「江戸しぐさ」に関する講演の中で、江戸の人々は「仕事は私事、働くは傍楽」と考えていたとの話を以前に聴いたことがあります。働くということは「傍(ハタ)楽(ラク)」であり、自分のまわり(傍)を楽に楽しく(楽)することなのだなと強く心に残りました。自分のちょっとした行いで家族や友達などが少しでも楽に楽しく過ごせるようになればうれしく思いますし、さらに「ありがとう」と感謝されると自己有用感・自己肯定感も高まります。
12月に行った児童アンケートでは「人の役に立つ人間になりたい」と95%の児童が回答しています。一方、保護者アンケートでは「継続的に手伝いをさせている」との回答は56%とあまり高くない回答でした。子供たちが生活自立・社会自立に向けて、日常生活で自分で行えることを増やしていくことは大切です。家庭で学校で、あるいは地域でも子供たちが頼られる存在となるように意図的に活躍の場を広げていく必要を感じています。
主体的で適量の家事分担は、家庭における子供たちの自己有用感を得るには有効だと考えられます。ぜひ、家族で具体的な家事内容について話し合い、子供たち自らが決めた役割を主体的に行えるようにお願いします。「継続的に手伝いをさせている」での保護者アンケートの回答が高まるように願っています。

2月9日に学校評議員会がありました。学校評価アンケートの結果をもとに、1年間の学校教育の状況や家庭での子供たちの状況について話し合いました。評議員の皆様からは、手伝いに関して「名前のない家事」もあるが、家庭にある「名前のない家事」を家族で認識し、それを子供が行うことで「家庭で手伝いをしている」との認識が高まるのでは・・・との提言をいただきました。また、児童の作品に一人一人に向け教師の言葉が添えられていることで子供の自己肯定感につながっている。子供のときに褒められたこと、認められたことは大人になっても心に残っていると子供のよい行動や表現を認める言葉の大切さについても提言をいただきました。そこで、提言の一つ「手伝いや家事」を含め、働くということについて考えてみました。

今年は2月2日が節分、2月3日が立春です。節分には、豆まき、恵方巻き、柊鰯などの風習があります。新たに迎える春には、たくさんの福がきてくれるように願い、恵方巻きを食べたり「鬼は外、福は内」と豆まきをしたりするご家庭もあるのではないでしょうか。
さて、「笑い」にも福を呼び込む力があります。「笑う門には福来る」とのことわざにもありますが、笑いは自分の気持ちを朗らかにし明るくしてくれます。また、周りの人も自然と笑顔になれます。人は笑うことによって脳内にエンドルフィン、ドーパミン、セロトニンといったホルモンが分泌されるそうです。エンドルフィンは多幸感を、ドーパミンはやる気やプラス思考を、セロトニンは心地よさや穏やかさを、生み出してくれるホルモンだそうです。また、ドーパミンの分泌によりストレスに関連したホルモンの分泌が抑えられ、ストレスが軽減されるそうです。笑いで脳内に分泌されるホルモンにより心の安定、脳の活性化、血行促進筋力アップ、ストレス軽減などが図られ、まさに「笑う門には福来る」です。
一方、涙にはストレスに関連したホルモンが含まれており、涙を流すことでその量をコントロールしているそうです。人にとって「笑う、泣く」などの感情表現が心の安定を図る上で大切なのですね。コロナ禍で何だかもやもやした気分を吹き飛ばすために、腹を抱えて思い切り笑いたいですね。感動して涙を流したいですね。せめて笑顔は絶やさないように・・・。

5年算数ではプログラムで正多角形を描く学習を行います。アプリとしてはスクラッチが有名ですが、5年生はプログルを使ってプログラミングを行いました。6年生は2月中旬に理科「電気の利用」の学習で信号機の点滅プログラムや人を感知してブザーがなるプログラムなどを作成します。日常生活で使えるプログラムも比較的簡単に創ることができます。一人一台貸与されるタブレットではGoogle for Education(G-Suite)のソフトを使って、文書作成、プレゼン作成、表計算ソフトをはじめ、オンライン学習などができるようになります。タブレットを学習用具(文房具)として活用し、様々な学習作業を素早く効率的に行えるように使いこなすことが求められます。「すらら」学習は現在も活用できます。IDとパスワードを入力して、まとめ学習に使いたいですね。とにかく使い慣れること。家庭でのサポートをお願いします。

早朝冷え込む中、たくさんの児童が児童玄関前で「おはようございます」と次々に登校してくる友達に声をかけています。困っている友達に優しく声をかけて手助けしている児童もいます。掃除の時間になったら、黙って一所懸命に掃除をしている児童もいます。校外学習などで他学年が出かける際には、多くの児童が手を振って見送りをしています。学級会や代表委員会では児童が主体的に話し合い、決まったことを実践しています。当たり前の姿のように思われますが、実はこれが有り難く、これらが自然に行える子供達のすばらしさを感じています。
2学期終業式で3つの幸せについての話をしました。その中で特に、「してあげる」幸せを大切にして、家庭や地域でたくさん「してあげる」幸せを味わってほしいとお願いしました。「他者を幸福にすることは、一番確かな幸福である」という格言もあります。人に喜ばれ感謝されることで、自尊感情や自己有用感が高まり、幸せを感じることができます。学校では素敵な姿や行動をたくさん見せてくれる子供達が、さらに家庭や地域でも得意のサプライズを仕掛け、家の人や地域の人を驚かせ喜ばせ感謝されるように活躍してくれるのではないかと仄かな期待を抱いています。コロナ禍で気分も塞ぎがちになってしまう今、家庭や地域を明るく元気にしてくれるのは子供達の存在です!

多くの子供達が県内の各種コンクールですばらしい賞を多数受賞しています。郡家東小学校の子供達の才能には驚くばかりです。また、これらは保護者の皆様、そして先生方の指導・助言があってこその受賞だと思います。ありがとうございます。これからもいろいろとチャレンジして自分の力を試してみましょう。
○いじめ・非行・犯罪防止標語コンクール
いじめ防止標語の部 最優秀賞 5年児童
○「わかば」作文コンクール
最優秀賞 鳥取県知事賞 2年児童
優良賞 JA次世代支援対策会議委員長賞 4年児童
○鳥取県小中学生科学研究表彰
県教育長賞・東部教育局長賞 6年児童
○県児童生徒地域地図発表作品展
県小学校教育研究会社会部長賞 3年児童
○JA交通安全ポスターコンクール
銀賞 5年児童
○「あじさい」作文/詩コンクール
作文の部 入選 2年児童 2名
詩の部 佳作 2年児童 2名
○わくわくホッケーフェスティバル2020
準優勝 「ひがシーズ」
○ジュニア県展(絵画・デザインの部)
教育長賞 2年児童・4年児童
奨励賞 5年児童
入 選 1年児童 3名
2年児童 4名
3年児童 1名
4年児童 3名
5年児童 4名
「一日の計は朝にあり」「一年の計は元旦にあり」と言います。日々の生活を充実させるためには、夢や目標をもつことが大切です。それは「夢や目標をもっていること」自体が人の潜在能力を動かすエネルギーとなり、毎日を元気に過ごすための力となるからです。3学期の始業式でも子供たちに「今日は○○しようという目標をもつとやる気が出るよね」と話しました。実現可能な今日または今年の目標(やるべきこと、やってみたいこと)をもち、取り組んでいくことが毎日の充実につながります。忙しくしているときこそ充実感を感じるのは、達成すべき目標があるからですよね。さらに、子供たちには「失敗してもOK。チャレンジしよう」と話しました。メジャーリーグで活躍しているイチロー選手も5打席連続で凡打を打ったときに、自分のバッティングに開眼したのだそうです。失敗をして失敗の理由がわかったとき、成功への道が開けるのです。「失敗は成功のもと」とはよく言ったものです。
丑年 よいことの前ぶれの一年になりますように!
新年明けましておめでとうございます。旧年中は、本校教育へ温かいご理解とご協力をいただき,誠にありがとうございました。今年一年が児童、保護者、地域の皆様にとりまして幸多き年となりますようお祈り申し上げますとともに本校教育へのよりいっそうのご支援をお願いいたします。今年の干支は丑。牛は古くから人間を助けてくれた大切な動物であり、たいへんな農作業などを我慢強く最後まで手伝ってくれる働きをしてきたことから、「これまでの努力が発展する年、芽が出る年」と言われているそうです。新型コロナウイルス感染対策により様々な制約があるなか我慢強く取り組んでいけば必ずその取組が報われると信じて、一日一日を丁寧に積み重ねていきたいと思います。
さて、今年はGIGAスクール構想のもと、一人一台パソコンが貸与され、学習用具(文房具)として様々な活用ができるようになります。パソコン利用について他国と比較して、日本の子供達はゲームや動画視聴など娯楽に使うことが多いが、学習用具として活用する頻度が少なく、Society5.0を生き抜く力を育成する上でも遅れているそうです。宿題提出や健康観察、リモート授業等、一人一台のパソコン貸与により教育の変革が図られます。