただけで、「幸」になるのです。

どうですか?みなさん。

これら二つの漢字は意味やイメージが反対であったので、こんなにも似ていることに気づかなかったと思います。大切なのは「気づけていないことに気づく」ことです。自分の気づけていないことに気づくことができれば、大きな変化が現われます。

例えば、「辛くて、もう自分の力ではどうしようもない。もうあきらめよう」と、困難にぶつかった時でも、ほんの少しのきっかけや努力で、「まだ希望が持てる。もしかしたら、幸せになれるかもしれない。」と、全く新しい考え方ができるようになるのです。皆さんは「先入観」のみで、物事を判断してしまっている場合があります。「辛と幸」についても、今まで「意味」という先入観のみで見ていたので、二つの漢字の共通点に気がつかなかったのです。少し見方を変えるだけで、思ってもみなかった新しい発見が出来るのです。

そして「辛いは幸せの一歩手前」なのです。辛いのは、幸せに向かって一歩踏み出したからなのです。その一歩が幸せへの第一歩なのです。これから辛いことや苦しいことがあった時には、この言葉を思い出して、「辛」という字に,横棒(しんぼう)を足して、幸せになってください。

さて3学期は1年間のまとめをする大事な学期ですが、50日間しかありません。それぞれが一つ上の学年に進む準備を、中学部3年生は高等部入試への準備をしっかりできるよう50日間一日一日を大切に過ごして欲しいと思います。
 皆さんの今日からの頑張りを楽しみにしています。頑張ってください。
                    平成26年1月9日

                     

2学期終業式挨拶

2013年12月20日 09時56分

2学期終業式あいさつ

           

今日で2学期が終わりです。

2学期はうれしいことがたくさんありました。まず、先ほどの表彰式で多くのみなさんがよく頑張った成果の表彰状を頂きました。

全聾体卓球で2年連続出場した坂本さん、全聾体陸上100mで日本一となった中村君、また、初めて参加した県中学生弁論大会で優秀賞を受賞した前田さん、県中学生人権作文で最優秀賞を受賞した清水君、アイデア工作で優秀賞を受賞した東君など受賞された皆様おめでとうございます。

次に、11月の中国・四国地区聾教育研究大会では、10月に山縣さん一家が松江聾学校へ転校というさみしいこともありましたが、20名のみなさんの頑張っている姿が大好評を博し、全国に鳥取聾学校の名前が広まりました。

さて、中村君が100mで全国一になりましたが、どうしてでしょうか?それは、寒い冬の時期に体育館などで筋力トレーニングに黙々と取り組んでいたのです。繰り返しのトレーニングというのは大変です。途中でえらくなって止めようかと思う時もあったと思います。それでもその誘惑に負けないで歯を食いしばって頑張っていました。そのご褒美が自己新記録で日本一という結果だと思います。怠けたい心に打ち勝つ、つまり自分に勝つことが大切です。そうすることによって、これからの生活において辛いことに突き当たっても厳しいトレーニングに耐えた日のことを思い出せば頑張れるはずです。

皆さんも中村君を見習って、辛いことでもこつこつと続ける努力をしてほしいと思います。
 明日から19日間の冬休み、皆さんの家も新年を迎える準備で忙しくなることと思いますが、寒さのために怠けたいとか、さぼりたいとかの弱い心に負けないで家族の一員として皆さんが出来ることを進んでお手伝いしましょう。

1月9日には、全員が元気に登校することを願っています。
          平成25年12月20日
                      学校長 後藤 裕明 
  

2学期始業式

2013年8月27日 11時29分

25年2学期始業式挨拶        

みなさん、おはようございます。

この38日間、今年も非常に暑い夏休みでしたね。元気に過ごすことができましたか。長い休みだからこその思い出に残るシーンが、それぞれにあったことと思います。 

この後報告がありますが、休みに入ってすぐに中ろう体が広島県で開催され、中・高等部の生徒の皆さんは頑張っていい成績をおさめました。そして、卓球部個人で阪本さん、陸上部個人で中村君が全国大会に出場することになりました。二人とも2年連続の出場です。出場した皆さんは、昨年とは見違えるほど成長して、さらに自信が伺えました。また挨拶も良く、次に自分で考えて行動できるようになりました。「たちつてと」の「て」徹底して続けるとりろうです。「当たり前のことが当たり前にできる」ようになったことが勝利をもたらしたものと思います。

さあ、今日から二学期です。10月5日、6日には学校祭が、11月14日には多くの先生方が皆さんの勉強を参観においでになります。他にもたくさんの行事などがあります。それぞれ大変なことも多いことと思いますが、自分で考えて行動し、皆が「ち」力を合わせて頑張ってコツコツと準備することで、その積み重ねが成果となってあらわれます。日々の実践を大切にしてください。 

最後に、1学期終業式にお話しした一秒の「靴の整頓」は出来ましたか。朝の始まりに一呼吸置いて自分なりに落ち着くと何事にも集中でき、他の整理整頓はもちろん、けがをすることもなく、落し物・忘れものも少ないと思います。ほんの一秒、ほんの一呼吸を意識して何事をする場合でも落ち着いて、その上で、注意する力、集中する力を養っていきましょう。
                               25年8月27日

    
 

1学期終業式

2013年7月19日 14時58分

25年1学期終業式

今日で、71日間の1学期が終わりです。

今学期もみなさんに大きな病気やケガがなく元気に登校でき、また、先ほどの表彰伝達式でも多くの皆さんが表彰されたことをまずはうれしく思います。

 そして、今学期の大きな行事、遠足と運動会が天候に恵まれ、思い出に残るものとなりました。また、中学部・高等部の修学旅行もそれぞれ迷ったり困ったりはしましたが、自分たちで解決策を模索するなどして、自主的に行動でき、自立への大きな第一歩となりました。このように、学校内での勉強はもちろんですが、いろいろな行事を通して皆さんが少しずつでも成長してくれたことを大変うれしく思います。

 さて、私が学校の中で、気にかけてよく見ているところはどこだと思いますか?生徒玄関の下足場です。他の学校を訪問した折にも下足場の靴の整頓の様子を必ず見ます。

 私自身は、朝自分の靴箱に靴を入れた時、その靴を見てかかとがそろっているか注意し、そろえ直したりします。そろえることに一呼吸の一秒を使います。

 今、「自分の靴はきちんと整頓できている」と言える人は手を挙げてください。「よし、靴をきちんとそれえたぞ!」という一秒のほんの一呼吸の注意ができる人はけがをしたり事故にあったりはしません。慌てたり、イライラしたり、ボーとしていると靴をそろえることなどには注意が払えません。私が見てみるといろいろな人がいます。「そろえたぞ」と一秒を意識してきちんと揃えている人、何となくそろっているかなと思える人、そして乱れている人が時々あります。その場合、私は「今日は何か落ち着かないことでもあるのだろうか」とその人の一日の様子を気にかけています。

 一秒の「靴の整頓」は、ほんの一例にすぎませんが、朝の始まりに一呼吸を置いて自分なりに落ち着くと何事にも集中でき、他の整理整頓はもちろん、けがをすることもなく、落とし物・忘れ物も少ないものと思います。ほんの一秒、ほんの一呼吸を意識して何事をする場合でも落ち着いて、その上で、注意する力、集中する力を養っていきましょう。

 明日から38日間の夏休みです。今年の夏休みには特に自分の家や友達の家、あるいは旅先などで、「靴をきちんと揃える」ことを心がけてみましょう。そのことによりにより一呼吸の余裕をもって自分の心を成長させてください。そのほかに普段はなかなかできない家族との旅行や遊びなどの体験をしてください。

夏休みにはほかに生活のことやいろいろなきまりがありますが、いつものように先生はいません。みなさん自身で決まりを守って、事故のない楽しく思い出に残る夏休みにしてください。

 全員が8月27日に元気に登校してくれることを願っています。
 

   

平成25年度入学式

2013年4月8日 12時57分

平成25年度 入学式式辞

今年は例年になく桜の開花が早く、初々しいい若葉の入学式となりました。

今年の入学生は小学部2名、中学部1名、高等部1名の4名の皆さんです。4名の皆さまご入学おめでとうございます。

小学部の廣田凌雅さん、山縣未空さん、ピカピカの一年生です。早く小学校部の生活に慣れてお兄さん、お姉さんと一緒に楽しい学校を作っていきましょう。

中学部の杉本康汰さん、学生服姿がにあっていますね。一段とたくましく見えます。中学では英語などの新しい教科や、部活動が始まりますが、早く中学部の生活に慣れて目標を定めて全国をめざしてください。

高等部の細田彩斗さんはひまわり分校中学部が出来て初めての生徒であり、本校へ初の入学生です。高等部になり一段とたのもしく感じます。よく知っている高等部2年生の先輩たちにいろいろ聞きながら早く自立できるように努力してください。部活動でも全国大会をめざしてください。

皆さんは、新しい希望に胸をふくらませて、この鳥取聾学校の門をくぐったことと思います。皆さんの入学を、後ろにいる在校生、先生方、学校中の皆が待っていました。今日から鳥取聾学校の児童・生徒は、幼稚部も合わせて23名となりました。

 ところで、新入生の皆さん、入学式にあたりお願いを一つお話します。

今年度も昨年度に引き続き鳥聾の「たちつてと」を目標にいつも頑張ってほしいということです。

「た」は、たのしく元気な鳥ろう。

「ち」は、力を合わせて頑張る鳥ろう。

「つ」は、伝えあえる鳥ろう。

「て」は、徹底して続ける鳥ろう。

「と」は、友達思いの鳥ろうです。

 そして、この鳥取聾学校で学んで良かったと胸を張って言える学校を皆で造りましょう。

特に11月14日には、中国・四国地区の聾学校の先生方、県内の特別支援学校先生方等多くの先生がみなさんの授業の様子を見にいらっしゃいます。しっかり勉強して立派に成長した姿や努力の成果を見ていただきましょう。

さらに、3月にはもっと大きくすばらしく成長した姿を見せていただきたいと思います。

 保護者の皆様、お子様のご入学おめでとうございます。

これから子ども達が学校生活を始めるにあたりお願いがあります。保護者の方々がいつも子どもへのよきアドバイザーであっていただきたいということです。誰しも親として生きるのは新米ですから、最良の助言は出来なくてもいいのです。ただ、子ども達と共に努力をし、子どものよき理解者あるいは話し相手であって頂きたいのです。子どもたちは、それだけで心温かくいられるものであり、がんばれるのです。 

最後になりましたが、ご多忙中にもかかわりませず、ご臨席を賜りましたPTA会長様をはじめご来賓の皆様に厚くお礼を申し上げます。

今後とも一層のご支援を賜りますようお願い申しあげまして式辞といたします。

  平成25年4月8日                                                    

              鳥取県立鳥取聾学校長    後藤裕明
 


 

 

1学期始業式あいさつ

2013年4月8日 12時13分

1学期 始業式あいさつ           

いよいよ平成25年度の第1学期が始まりました。

今日から皆さんはそれぞれ新しい学年に進級しました。皆さんはきっと、春休みの間に、新学年になったら「何をがんばろうか」といろいろ考え「勉強をがんばる」とか「友達にやさしくする」とか、「部活動をがんばる」とか、それぞれが目標を持って登校したことと思います。

ここから、皆さんの顔を見ると、やる気いっぱいで、輝いて見えます。

この後担任の先生を発表しますので楽しみに待っていてください。そして、担任の先生と一緒に今年も鳥聾の「たちつてと」を目標に頑張っていきましょう。

「た」は、たのしく元気な鳥ろう。

「ち」は、力を合わせて頑張る鳥ろう。

「つ」は、伝えあえる鳥ろう。

「て」は、徹底して続ける鳥ろう。

「と」は、友達思いの鳥ろうです。

今年は、幼稚部6人、小学部7人、中学部5人、高等部5人全部で23人ですが、先生方は60人に増えました。

 今年一年、また「たちつてと」をいつも頭において、皆さんと新しくおいでになった先生も交えて思い出に残る一年間のアルバム作りをしていきましょう。

特に11月14日には、中国・四国地区の聾学校の先生方、県内の特別支援学校の先生方等多くの先生がみなさんの授業の様子を見にいらっしゃいます。しっかり勉強して立派に成長した姿を見ていただきましょう。

また、昨年度は教育長表彰を10名もの皆さんが受賞しました。これは全国で3位以上にならないともらえない素晴らしい表彰です。今年度も色々なことにチャレンジにして、昨年度を越えるくらい多くの受賞をめざして欲しいと思います。

そして、いつもお話ししていますが、「鳥取聾学校で学んで良かった」と言える学校になるよう皆さんと一緒に頑張っていきたいと思います。

私も先生方もがんばります。皆さんもしっかりがんばりましょう。
       平成25年4月8日

                        校長 後藤 裕明

卒業式式辞

2013年3月8日 12時30分

         卒業式 式辞

陽差しうららかに春到来の喜びを感じられる今日このよき日に、来賓・保護者の皆様のご臨席のもとに、平成24年度卒業証書授与式を挙行することができましたこと、厚く御礼申し上げます。

平成24年度の卒業生は、幼稚部廣田君、山縣さん、小学部杉本君、高等部濱尾君、加賀田さん5名の皆さんです。卒業生の皆さんご卒業おめでとうございます。保護者の皆様にはお子様がそれぞれの学部を終えられましたこと、本校職員一同心よりお祝い申し上げます。

さて、巣立ちゆく皆さんに私からひとつお話があります。

皆さんの周りには、何事もなかったかのように見える人がたくさんいます。その人たちでさえ挫折を幾度も経験しています。しかし挫折は決して悪いことばかりではありません。人は挫折を感じてこそ、手探りでいろいろ試み、自分の実力や適性に気づき、今まで抱いていた希望をより実現可能な方向へ修正し、やりがいを感じられるものに出会うものです。ただ時には窮地に陥り、ポジティブに受け止めようとしても心が前を向かない場合があります。その時は思い切って一休みしましょう。そしてゆっくり自問自答し、自分を見つめ、自分を知り、自分の信じる道を見出し、自分と向き合う力を持ちましょう。これから、多くを見聞きし、自分なりに消化するなど、あらゆる経験を積み重ねていくうちに、どのように生きるべきか、自分の立ち位置を冷静かつ客観的に見極めるのです。

高等部の濱尾君、加賀田さんはそれぞれ進学するのですが、この後の在学中に、いつまでも支えあえる友を作り、いま大切にしている趣味やスポーツを通して、知識に限らずあらゆる物事を貧欲に吸収し、生きる力となるものを自分の手でつかみ取るよう努力しましょう。そして暮らしていく中で、壁に突き当たった時には、周囲の人に積極的に助力を仰ぎ、人と繋がることにより、他者への感謝の気持ちを大切にしながら、自立への道を歩んでいただきたいと思います。長い人類の歴史において、一個人の命は一瞬にすぎませんが、自らの意思で粘り強く自分をプロデュースし、「人生」という名の作品を作り上げ、その一瞬を輝かしいものとして下さい。

そして、保護者の皆様におかれましては、様々な思い出がお心を駆け巡っておられることと存じます。今後、時にお子様方が立ち止り、あるいは立ち尽くすようなことがありましても、その折にこそ、創意工夫し、真に考える力がつくものと信じ、陰になり日向になり、今までと変わらぬ助勢をお願い致します。

終わりになりましたが来賓の皆様方、お忙しい中を卒業式にご臨席賜り、卒業生を祝福してくださいまして誠にありがとうございました。心より御礼を申し上げまして式辞と致します。

           平成25年3月8日 

                    学校長   後藤 裕明
   
 

3学期始業式校長挨拶

2013年1月16日 12時43分

  第3学期本校始業式     
 明けましておめでとうございます。みんなで元気に第3学期の始業式を迎えられることを嬉しく思います。今年のお正月は久しぶりに雪のない晴れ晴れとしたお天気で、平成25年がいい年になるような予感がします。みなさんも家族や親戚の人たちと、「今年もよろしく」「今年もがんばろう」と声を交わしたことでしょう。  正月の挨拶は、「明けましておめでとうございます。」ですが、どんな意味でしょうか?英語では、A Happy New Yearと言って、「新しい年が幸せでありますように」という思いがこめられているように、新しい年に希望や夢、目標をもち、新たな気持ちで出発しようという意味です。今年も鳥ろうの「たちつてと」をいつも頭において頑張りましょう。
 今日は、「て」の「徹底して続ける」のお話をします。江戸時代の学者に新井白石という人がいます。新井白石が小さいころ、お父さんが白石に次のようなことを話しました。「お米の入っている米びつから、一粒だけ米を取っても、減ったとは分からない。反対に、一粒入れても増えたかどうかは分からない。しかし、一年、二年続けると減ったか増えたかは明らかに目に見えてくる。勉強も同じで、一日勉強したから賢くなるわけではなく、また一日怠けたからできなくなるものでもない。しかし、一年、二年続ければ必ず変わってくる。」と。
たった一粒の米、それは「たとえどんな小さなことでも」というたとえです。「漢字を毎日10文字ずつ練習する」「自分から挨拶をする」「縄跳びの練習をする」「友達に親切にする」「汚れているところをきれいにする」など、どんな小さなことでもよいから「続けることが大切だ。」「続けていくことで、すばらしい自分に変わっていくのだ。」と白石のお父さんは、白石に教えたかったのです。
 
  さて、この3学期登校する日は、今日を入れて49日間。卒業生は、40日間です。この短い一日一日を、どんな小さなことでもいいので、自分で決めて、「これをやった、これができたと言える」ようにしてほしいと思います。みなさんそれぞれが、心の目標に向かってわくわくしながら3学期を有意義過ごしてください。   
             平成25年1月10日(木)


    教頭先生が代読